むしむしブログ

2016年09月

 奈良公園でもっとも有名な昆虫は、もちろんルリセンチコガネです。日本全国、どこのムシ好きの人でも「奈良公園のルリセンチ」を聞いたことがない人はいないと思います。仏像でいえば東大寺の大仏様と同じくらい有名なのではないでしょうか。
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 写真をよ~く見てください。なんと、丸い糞を転がしているではありませんか! 今年5/18の当ブログで、日本にはフンコロガシ(糞玉を転がす糞虫)はいないと明言しているのに、なぜ?
 じつは、丸い一粒の鹿糞を引っ張っているのです。糞虫の多くは糞塊の中や直下の地面に穴を掘ったりすることが多いのですが、センチコガネは結構離れた場所(数十cm)まで糞を後ずさりしながら口で咥えて引きずって行って、浅い穴や物陰でゆっくり糞を食べることが珍しくありません。キバのあるセンチコガネにしかできない芸当です。
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 ルリセンチコガネは奈良公園の鹿糞塊では普通にみることができますが、太陽が照りつける芝生の上の糞にはいません。アセビやナギの木陰の鹿糞に飛来することが多いのです。最近は鹿が生息域を広げるのに伴って、ルリセンチコガネの生息域も広がっているように感じます。
 この季節、奈良公園の木陰を散歩すれば、ちょうど羽化したばかりのピカピカのルリセンチコガネがあなたの足元で見つかるかもしれません。ぜひ一度、瑠璃色に輝く生きたルリセンチコガネをご覧ください。

幼虫マットを交換しようと容器をひっくり返し、幼虫を取り出そうとしたら、固まりが崩れカブトムシが現れました!(H28.8.1)

今思えば、前回5月にマットを交換した時、やや黄色味を帯びており、全長も短かったような・・・。いつサナギになり、いつ羽化したのか、この固体が大きいのか小さいのか、何にもわからないのですが、とにかくめちゃめちゃ嬉しくて興奮しました。ちっちゃなヘラクレスオオカブトのように見えるのは私だけでしょうか?
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 図鑑で調べると、シロカブトもヘラクレスオオカブトも同じディナステス属(Dynastes)とのこと。そういう目で見るとますますヘラクレスに見えてきませんか? シロカブトは普通は70mmどまりとのことなので、60mm前後はあるうちのは結構デカいってことかな? でも、「ミヤシタシロカブト」なんていう名前は図鑑に載ってなかったのでよくわかりません。もしかして宮下さんが育てたシロカブトってことかなー? グラントシロカブトかもしれません。

 蛹室の形もしっかり残ってました。成虫の大きさに比べるとやや大きすぎるようにも感じましたが、脱皮するときにはくねくね動くのでしょうから、それなりのスペースは必要なのかな、と一応納得。
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 最初のころはすごく興奮状態(?)で、さわると体を硬直させて餌を食べるどころではなかったのですが、2週間ほどたったころには橙色のブラシ口をのぞかせて餌を探すようになりました。ゼリーがメインですが、モモの種やスイカの皮、ナシの芯など生ごみも時々入れてますが、喜んで食べてます。カブトムシってホントなんでも喜んで食べますね。
 9/29現在、元気に動き回っています。

 約3か月、お待たせいたしました。むしむしブログの再開です!

 糞虫の聖地、奈良に引っ越して早や3か月、県や市、NPOから市民団体までさまざまな方々とお会いし、その実態把握を進め、人脈を築き、大仏様にもお知恵を拝借し、そしてようやく可能性を見出した秘策。今ここに初公開いたします。名付けて「ならまち昆虫館ツアーホテル設立大作戦」!!!

 これまで「奈良市昆虫糞虫館」の開設を目指してきましたが、行政に頼らない自立した存在であるためにはビジネスとして成り立つものにしなくてはなりません。そのため、「昆虫館」「ツアー」「宿泊」の3要素を融合することによりビジネスモデルを確立することができました。もちろん、次世代に送るメッセージ(理念)については1ミリの妥協もしていません。
 まずはこの計画を南都銀行が主催する「サクセスロード」(ビジネスプラン事業化支援プロジェクト)に応募し、受賞を目指します。10/11が締切なので、いま必死で事業計画をブラッシュアップしているところ。
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 みなさん、応援してくださいね。

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