むしむしブログ

2016年06月

 キノコ自慢をもうひとつ。
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 キノコ斡旋の元締めからは、キクラゲの他にナメコも育てるのが難しいと言われていました。理由は、シイタケやエノキダケに比べて低い温度が必要だから。購入したのが2月中旬でしたからギリギリいけるのでは、と楽観視してましたがシイタケやエノキダケが次々と傘(子実体)を形成する中、ナメコには全く動きなし。危機感を抱きベランダに出してようやく生えて来たのがコレ(H28.3.2)。
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 この時既にシイタケ、エノキタケ、ヒラタケなどはすごい勢いで成長していたので「やっぱ、ナメコは難しいな。」と納得して、ビニール袋で蓋をしてしばらく放置。3週間後、開けてびっくり!
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 茶色いヘドロを被ったように見えるのは、ナメコのベトベトした粘液に胞子が降り積もったためです。シイタケもエノキタケもエリンギも、大抵白っぽい胞子で積もると雪のように見えますが、ナメコは違いました。ババ茶色です。しかも、かなり巨大化します。ネバネバで包まれた丸っこくてかわいらしいのは若い時だけなんですね。
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 世の中には、知らなくていいことがたくさんあるということです。
 見かけはイマイチですが、胞子まぶれのナメコもそのまま全部いただきました。もちろんお腹は大丈夫でしたよ。
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 4月以降の東京の気温では、かつてこのブログで話題になったキノコ達は傘(子実体)を形成せず、菌糸の状況で大人しくしています。しかし、キクラゲだけは違っていて、この20~25C°の温度帯で元気な姿を現します。
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 シイタケでもエリンギでも傘の開き具合や裏のヒダを見て食べ頃がわかるのですが、このキクラゲは黒いブヨブヨした耳のような物体が徐々に大きくなるので、収穫適期が全然わかりません。でも、このサイズが次々に収穫できたので満足しています。しかも美味しい!(味は殆どないのですが、食感がイイ)
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 2月にキノコ苗床斡旋の元締めから買うときに、キクラゲは難易度が高いと言われていたので、実はちょっとみんなに自慢したい気分なのです。本当はキクラゲの山を会社に持って行って「ご自由にお採り下さい」とやりたかったのですが、シイタケの山の時(H28.4.12掲載)のような好意的な反応は期待できず、逆に「何これー、気持ちワルぅ~」と言われるような気がして、結局全て自家消費してしまいました。 
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 やはり人もキノコも見た目が大事ですよね?

 先日カブトムシと子供のお話をしましたが、今回も虫と子供のお話です。

 50年近くも前のことですが、小学校1,2 年の頃、アオムシ(モンシロチョウの幼虫)を育てた事があります。大阪でしたが近所にたんぼや畑が残っており、キャベツ畑もあったので、深い意味もなくアオムシを持ち帰っただけだったと思うんですが、なんとそのアオムシが小さな子供をたくさん生んだのです。
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 自称昆虫博士の私は、モンシロチョウの幼虫のアオムシが子供を生むはずがないことを知っているものですから、当時はインターネット環境はないし周りに虫に詳しい人などもいなかったので、幼い子供ながらにホント悩みました。親は「事実は事実や。新発見ちゃうか?学校の先生に聞いてみぃ。」とベタな筋論で押してきて、とうとう私は苦労しつつも様子を絵にかいて先生に提出しました(もしかしたら理科の宿題だったのかもしれません)。
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 その後アオムシがどうなったのか、アオムシが生んだ子供がどうなったか、今となっては何も思い出せません。ただ、寄生バチによって引き起こされたあの衝撃のシーンが、目の前に起きていることを常に素直な目で見ることの大切さを私に植え付けたことに疑いの余地はありません。子供が虫と遊ぶことで、人間やおもちゃで遊ぶだけでは得られないような貴重な経験と多くの発見をすることができたいい例ではないでしょうか。つまり、虫好きな子供は賢くなるということですね。
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 蛇足ですが、後日先生から返却された絵には赤ペンでひと言「不思議ですね」と書いてありました。素朴な、いい先生でした。

(この物語は記憶を元にしたノンフィクションです。写真:岡山理科大学HP、ブログ「ヒキガエル生活」)

 昔、あるところに美しいお母さんと心優しい男の子が住んでいました。男の子はカブトムシをたいへん可愛がっていました。ところがある日、悪魔が戦いを挑んできたのです。男の子はカブトムシと共に勇敢に戦い悪魔を追い払ったのですが、カブトムシは魔法をかけられ、白いシワシワのイモムシの姿に変えられてしまったのです。かなしいかな、幼い男の子にはイモムシがカブトムシだということが理解できません。「ボクのカブトムシは何処にいるの?」
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 カブトムシを救うため、そして男の子の笑顔のため、今度は美しいお母さんがたちあがりました。クレオパトラの再来と称される妹を通してむしむし王子の力を借りることにしたのです。
 王子ははたして無事悪魔の魔法を解いてあげられるのでしょうか?
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 伝家の宝瓶とバケツに3匹づつ。ご覧の通り、どちらも既に前蛹まで順調に育っています。
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 待ってろ、坊主!もう少しの我慢だ!!
            
           むしむし王子より

(この物語は実話を元にしたフィクションです。)

 糞虫はどこで買えるか知ってますか?学生時代は昆虫採集の延長線上で標本を作成していたので、買うなんて事は考えたこともありませんでしたが、世界の糞虫の色の美しさや形の珍奇さを知ってからというもの、㈱むし社や㈱パイネで毎月のように大人のまとめ買いをしていました。
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 特に㈱パイネは昆虫標本専門商社で、当社が入居する古いマンションはエレベーターの中までナフタリン臭が漂っていますが、暗い廊下の灰色の重い鉄の扉を開けると、そこは僕らのワンダーランド!

 糞虫はカブトムシやクワガタに比べてふ節が比べものにならないほど細くて折れやすいため、買う時は6本の脚先を念入りにチェック。それから採集地や採集日の記載されたラベルがあるか、種属名がわかっているか、そしてオス・メスのペアであればいうこと無しですね。下の写真はいいラベルの例ですがこんなのは滅多にありません。
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 展足するために透明のセロファンを剥がすのですが、たまにふ節がポロリと折れることがあり、ホント泣きそうになります。
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