毎週火曜日に私はシニア自然大学校に通っていて、植物を中心とした自然について学んだり観察に出かけたりしています。一昨日は大阪府と兵庫県の境にある妙見山に登って(シニアなので、ケーブルカー&リフトを利用)、山頂付近に僅かに残存するブナの自然林(夏緑樹林)と台場クヌギなどが残る「日本一の里山」を観察してきました。
そこで、私が何をしたかというと、やっぱり糞虫の採集。シカの生息数の増加と生息域の拡大はここ妙見山でも顕著に見られるとのことで、ケーブルカーの山上駅周辺で簡単にシカ糞を見つけることができました。数日経過していると思われる鹿糞でチャグロマグソコガネ( Aphodius isaburoi )4頭のほか、歩行中のクロマルエンマコガネ(Onthophagus ater )♀1頭、オオセンチコガネ( Phelotrupes auratus )4頭(歩行中♂1頭、死骸♀2頭、飛行中1頭)を確認できました。歩行中のオオセンチコガネはこの夏に羽化したものらしくピカピカに輝いていました(写真1、2、4枚目)が、死骸は1年前に羽化した越冬個体と思われ、擦れて色ツヤがなく、脛の棘もすり減っていました(写真3枚目)。
鹿糞を見つけてから観察していた時間は正味僅か3分くらいですから、もっと探せばまだほかの糞虫が見つかったかもしれません。糞にはマグソコガネ属ではないと思われる食痕もあったし、糞下に穴がありそこに糞を詰めた痕跡もありました。なぜあの時、団体行動を乱してでも糞虫探しをしなかったのか。調和を乱さず規律を守った常識ある自分を責める日々を送っています。まあ、もう一度行けばいいのですが、奈良からだと電車賃やケーブルカー代など往復で5000円近くかかるんですよねー。一期一会というか、優柔不断というか、ケチというか。
それにしても、京都府牛尾山のミドリセンチコガネ(9/28)、兵庫県武田尾のセンチコガネ(10/9)、大阪府妙見山(11/7)のオオセンチコガネ、いずれも歩行中の個体にたまたま出会ったもので、もって生まれた運の良さに感謝、感謝です。
今日はここまで。
再見!