むしむしブログ

2017年06月

昨日の続きです。
私の通うシニア自然大学の合宿の一環で訪れた兵庫県立人と自然の博物館。恐竜の化石が有名らしいのですが、意外と糞虫があちこちにあるうえに展示に工夫が凝らされているので、大変楽しめました。それでもオオセンチコガネの銅像なんか普通は作りませんよねぇ。オオセンチコガネに関しては分解バラバラ標本(写真1枚目)とか「うんちでお団子を作る!」(写真2枚目)とか、かなり過激な展示がなされています。
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んー、でもオオセンチコガネってイメージ図にあるようなきれいなお団子を作るんですかね?ダイコクコガネ属のお団子っぽく見えるんですが・・・。
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でも、昨日のブログで紹介した「外来生物疑惑」のミツコブエンマコガネ(写真3枚目)をはじめ、こんなに糞虫を熱心に取り上げてくれる「人と自然の博物館」に感謝!です。みなさんもぜひ一度行ってみてください。いろんな発見があると思いますよ。


今日はここまで。
再見!
 
 

シニア自然大学の合宿2日目に兵庫県立人と自然の博物館で学ぶ時間があったのですが、この博物館、生き物はもちろん化石や岩石まで幅広く扱っているわりに、あちこちで糞虫が出てくるのです。
昆虫の代表としてカブトムシやクワガタムシ、カマキリ等の模型にならんでゴホンダイコクコガネの模型もありました。さらにオオセンチコガネの銅像まで。(写真1,2枚目)
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 標本展示も54箱しかないのに、1箱が糞虫専用でした。しかも5/5のブログにも出てくる貴重なミツコブエンマコガネが兵庫県のご当地糞虫としてこんなに大きく取り上げられているのです。(写真3,4枚目)
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 奈良のルリセンチコガネ程のインパクトはありませんし、「外来種疑惑」というややダークなイメージではありますが、この地域独自のスター性のある昆虫としてなかなかの扱い方ではないでしょうか。もしかしたら館長が糞虫好きなのかも。
 理由はどうであれ、喜ばしい事です。

今日はここまで。
再見!

この春から大阪のNPO法人のシニア自然大学に毎週通っているのですが、今回合宿でみっちり学ぶことに。いやー、マジで学生時代の100倍内容の濃い時間を過ごしております。指導陣や環境のおかげもありますが自分の学ぶ姿勢でしょうね。反省。
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今時のシニアは自分で言うのもなんですが、スゴイですよ。1枚目の写真は自然観察会の後のミーティングの様子ですが、将来の自然観察ガイドを夢見てる方々なので熱が入ってます。私もならまち糞虫館のメイン業務であるエコツアー(自然観察ツアー)を企画・主催しないといけないので、知識も含めグループの運営の仕方等全てを吸収しようと思ってます。ま、実際は学生時代の癖が出て居眠りすることもありますが・・・。
明日からガンバリます。

今日はここまで。
再見!

 行ってまいりました、奈良女子大学。
 スーツを着て行ったので、先生と誤解したのか若い知的な女学生がみなさん会釈をしてくれます。明るく落ち着いた雰囲気のいい大学です。こんな恵まれた環境で糞虫の研究をしている佐藤准教授とは、いったいどんな方なのか?
 結論から申し上げて、想像をはるかに超えた知識と行動力と人徳を備えた方でした。私は、仕事で海外出張のついでに糞虫を採ったりしてましたが、さすがに大学の准教授ともなるとアフリカで糞虫の研究をしたり、フランスで生きたタマオシコガネが糞を転がすところを観察したりされたそうです。(写真はイメージ:「アポロ★サイエンス 科学実験教室」より)
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 国内の糞虫本や研究会の冊子に出てくる様々な糞虫ネタを網羅しているのみならず、洋書の著者まで言い当てるほどの方で、素人とプロフェッショナルの違いを見せつけられました。でもとても気さくな方で、スカラベの土産物を嬉しそうに見せてくださったり、外国産の糞虫が出ている冊子をあちこちから引っ張り出して見せてくれたりで話が尽きず、予定の1時間を大幅に超えて長居してしまいました。貴重な時間を割いていただき、本当に感謝、感謝です!
 今回は社会連携センターの方も同席してくださり、虫があまり好きではない人の立場からも助言をいただけました。もちろん、先生からは市役所の玄関ギャラリーで行う「奈良の糞虫・世界の糞虫」展に関するアドバイスのみならず、ならまち糞虫館設立に役立つ情報やご意見をいろいろいただいたので、また一歩前に進める希望が湧いてきました。
 地元にこんなに糞虫に詳しい方がいることがわかって本当に良かったです(先生側にはなんも良いことはないですけどね)。今後とも引き続きご指導いただければ幸いです。 でも、実はもっと糞虫に詳しい凄い方が私の家のすぐそばに住んでいることを知らされ、ご挨拶に行くことに・・・。 次回のブログは、その方のお家の訪問記の予定ですが未定です。というか、ちょっとびびってます。( ̄_ ̄|||)


今日はここまで。
再見!

 奈良を代表する昆虫と言っても過言ではないルリセンチコガネ(オオセンチコガネ)。アセビの林で出会うと、まさにルリ色に輝く生きた宝石を見つけた気分になります。しかし、この春あまりに歩行中のルリセンチコガネを見る機会が多いのが気になっています。
 ルリセンチコガネは普通糞に飛来すると、近くに穴を掘って適当な大きさの糞を運び込み、落ち着いて食べることが多いようです。ですから、糞が十分にあると穴の中にいる時間が長くなり、結果としてあまり歩き回る必要がないと思うのです。こんなに外で出会うということは、お腹を空かしているのでしょうか。たまたま恋の季節で積極的に歩き回っているだけならいいのですが・・・
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 もう一つ気になるのが、センチコガネの影が薄いことです。35年前はルリセンチコガネとセンチコガネはどちらが多いということはなかったのですが、観察を再開して初めてのこの春、圧倒的にルリセンチコガネが多いのです。今回の写真は、不自然なまでに多くのルリセンチコガネが集来したところに出くわしたものを映したのですが、センチコガネは1頭もいません。まあ、4/19に滝坂の道の人糞で5時間観察を続けたときは、ルリセンチコガネ24頭に対しセンチコガネも10頭飛来したので、奈良のセンチコガネがいなくなったわけではないと思いますが、奈良公園に限定すると10:1ぐらいの印象です。もしかしたら、林の中のシカ糞が減ったために種間の争いが激化し、センチコガネが圧迫されているのかもしれません。
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 ルリセンチコガネ同士の餌やメスをめぐるケンカは、何度も観察しています。相手を押し倒したり下に潜り込んだりした後、相手の足に大顎で噛みつくことが多いです。そのため、この時期は符節が欠けているのがオスと言えるほどです。しかし、ルリセンチコガネとセンチコガネとが直接争っている現場は見たことがありません。でも、もし争ったら、ルリセンチコガネが勝つでしょうね。だって、顔が怖そうですから。


今日はここまで。
再見!

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