むしむしブログ

2018年04月

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 先日、ヘボな推理をして「クロマルエンマコガネか?」と言っていましたが、さっそく訂正です。実際にクロマルエンマコガネ Onthophagus ater の繁殖を半世紀前にやってのけた大先輩から「エンマコガネ類の幼虫の背中はコブのように出っ張っているのでは?」とのコメントをいただきました。また、昭和48年初版ながら現在も私のバイブルである益本仁雄先生の「フン虫の採集と観察」にも背中が出っ張った幼虫が大きく描かれていました。私の手元の幼虫はお尻の方が太くなっているだけで、背中あたりにコブのようなものはどの角度から見てもありません。バイブルのこの絵は何度も見ているはずですが、実際に初めて糞虫の幼虫に突然出会ったので、冷静さを失ってしまったようです(得意の言い訳です)。
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 では、なぜこれがクロツヤマグソコガネ Aphodius atratus の幼虫と断言できるのか。実は飼育セットのひとつを少し掘り返してみると、出るわ出るわ何十匹も大小さまざまな大きさの幼虫が見つかりました。4/1に容器をセットして成虫12頭を入れた(後日6頭を追加)ので、まだ17日しか経過していないのに、すごい成長スピードです。このままだと夏がくる前に蛹になり、遅くとも夏~秋には成虫が出てきそうなものですが、私はクロツヤマグソコガネを晩春以降は翌春になるまで見たことがありません。まあ、私が見たことないだけなのかもしれませんけど・・・。
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 日本産コガネムシ上科図説(監修:コガネムシ研究会)にも、出現期は3~6月となっており、秋には出現しないことに間違いはなさそうです。では、この幼虫たちはどうなるのか? もしかすると、こいつらはさっさと成虫になって、もう一度産卵するのかもしれません。その卵もしくは小さな幼虫が9か月間眠り続けるとか・・・。あ、でもそうしたら春に目覚めた時に食べる糞が無くなっていそうです。蛹で眠り続けるのがいいかも。春に羽化して出てくればいいだけだし、桜の開花と共に一斉にクロツヤマグソコガネが出現するのにも納得がいきます。全くの想像ですけどね。

 来年の春まで私の根気が続けば、良い報告ができると思います。あまり期待せずに待っていてください。



今日はここまで。
再見!

 昨日、糞虫達が雑居している容器のシカの粒糞を取り換えようとピンセットでつまんだら、その下から糞虫の幼虫らしきものが2匹出てきました(写真1枚目)。もー、びっくりです。とりあえず、安全のためセンチコガネは別容器に移しました。
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 ここは4/1にセットして、粒糞と共にクロツヤマグソコガネ、クロマルエンマコガネ、ナガスネエンマコガネ、センチコガネを入れていたのですが、4/9に新たに粒糞2個入れるまでは地表に古くてマズそうな1粒を残すのみとなっていたのです。なので、4/9の新鮮な粒糞にセンチコガネが大喜びしたのです。4/10のブログにある通り、1粒はクロツヤマグソコガネにより粉々にされており、残されたもう一粒をどけると幼虫がいたというわけです。この2匹、いったいどこから来たのでしょう?(写真2,3枚目) 
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 体長は6~7mmありますので、セットしてすぐに産卵したとしてもすごいスピードです。しかも、いったい何を食べてここまで成長したのか? 地表にはマズそうな粒糞が1粒という状態が1週間以上続いていましたのでマグソコガネの仲間ではないと考えると、全くの推測でしかないのですが、この2匹はセット後に生まれたエンマコガネの幼虫で、親がため込んだ糞を食べながら地中にいたけれど糞が無くなり腹を空かせてうろうろしていたら新たな糞に出会えた、のではないでしょうか? あと、ナガスネエンマコガネはオスメス揃ってなかったように記憶しているので、消去法でタイトルは「クロマルエンマコガネの幼虫?」といたしました。糞虫の幼虫は成長が早い(種類によるんでしょうけど)と何かで読んだこともありますしね。まあ、最初のシカ糞に小さな幼虫がすでに潜んでいた可能性は否定できませんけど(拾ってきたシカ糞を加熱処理などせずにそのまま使ってます)。大事に育てて、うまく蛹の段階で掘り出せればいいのですが、それがいつなのか、見当もつきません。


あっ、昨日餌の塊糞と一緒にルリセンチコガネ(オス・メス)入れてしまった・・・

今日はここまで。
再見!

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 いい表情してますねー、センチコガネ。4/1に採集した他の糞虫達と共に飼育されている個体ですが、新鮮なシカ糞を3粒容器に入れると、触角をピーンと伸ばして方向を確かめるや否や一直線にシカ糞に駆け寄り、掴みかかりました。私はキバでガシガシ食べ始めるのかと思っていましたが、口をシカ糞に押し付けてはいますがキバで真面目にかじろうとしていません。口の中の柿色のブラシ見ないなもので糞の表面を舐めとっているように見えます。新鮮なシカ糞とはいえ粒糞なので、外側が結構しっかりしており食べあぐねているのかとも思いましたが、そうではないようです。クロツヤマグソコガネも同様で、シカ糞に取りついたあと、頭部裏面から柿色のブラシがチロチロと見え隠れします。
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 私は今回、新たに投入した粒糞の半数にピンセットで切れ込みを入れておきました。特にマグソコガネの仲間にとって粒糞の表面は丈夫でしっかりしているので侵入できない可能性があると考えたからです。しかし、センチコガネもクロツヤマグソコガネも潜り込みやすい切り込みにはほとんど興味を示さず、ひたすら糞の表面をぺろぺろ舐める行動を続けました。もしかしたら、糞の表面には糞そのものより栄養豊富な美味しい成分が含まれているのかもしれません。
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 翌日の様子が写真3枚目です。切り込みを入れた粒糞にはクロツヤマグソコガネが多数集まり、すでに粒糞は原形をとどめていません。一方、画面下側や右側にある切り込みのない粒糞は表面を削り取られた後は確認できますが、そのまま残っていました。左端に見える粒糞は最初から入っているシカ糞(10日間経過)ですが、全く見向きもされなくなっています。新鮮なシカ糞の表面には糞虫達を夢中にさせる何か(媚薬成分?)があるような気がするのですが、若い研究者の皆さん、どなたかこれをテーマに研究してみませんか?


今日はここまで。
再見!


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 奈良公園の森にはシカの通り道やたまり場があり、その辺りでは新旧シカ糞が重なり合うことも珍しくありません。また、糞虫の数に対して飼育容器内のシカ糞が少なかったのではないかという懸念もあり、少し足してみました。すると、なんということでしょう。次々に糞虫達が地上に顔を出し(12匹すべてが地表に出てきました)、シカ糞に集まってきました(写真1枚目)。間もなく、メスの後ろを追いかけるオスが現れ(写真2枚目)、あっという間に馬乗りに(写真3枚目)。そして交尾(写真4、5枚目)。あまりに単純というかストレートな行動に、ある種の爽やかさすら感じました。さすがは春の糞虫、クロツヤマグソコガネ Aphodius atratusです。
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 わずか10分程の間に、入り乱れて延べ5回の交尾行動を確認できました。ただ、上に乗ったオスは腹を伸ばしていましたが、メスに到達していたかまでははっきりとは見えませんでした。長くても30秒程でどのペアも離れていたので、このときは交尾していなかった可能性があります。狭い容器に12頭入っているので、すでに交尾済みでメスが受け付けなかったのかもしれません。
 それにしても、足元にはシカ糞のマットが厚く敷き詰められた状態でありながら、新しいシカ糞の投入をきっかけに一斉に交尾行動を起こしたことには驚きました。クロツヤマグソコガネにとって、新鮮なシカ糞はオスを元気付け奮い立たせる何か媚薬のような成分が含まれているのかもしれません。


今日はここまで。
再見!

さすがにこれはマズイかも… 既に昨日かなりな状態でしたが、こうなるともう糞虫を育てているのかカビを育てているのか、よくわかりません。(写真1、2枚目)
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他の容器の糞からは、こんなにカビは生えません。おとなしいネグロマグソコガネ8頭が入った容器は糞の分解が進んでいませんが、カビも生えません。カビが生えたのはいずれもクロツヤマグソコガネの容器で、それぞれ6頭、8頭入っているんですが…
糞の中や下では何か起きているようですが、まだわかりません。覗いてみてもいいかなー。

今日はここまで。
再見

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