むしむしブログ

こんにちは!「ならまち糞虫館」の中村です。
むしむしブログは、極めてフツーの糞虫愛好家である私が体験する糞虫に関わる様々な出来事を適当につづっているブログです。ウソ・偽りはありませんが、間違いがあるのでご注意くださいね。
それでは、よろしくお願いいたします。

 引き続き「フンコロガシ」改め「タマオシコガネ」のお話です。
 その昔、クレオパトラがいた時代のエジプトでは、タマオシコガネは聖なる生き物として扱われていたようです。西に沈んだ太陽が再び東の空から昇る事とタマオシコガネが玉(=太陽)を運ぶ姿を重ね合わせたと考えられています。エジプトの王家の墓などの副葬品からスカラベ(=タマオシコガネ)を刻んだ貴石が数多く見つかっています。 
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 エジプトは世界四大文明発祥の地で、高度な文明が栄えていたわけですから、その時代の人がスカラベが転がす玉は動物の糞であることくらいは知っていたと思います。しかし小さな虫が完全とも言える程の球体とともにどこからともなく現れ、消えていく。闇夜に終りをもたらす太陽を崇める当時の人がスカラベを聖なる生き物とした気持ちは、何となくですがわかる気がします。
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 欧州の博物館では、スカラベを普通に見ることができます。王家の墓に帰りたそうな顔をしながら、退屈そうにガラスケースの中に並んでいます。僕の標本箱に並ぶタマオシコガネと同じ顔で。
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(写真は全て大英博物館2008年) 
 

 人と話す時、「糞虫」とはいわず「フンコロガシ」と言った方が相手にわかりやすく、また好意的に受け取られるようです。これは日本人に大変親しみのあるファーブル昆虫記の影響だと思います。
 しかし、親しみのある「フンコロガシ」は正式な名前ではないので、敬意を払ってきちんと「タマオシコガネ」と呼んであげたら彼らも嬉しいかも。糞を転がすのと玉を押すのとでは大違いです。「玉押し黄金虫」こそ聖なる彼らに相応しいと思うのですが、どうでしょう?
 それでは皆様お待ちかね、「フンコロガシ」改め「タマオシコガネ」さんの登場です! from タンザニア
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 日本人に最も知られている糞虫と言っても過言ではないタマオシコガネですが、残念ながら日本には生息していません。アフリカやヨーロッパ、東は朝鮮半島までいるんですがね。
 下の写真はエチオピアのタマオシコガネ。
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 いかがでしたか?タマオシコガネ。基本的には黒い種類がほとんどなんですが、中には金属光沢のある綺麗な種類もいます。そのうち紹介したいと思いますので、お楽しみに。再見!

ダラダラとスズムシのふ化が続いています。これが冬の間容器を暖かい部屋の中に置いたためなのか、ふ化の時期をずらして全滅リスクを避けるためなのか、ろくに観察もしていない私にはわかりません。もしかしたら、単に昨年ダラダラと卵を産んだだけなのかもしれません。餌をやるたびに小バエより小さなスズムシの白いヒゲが揺れているのを見ることができます。
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 我が家ではかれこれ40年以上断続的にスズムシを飼っています。断続的にというのは、冬場の管理を怠り卵を全滅させる事があるからです。管理といっても、月に1回土が乾いていないか確認する程度なんですがね。
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 絶滅させるたびに友達や近所の人から幼虫を譲り受けて飼育を再開し、それを殖やして今度は私が人にあげています。スズムシ側から見ると、子孫を残すために飼育者数を増やしてリスク分散を計っているようにも見えます。
 スズムシの考えていることはわかりませんが、私の考えていることは暑い夏の夜にスズムシの音色を聞きながらスイカを食う事くらいでしょうか。
 スズムシは見習うべき生き物と言えそうです。

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