むしむしブログ

2019年01月

 先週、マグソコガネの仲間の幼虫を見つけたので家に持ち帰りました。で、お皿に移してルーペで糞を細かくほぐしながら幼虫を見ていると、なんと卵の殻が見つかりました!ほぼ球形と思われる卵の殻を丸く切って、パカッとふたを開ける感じで孵化したようです(写真1,2枚目)。
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 マグソコガネの幼虫が孵化する瞬間を見たわけではありませんが、幼虫の体内にはすでに食べた糞が茶色く溜まっているので、孵化して数日経過していると考えれば、卵の殻と幼虫の大きさも「こんなもんやろー」と言えるのではないでしょうか(写真3,4枚目)。糞の中からはハエの幼虫らしきものも10匹以上出てきましたが、ハエの卵とは大きさも形も全く違います。
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 幼虫は、昨年クロツヤマグソコガネを繁殖させたときに見たものと頭の形状やお尻の割れ具合等が似ており、マグソコガネの仲間であることは間違いないと思います(写真5,6枚目)。
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 この時期奈良公園のシカ糞で主に活動しているのは、ネグロマグソコガネ、チャグロマグソコガネ、ミゾムネマグソコガネ、(オビモンマグソコガネもいるけど少ない)ですが、マグソコガネの仲間でもこれら3種はやや小型なので、卵が大き過ぎるような気がしないでもありません。まあ、オオセンチコガネの卵は4mm前後もあるそうですから、ありえない大きさではありません。やや大きいマグソコガネ(Aphodius rectus)ということも考えられます。ちなみに、比較のために置いている金属は昆虫針(2号)です。また、幼虫は大きさの比較のために卵の殻の近くに移動させて撮影しています。
 何とかこの幼虫たちを無事に成虫まで育てたいものです。並行してネグロマグソコガネ(成虫)の飼育を開始していますので、こちらが産んだ卵を見つけることができれば、謎は解けるかもしれません。

今日はここまで。
また明日!
  

 年末から年始にかけて行ってきたマレーシアで幸運にも4種類の糞虫を捕えることができ、本日それらの標本が全て完成いたしました。エンマコガネの仲間3種はすでに紹介いたしましたが、最小のチビコエンマコガネ(♀)のような個体は、今回初公開です。実は1996年にカンボジアで採集した丸い小さな糞虫を20年以上もの間、チビコエンマコガネかその近縁種と思っていたのが、ほんとうはエンマコガネの仲間だったという大失敗をしているので、今回は慎重に。採集は1個体のみで、全長は約3mm(台紙の幅が7.5mm)、小さくて丸くて黒色で光沢は鈍い。前脛節の先端が直角になっているので、コエンマコガネ属(Caccobius属)と思われます。(写真1,2枚目)
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 どうですか?原色日本甲虫図鑑(Ⅱ)(保育社 昭和60年)には、「生息地は本州、九州、朝鮮半島、中国、台湾、インドシナ半島、ビルマ、インド」とあります。チビコエンマコガネ(♀)ということでよさそうです。ですが念のため、奈良公園で採集したチビコエンマコガネ(♀)を並べてみましょう。私の目と同様にややピンボケですが、頭の先端の切れ込みも瓜二つで、全く区別がつきません。(写真3枚目)
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 念には念を入れて、ピントとしっかり合わせて撮ってみましょう。下の写真4枚目は、うちのチビコエンマコガネの最小クラスの個体、5枚目はほぼ同じ大きさの個体を、向かって右側に並べて、フラッシュをたいて撮りました。
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うっそー!チビコエンマコガネって、メチャクチャ毛が生えてるー!少し気持ち悪いです。小さいし、素早いし、国内ではまず見間違うことが無いので、拡大してゆっくり観察したことがなかったのですが、こんなんなんですねー。マレーシアの個体とは全然似てません。ということで、今回もまたチビコエンマコガネではないということで、一件落着。でも、毛が抜けたらかなり似てるかも。

 1995年7月に中国の内モンゴル自治区包頭(パオトウ)で採集した”チビコエンマコガネ”も再度確認した方がよさそうですね。(というか、すでに間違いであることに気付いてしまいました。申し訳ありません。)

きりが無いので、今日はこのへんで。
また明日!

 私は、ファーブルといえば「昆虫記」しか知らなかったのですが、糞虫館のトータルコーディネートを請け負ってくれたデザイナーさんを通して、ある方からこんなお宝本を寄贈していただきました。(写真1枚目)
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 「本能の秘密」ファブル科学知識全集(12)は、右から左へ読ませるところなどかなり年代を感じさせます(写真2枚目)が、発行されたのは第二次世界大戦(1939~1945年)が始まる9年程前の昭和5年(1930年)6月。第一次世界大戦が勃発(1914年7月)した翌年にファーブルさんは亡くなっていますが、複雑な国際情勢の中、当時としては欧州の貴重で先進的な研究観察資料だったのかもしれません。〔非売品〕となっており、一部の人しか手にすることはできなかったようです。(写真3枚目)
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 裏を見ると、発行者の住所は東京市神田区、印刷者の名前が桃太郎で住所は東京府戸塚町。発行所の電話番号は2175か2176で4桁。さすがに90年近くたつと全く変わっています。では、中身はどうでしょう? (つづく)

今日はここまで。
また明日!

1/8のブログに頂いた「春日瑠璃」様のコメントの中に「フンコバエ」というのが出てきました。私は初めて聞いた名前でしたが、ネットで調べるとなんか見たことがあるような姿・形。下の写真は昨年5月に撮影したのですが、フンコバエでしょうかね(写真1枚目)。コバエというと、カブトムシを飼育していると湧いてくる奴を思い浮かべるんですが、それとは違うようですねー。ハエもなかなか奥深いもののようです。
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下の写真もハエとセットですが、コバエと呼ぶにはちょっと大きすぎる気がします(写真2枚目)。
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ところで、写真を見てて「フンコバエ」より「ウンコバエ」の文字がよぎったのは、私だけだろうか?どうでもいいことですが・・・


今日はここまで。
また明日。

 先週、今年初めて、と言うか1ヶ月ぶりくらいに奈良公園へ行ったのですが、たくさんいるはずの冬のマグソコガネの仲間が全然見つからない。どうやら私の「老化」が原因らしい。視力の衰えに加えて、身体が固くなっているため目と糞の距離が遠くなり、マグソコガネの仲間でもネグロマグソコガネやチャグロマグソコガネは特に小型なので、見えてなかったんですね。ショックでしたが、仕方がないのでうずくまるようにして糞との距離を20cm程に保って(これ以上近づくと老眼で逆に見えなくなる)、探しました。すると、いました! ネグロマグソコガネ、ミゾムネマグソコガネ、オビモンマグソコガネ。朽木からはクロツツマグソコガネ(成虫)も発見。すでにチャグロマグソコガネとマグソコガネは昨年末に観察できているので、あとはイヌ糞でセマダラマグソコガネが見つかれば任務完了ってとこですかね。
 今回、シカ糞に大接近したおかげで、マグソコガネ属の幼虫らしきものを多数見つけることができました。シバ地の周辺部分のやや古いシカ糞から幼虫ばかり10頭以上見つかりました。場所的にはネグロマグソコガネのような気がするのですが、根拠なし。糞ごと持ち帰り、育てています。すでに終齢幼虫と思われるほどの大きさがある幼虫もいるので、来月上旬には蛹になるように思えます。とすると春が来る前に羽化する可能性が大です。そのあとは、クロツヤマグソコガネと同様、成虫のまま”仮死状態”でほとんど動かずに延々と生き続け、11月になり寒くなるとようやく動き出すのかもしれません。並行して、ネグロマグソコガネの親も持ち帰り繁殖させて、調べています。結果報告は、うまくいけば1年後ですが、あまり期待せずに待っててください。


今日はここまで。
また明日!
 

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