むしむしブログ

2017年04月

 a  私の標本箱には1979年7月27日にカナダ西部の観光地バンフで採集したマグソコガネの仲間が9頭収まっています。「とにかく外国を見て来い」という父の基本方針の下、中学3年生の時に初めて姉と2人で海外ツアーに参加した時のものです。馬の乗って散歩する日があって、その時に馬糞から採集しました〔写真1枚目〕。その他の美しい風景や豪華な食事のことはほとんど思い出せないので、大枚をはたいてくれた父も草葉の陰で苦笑しているでしょう。で、そのマグソコガネの仲間が日本のセマダラマグソコガネ(Aphodius nigrotessellatus)に似ているんです。つまり体型や大きさ、模様が何となく似ており、ルーペで詳しく見ても ①頭部に弱い3つのコブ、②上翅基部の第5間室に黒紋、③肩歯がない、などの特徴も一致します。カナダにもセマダラマグソコガネが生息している?
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 下の写真が、おなじみの日本のセマダラマグソコガネ(Aphodius nigrotessellatus)。
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 ついでにオビモンマグソコガネ(Aphodius okadai)も載せときましょう〔下の写真〕。
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ところが、「原色日本甲虫図鑑(Ⅱ)」(保育社 1985年)によるとセマダラマグソコガネの生息域は日本、朝鮮半島、中国となっており、北アメリカ大陸にはいないらしい。ふーん、そうなんだ。ついでにほかの種もいろいろ見てみると、どうやら日本と北アメリカ大陸に共通する種類というのは、ツマベニマグソコガネ(Aphodius haemorrhoidalis)やオオツヤマグソコガネ(Aphodius rufipes)くらい。 無知な私は、なんでだろー、不思議やなー、と3日程悩みましたよ。正解は「その昔、日本とアジアは朝鮮半島や樺太あたりでつながっており、逆に日本とアメリカはつながっていなかった」。なので日本とアジアは共通する種が多い。なるほど、納得です。そういえば、中国の新疆ウイグル自治区烏魯木斉(ウルムチ)の天池でたくさん採集したマグソコガネ属の中にセマダラマグソコガネみたいなのがいました〔下の写真〕。
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 こちらも①、②、③は満たしてますが、どうなんでしょうねー。マダラ模様のパターンが少し異なるので、おそらく別種でしょうね。残念ですが、私がわかるのはそこまで。外国のマグソコガネの仲間を同定するのは、その道のプロでないと難しいというのが現状ではないでしょうか。


 おまけクイズです。次の写真のマグソコガネの仲間の採集地はどこでしょう?(正解は最上部に)
   a. カナダのバンフ     b. 奈良公園      c. 中国の烏魯木斉      d. 奈良以外の国内

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わかりましたか?

今日はここまで。
再見!

 このむしむしブログ、すでに1年以上続けています(何度も途切れていますが)が、最近いくつかコメントをいただくことがあり、うれしく思っています。皆様からの様々なご意見・情報などお待ちしております。
 糞虫ネタの多い私ですが、もちろん糞虫以外の虫、特に甲虫も大好きです。鱗粉が剥がれないように神経を使う蝶よりも頑丈なカナブン等のほうが気楽なので甲虫が好きなのだと思います。で、糞虫は基本的に糞を見つけないと始まらないのですが、糞を探して野山をうろつくと綺麗なコガネムシやカミキリムシ、ハムシなどに自ずと出会い、ついつい採集してしまいます。
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 カミキリムシ愛好家はたぶん糞虫愛好家の100倍はいると思うのですが、わかりますね~その気持ち。色彩は豊かで綺麗、カッコいい体型、適当な大きさ、種類の豊富さ、などなどわかりやすい魅力がてんこ盛りですもん。実は、私もカミキリムシのこと、結構好きなんです。転勤族だったんで、あちこちで採集してますが、行き当たりばったりの採集なので、残念ながら生態や習性にはぜんぜん詳しくありません。種名も中根猛彦氏らによる「標準原色図鑑全集2昆虫」(保育社1966年)の写真判定レベルですので、これから整理しながら詳しく見ていって、このブログでも紹介していきたいと思っています。普通種のオンパレードになると思いますが、ご容赦くださいね。


今日はここまで。
再見!

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