むしむしブログ

こんにちは!「ならまち糞虫館」の中村です。
むしむしブログは、極めてフツーの糞虫愛好家である私が体験する糞虫に関わる様々な出来事を適当につづっているブログです。ウソ・偽りはありませんが、間違いがあるのでご注意くださいね。
それでは、よろしくお願いいたします。

 ドンピシャのタイミングとはこのことでしょう。これはもう、日ごろから善行を重ねてきたご褒美なのかもしれません。4月にクロツヤマグソコガネの飼育を始め、いつの間にか幼虫がはい回るようになり1か月もたたないうちに終齢幼虫(何回脱皮したかわかりません)の大きさになり、飼育は本種に限っては順調にいきました。5月下旬には蛹が容器越しに確認されていましたが、もっとよく見たいと思い、一昨日、掘り起こしてみました。幼虫もいましたが、これは大きさから判断して終齢幼虫と思われます(写真1枚目)。注意深く土を崩していくと、あまり丈夫ではない蛹室が崩れて、縮んでシワシワになった幼虫が出てきました(写真2、3枚目)。前蛹の時期はデリケートなので「しまった!」と思いましたが、もう仕方がないのでバシャバシャ写真を撮りまくり、そのままそっと放置しておきました。
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 で、翌日、死んじゃったかなー、ゴメンねーと思いながら容器を見ると、なんと白い蛹が。横には脱皮した幼虫の抜け殻がありました。まさに蛹になる前日の幼虫だったわけですね(写真4、5枚目)。
 推測ですが、幼虫はシカ糞をモリモリ食べて体は大きいですが、黒い部分が食べたフンだとすると自分の体は実際は半分くらいしかないと思われます。終齢幼虫は蛹になる時期が近づくと一ヵ所にとどまり、蛹になった時のためにくねくね動きながら蛹室を作りますが、この時に排泄した自分の糞を蛹室の内側に塗りたくるのではないでしょうか。蛹室は小さいこともあってそれほど丈夫ではありませんが、内面は非常にきめが細かく、単に土を押し固めただけではないように見えますから。糞は蛹になる前に体内から出し尽くさなければならないし、蛹室の中に糞の置き場はないし・・・。本当にエコで無駄のない生活ぶりですね。
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 それにしても、成虫に卵を産ませて(いつどこに産んだか確認できず)、幼虫を育てて観察するだけでも初めての経験なのに、前蛹をじっくり観察し蛹まで直接ゆっくり見れるなんて、ほんとうに運が良かったです。蛹になった日がわかっているので、もし無事羽化すれば成虫になるまでに要する期間もわかります。ただ、クロツヤマグソコガネは春しか出現しませんから、羽化した新成虫は来年の春までどうやって時間をつぶすのでしょう???(私にとっては)大きな謎が、今解き明かされようとしています。めちゃ楽しみです。

今日はここまで。
再見!
 

 今年、コガネムシ研究会に入会し、初めて総会・大会に参加いたしました。この研究会は歴史も実績もある高いレベルの方も多く所属しており、私のようなへなちょこ糞虫愛好家は発言に気をつけないといけないのですが、実は「ならまち糞虫館」設立プロジェクトについての講演(?)を勧められ、お調子者の私はせっかくの機会だからと講演することにしたのです。
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 昆虫の研究会なので、講演内容は観察や実験の結果を分析し考察する内容が基本で、私の話はやや場違いではなかったかと思う(写真1,2枚目)のですが、皆さんそんなこと気にもかけずに結構質問もされたりして、楽しく過ごすことができました。講演後もあたたかい言葉を多くの方からいただき、本当に元気がでました。この場を借りて御礼申し上げます。
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 私以外の皆さんの発表はどれも大変興味深いものでしたが、中学生や高校生が大人に劣らない素晴らしい観察・研究をして、それをまとめて上手に発表していたのには驚きました。発表で使われた高校生の図表なんか英語なんですよ!(写真3枚目)そーゆー時代なんですねぇ。彼等・彼女等の今後のますますの活躍を期待せずにはいられません。私も負けないようにガンバリマス。


今日はここまで。
再見!

 昆虫文献六本脚から出版されている糞虫愛好家必携の「日本産コガネムシ上科図説(食糞群)」を監修したコガネムシ研究会。そのコガネ研の総会が奈良市で開催され、それに先立って奈良公園にて糞虫観察会が催されたので、参加してきました。
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 集合場所に行くと、そこには「日本列島フン虫記」「フンころがしの生物多様性」など多数の著書のある塚本先生と「日本産コガネムシ科図説」の著者の稲垣氏や河原氏といった面々が。いろいろお尋ねしたい事はあったのですが、本人を前にすると緊張しちゃいましたね。あまりお話しすることができず、我ながら残念です。でも、塚本先生のお名刺はGETしたもんねー。

 観察会は親子連れの方の参加も多く、そうそうたるメンバーながら、糞虫ギネス等の趣向を凝らし和気あいあいの楽しい観察会でした。ちなみに糞虫ギネスで優勝したのは私の友人家族でした。ステキな商品(ふんコロ昆虫記)をもらっていましたねー、うらやましい。

今日はここまで。
(つづく)

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