むしむしブログ

2018年04月

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 よーく写真をご覧ください。クロツヤマグソコガネ Aphodius atratus がエンマコガネの腹に顔を突っ込んでいます。写真を撮るために位置を変えましたが、そんなことにはお構いなしに貪り食ってました。実は、最初はクロマルエンマコガネのメスがやはり顔を突っ込んでましたが、一緒に入っているセンチコガネに何度かぶつかられて、食べるのをやめました。そのあとすかさずやってきたのがクロツヤマグソコガネだったというわけです。
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 エンマコガネやマグソコガネには、センチコガネのように目立ったキバはなく、エンマコガネを襲ってばらして食べた可能性は低いと思います。センチコガネなら可能ですが、今回は全く興味を示しておらず、すぐ近くを通過しても死骸に無反応でした。おそらく、エンマコガネが死んで体節が緩んだので、そこに頭を突っ込んでクロマルエンマコガネが食べたのかもしれません。
 容器には、マズそうな粒糞が2粒残っているだけでしたので、お腹がすいていたのかもしれません。でも、同じくらいの大きさの糞虫を糞虫がふつう喰いますかねー? そういえば、ダイコクコガネの坑道で見つかるツヤマグソコガネか何かがダイコクコガネを喰っている写真を見たことがあります。でも、クロツヤマグソコガネとエンマコガネはあんまり関係ないしなー。たまたま通りがかったお腹を空かせたクロツヤマグソコガネが、マズそうなシカの粒糞よりエンマコガネの死骸を選んで食べた、ということなのでしょうか。


今日はここまで。
再見!



 この季節、奈良公園では、カサコソと落ち葉の中を歩き回るルリセンチコガネによく出会います。早春から活発に動き回っている個体にはオスが多いような気がするのですが、気のせいでしょうか。さて、写真は明るい林で出会った2頭の歩行中のルリセンチコガネなのですが、1枚目はたまたま粒糞を引っ張っているところ、2枚目はたまたま粒糞の横を歩いていたものです。
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 シカの糞はいくらでもあるし、ルリセンチコガネはいくらでも状態の良い(と私たちが考える)糞に飛んで行くことができるのです。なのに、1枚目の写真では、からからに乾いた粒糞をこのルリセンチコガネは一所懸命に引っ張って運んでいるのです。私は、自然界でも2枚目の写真が示す通り、状態のよくない(と私たちが考える)糞には見向きもしないと思っていたのですが・・・。まあ、よほどお腹がすいていたのかもしれませんし、たまたま干し糞が好きな個体だったのかもしれませんし、あるいは何か深い理由があったのかもしれません。人生いろいろ、糞虫もいろいろ、ってことですかね。

今日はここまで。
再見!
 

 4ヶ月ほど前、偶然の出会いから朝日新聞社の記者さんが取材をしてくださり、今年1/21の朝日新聞奈良版に大きく掲載されました。このブログにもすごい反響があったのですが、今度は毎日新聞社の記者さんが来てくださいました。
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 奈良市は,市内の空き家や古い町家の有効利用促進策として「空き家・町家活用モデル事業」に補助金を出しているのですが、「ならまち糞虫館」はそれに採択されているのでその絡みのようです。お天気も良くなかったこともあり奈良公園には行かず、高畑町にあるならまち糞虫館設立準備室(我が家のことです)で糞虫のお話しをした後、糞虫館に行って、レイアウト前のまだ何もない真っ白な展示空間を見ていただきました。私も糞虫と一緒に写真に写ったのですが、「カッコよく撮ってね。」と注文をつけたせいか、写真集が出せるほど(笑)いっぱい写真を撮ってくれました。
 ひとつ驚いたのが、記者さんの名刺。写真でもわかると思いますが点字でも書いてあり、目の不自由な方への配慮がなされているのです。振り返って我らが糞虫館、目の不自由な方、身体の不自由な方、お年寄り、子供、外国人、・・・ これらの方々への配慮が全く無い。んー、これではいかん。少しづつでも、出来ることからやっていきたいと思います。

 なんやかんやで今回も2時間以上楽しくお話しさせていただきました。ただ、帰り際に朝日新聞社の記者さんは掲載予定の日をおっしゃってくれたのですが、今回は特にナシ。こっちから聞くのも遠慮してしまいました。だって、「取材したい」とは言われてましたが、「新聞に掲載したい」とは一度も言われてませんからね。まあ、オープンの時には来てもらえそうだったので、それだけでもありがたいことです。
 あとは、読売新聞社さんが来てくれたら、「日本の三大紙が取材に来ました!!!」と自慢げに触れ回ることが出来るのですが・・・。読売新聞に誰か知り合いがいないかなー、なんてね。


今日はここまで。
再見!

 センチコガネ Phelotrupes laevistriatus は動物の糞以外のもの、例えばキノコや樹液といったものにも来る(食べる?)ことはよく知られています。まあ、わざわざ報告がされるくらいですからあまり一般的なことではないと思いますが。
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 実は先日、朽木から剥がれ落ちていた大きなキノコをのけるとそこにセンチコガネがいた(ルリ色に写ってますが実際は普通の色のセンチコガネです)ので、一応写真に収めました(写真1枚目)。食痕が確認できたわけではなく、深い穴を掘っていたわけでもないので、たまたま居心地が良くてそこにいただけかもしれませんけどね(写真2枚目)。このキノコは何と言うキノコなんでしょう?シメジのように短期間で溶けてなくなるようなものではなく、どちらかというと少し柔らかいサルノコシカケ的なキノコでした。ほかにもキノコムシやゴミムシダマシ、小型のエンマムシの仲間も数種類来ていました。


今日はここまで。
再見!

 退職して奈良に戻ってもうすぐ丸2年、昨年スルーしてしまったので、このゴホンダイコクコガネ Copris acutidens には早く再開したいと思ってました。
 朝から若草山に登り、疲れた足で奈良公園を歩いていたら、いました。塊糞の横にちょこんと立派なオス(写真1枚目)が、私を待っていたかのように鎮座してました。来月、京都の学生さんが来てくれて、奈良公園を案内するのですが、彼らもゴホンダイコクコガネを見つけられたら、絶対嬉しいですよね。
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 林の中のマグソコガネの仲間は、チャグロマグソコガネ等の冬のマグソコガネはすっかり影を潜め、ヌバタママグソコガネ Aphodius breviusculus の季節になったようです。芝地では、木陰の塊糞にはまだクロツヤマグソコガネが頑張ってますが、日を遮るもののない芝生の上のシカ糞はほぼウスイロマグソコガネ Aphodius sublimbatus に占領されています(写真2枚目)。
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 春の日差しとはいえ、シカも木陰に逃げ込むほど暑さです(写真3枚目)。直射日光を浴びるシカ糞の中は蒸し風呂状態、そんな中素早い動きで次々に糞を粉々にしてくれるウスイロマグソコガネやナガスネエンマコガネ達には、ホント頭が下がります。緑の奈良公園が美しく保たれているのは彼らのお陰なのですから。


今日はここまで。
再見!

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