むしむしブログ

2018年08月

 8/21のブログで書いたとおり、ならまち糞虫館をインターネットニュースのロケットニュース24で紹介してして頂きましたが、実は8/26にその続編が配信されていました!内容は、糞虫館を取材した記者(若い女性!)が実際に奈良公園に出かけて糞虫を探してみた、という体験記。

https://rocketnews24.com/2018/08/22/1105297/
糞虫の聖地『奈良公園』に糞虫はどれくらいいるのか探してみた結果!

 最初はマグソコガネ等小さい奴ばかりだったが、最後はルリセンチコガネをめでたく発見できたようです。注目すべきは写真。私は「小枝で糞ひっくり返す」と言いましたが、彼女の持っているのは長さ1mを越えるような枝。1m先の糞にまみれた3mmの虫をマジで探すつもりか?シカ糞に来たルリセンチコガネの写真は糞にモザイクがかかっており、よくわからない写真に。文書公開請求されて出てくる黒塗りの書類以上にみれるところが少ない。最後はルリセンチコガネを手に乗せてのショット。なかなかやるやんと思ったら、しっかり手術用の薄いゴム手袋をはめとる!
 これが現実。厳しいですねー。でも、糞虫に関心を持っていただけたようで、うれしいです。

今日はここまで。
再見!

 4日前にシカ糞を投入すると、フンコロガシ達はすぐに糞玉を作って地中に埋め、その後潜ったままでした。今日午後14時頃に見てみると、ピンポン玉ほどのやや小さめの糞玉を作っている最中でした(写真1枚目)。他に2匹のフンコロガシがシカ糞を食べていたので、地中には1匹のみということになります。
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 前回地下の小部屋で糞玉にしがみついていた個体は地上に出て来たようです。地下には糞玉だけが残っています(写真2枚目)。
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 今日完成した糞玉は、ケースの中をあちこち転がされたあと、3日前に糞玉が埋められた所に埋められました(写真3枚目)。特に騒ぎが起こらなかったので、もうここのフンコロガシも地上に出ているものと思われます。
 あれれー?せっかく作って埋めた糞玉を食べることもせず、かと言って卵を産んで守ることもない……コイツらは、ウンコで玉を作って転がして埋めて遊んでいるのか⁉

今日はここまで。
また明日!
 
 

 1977年から糞虫に興味を持ち、今日に至ってますが、昨日初めて生きたマルツヤマグソコガネ(Aphodius troitzkyi)を発見しました。奈良県中部の高原にある牧場の牛糞から、カドマルエンマコガネやマエカドコエンマコガネとともに、1匹だけですが採集することができました。「日本産コガネムシ上科図説」(監修:コガネムシ研究会)でも産地は比較的局所的とされ、★★★★の希種に位置付けられています。春に林内のシカ糞で見つかった記録が多い(三木氏1998年)ようなので、残暑厳しい8月下旬の日が照りつける牧場の草地の牛糞で見つかったという事実は、記録に値すると思われます。
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 それにしても、丸っこい体型と大きな小盾板という2つの目立った特徴のある本種、見つけた瞬間に「これだ!」と確信しましたね。奈良公園のシカ糞にも生息しているようですが、少し山の中に行かないと出会えないのかもしれません。

今日はここまで。
また明日!

 外から見ただけでは、なんの変化もありません。水槽の周りの覆いを外してみました。
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 フンコロガシは糞玉に乗っかっていました。糞玉はひと回りほど小さくなっている印象です。よく見るとフンコロガシのお尻から長々と黒い糞が連なっています。シカ糞の玉に取り付いて食べ続けているのでしょうか。糞玉の表面は土や糞で固めた様子はなく、荒れた感じ。地下の部屋は、写真ではよく見えませんが、虫が自由に動き回れる程度の広さがあり、周囲はカブトムシの蛹室の様に押し固められているようです。食事をするためだけの部屋だとすると、部屋の作りが丁寧すぎてもったいない気がします。

今日はここまで。
また明日!

 昨晩、タマオシコガネが糞玉を作って地中に埋めましたが、今晩見てみると土が小山のように盛り上がり、その下には糞玉らしきものとタマオシコガネの姿が(写真1枚目)。カバーをのけて中を見るとタマオシコガネが驚いたようにガラス面にガシガシ腕をこすりつけてきました。穴が空いて光が差し込んだとでも思ったのでしょうか。それにしても、地上に掻き出された土の量は、埋めた糞玉と糞虫の体積の5倍以上はあります(写真2枚目)。ガラス越しに虫の姿が見えなくなったりしたので、地下にはある程度動き回れる部屋があるように思います。
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 もう一つの糞玉の上にはそれほどの土は書き出されていません(写真3枚目)が、土の深さが影響していると考えています(多分、部屋の高さが低くて狭い)。
 
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さらに昨日私が観察をやめた後にもう一つ糞玉が3匹目のタマオシコガネによって作られたようで、それはさらに浅い所に埋められているようです。
 これらの糞玉は食用なのか?産卵するのか?地下に潜った親虫はいつ地上に現れるのか?今、地下で何をしているのか?あまりいじくるのはよくないとわかってはいるものの、覗いてみたいですねー、地下の部屋。

今日はここまで。
また明日!

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