昨日の続きを。
塚本珪一氏の「日本列島フン虫記」P116には、「奈良公園のフン虫の中には理由不明で激減している種があることが不気味である。別の項で述べた、ヤマトエンマコガネ、クロツブマグソコガネ、ニッコウコエンマコガネ、ヒメコマグソコガネなども絶滅に瀕しているようだ。(抜粋)」と記されています。私が奈良公園で活動していた1977~1980年頃は、ニッコウコエンマコガネは全く珍しい種ではなかったと昨日のブログに書きましたが、クロツブマグソコガネ(Aphodius yamato)は珍しかったです。私の標本箱には1頭あるだけ(下の写真。台紙の高さは7mm)ですから、師匠のキヨ氏も数頭しか採集していないと思います。

当時、我々のような素人がマグソコガネの仲間を簡単に見分けることは難しかったのですが、クロツブマグソコガネはそのこんもりしたお腹(背)と一面にあるあばた模様が特徴的で、名前のとおりまさに黒い粒のようなマグソコガネなので野外でも見逃すことはほとんどありません。標本の記録と私の記憶の両面から総合的に判断して、すでに当時から奈良公園にはあまりいなかったと考えています。

私はヤマトエンマコガネを奈良公園で一度も見たことがないので、探すといっても雲をつかむような話ですが、かつて1頭でも自分で見つけた経験があるクロツブマグソコガネは見つけられそうな気がします。4~5月に個体数を増す(私の採集記録も1979年5月3日)ようなので、気合入れて探します。
今日はここまで。
再見!
塚本珪一氏の「日本列島フン虫記」P116には、「奈良公園のフン虫の中には理由不明で激減している種があることが不気味である。別の項で述べた、ヤマトエンマコガネ、クロツブマグソコガネ、ニッコウコエンマコガネ、ヒメコマグソコガネなども絶滅に瀕しているようだ。(抜粋)」と記されています。私が奈良公園で活動していた1977~1980年頃は、ニッコウコエンマコガネは全く珍しい種ではなかったと昨日のブログに書きましたが、クロツブマグソコガネ(Aphodius yamato)は珍しかったです。私の標本箱には1頭あるだけ(下の写真。台紙の高さは7mm)ですから、師匠のキヨ氏も数頭しか採集していないと思います。

当時、我々のような素人がマグソコガネの仲間を簡単に見分けることは難しかったのですが、クロツブマグソコガネはそのこんもりしたお腹(背)と一面にあるあばた模様が特徴的で、名前のとおりまさに黒い粒のようなマグソコガネなので野外でも見逃すことはほとんどありません。標本の記録と私の記憶の両面から総合的に判断して、すでに当時から奈良公園にはあまりいなかったと考えています。

私はヤマトエンマコガネを奈良公園で一度も見たことがないので、探すといっても雲をつかむような話ですが、かつて1頭でも自分で見つけた経験があるクロツブマグソコガネは見つけられそうな気がします。4~5月に個体数を増す(私の採集記録も1979年5月3日)ようなので、気合入れて探します。
今日はここまで。
再見!
コメント
コメント一覧 (4)
ただし、ヤマトエンマコガネは往時でも鹿糞では少なく、半日探しても1~3匹くらいでした。最近の減少は人のそれ(野〇〇)が減ったからだと思っております。
クロツブマグソコガネを1時間で20匹コンスタントに見つけていたなどと言われると、若かりし時代の自分は何を見ていたのかと情けなくなります。心を入れ替えて、これから頑張ります。
塚本氏の「日本列島フン虫記」は2003年の出版ですが、春日瑠璃さんのお話からすると当時は実はまだまだクロツブマグソコガネは健在だったということなのでしょう。しかし春日瑠璃さんは糞虫を見つける能力が人並み外れて優れているようなので、人並み程度の私が見つけることができるか、やってみます。
ヤマトエンマコガネは人糞好きなのですか!?ヤマトエンマコガネが見れるなら野○○も辞さず ・・・やっぱ無理。
私は上高畑町付近の牛糞では1年を通して定量的に調べたことはありませんが、そこではオオフタホシマグソコガネ・オオマグソコガネ・マグソコガネ・コマグソコガネ・フチケマグソコガネ・ウスイロマグソコガネ・ヨツボシマグソコガネが見られましたし、そして他所からの類推ではおそらくクロモンマグソコガネもいたと思われます。
奈良公園では、これらの種類のうちもとからいたウスイロマグソコガネと牛がいなくなってから入植したとみなされるフチケマグソコガネを別にすれば、他の種類は公園の鹿糞に定着できなかったこと、あるいはごく少量しかいないことに、私は興味があります。
私はフン虫各種の成虫について、室内(容器)で食物選好性を観察しておりますが、このことからも上記の問題を考えられないかと思っているところです。