むしむしブログ

2019年02月

 日本最大の糞虫は、もちろんダイコクコガネ(Copris ochus)。ガッチリした身体に太いツノ。まさにキングオブ糞虫です。残念なことに、近年はイベルメクチンとかいう駆虫剤の影響もあり各地で激減し、近畿では大阪府で絶滅したほか、京都や兵庫でもほとんど見る事ができない糞虫になってしまいました。さて、地元の奈良県なんですが、『日本列島フン虫記』塚本珪一:著)の巻末にある「表C 奈良県フン虫リスト」(写真1、2枚目)を見てのとおり、これまで生息が確認されていません。ダイコクコガネは牧場のイメージが強く、シカだらけの奈良公園とは相容れませんが、50年くらい遡ればまだあちこちの農家で牛が飼われていたようですし、現在でも牧場があります。でも、これまで奈良ではダイコクコガネは見つかっていないというのが定説でした。これまでは、です。
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 先週、虫好きの人たちの集まりで、昔は奈良にもダイコクコガネがいたのではないかという話を耳にしました。詳細は不明ですが、たしかに55~60年前には『日本列島フン虫記』(塚本珪一:著)P142のリスト(写真3枚目)にあるとおり、ダイコクコガネは京都や大阪にいたわけですから、奈良にいたとしても不思議はありません。いると思って探すと、もしかすると見つけることができるかも。『日本産コガネムシ上科図説』(コガネムシ研究会:監修)によると、「・・・新鮮な牛糞から見つかることが多いが、シカ糞に依存している個体群もある。」とのことですから、この春以降、ヒメコマグソコガネクロツブマグソコガネに加えてダイコクコガネも探してみます。大きな角がカッコいいダイコクコガネとルリ色に輝くオオセンチコガネのツーショットが見られるかも、なんて考えるだけでワクワクしちゃいます。

今日はここまで。
また明日!

 1990年にできた伊丹市昆虫館は、チョウが飛び交うドーム型大温室で有名な昆虫館です。昆陽池の近くなので、水鳥の観察と一緒に楽しむことができる、恵まれた環境にあります。そんな伊丹市昆虫館の友の会の24名の方が、先週末ならまち糞虫館にお越しになり、僭越ながらスライド&トークをさせていただきました。自然が好きな一般のシニアの方からの質問でさえ対応に四苦八苦している私ですが、今回は「昆虫館友の会」の方なので不安が大きかったのですが、先導役の学芸員の方をはじめ皆さんとってもフレンドリーな方ばかりで、しかも熱心に聞いてくださったのでとてもうれしかったです。少し熱が入りすぎて、時間をオーバーしてしまいました。ごめんなさいね。
 ネットで「昆虫館」を調べると、いっぱい出てきますねー。奈良県は橿原市昆虫館。ならまち糞虫館を発展させて、奈良市糞虫館ぐらいにはしたいですね。因みに、伊丹市昆虫館の広さは、ならまち糞虫館の50倍!まあ、比較すること自体、意味無いですね。でもねー、豊かな自然をずーっと大切にしてきた奈良だからこそ、その素晴らしさを次世代に伝える施設があって欲しいのです。誰かならまち糞虫館を一緒に奈良市昆虫館へと発展させたい人、いませんか?

字ばっかりで、長くなってしまいました。
また明日!

2/10 晴 10:00~11:30 奈良公園 山田調査員同行
環境Ⅱ(芝地と林の境界)鹿糞・塊・新中 
オビモンマグソコガネ4
ネグロマグソコガネ10+
チャグロマグソコガネ5+
環境Ⅳ(林)鹿糞・粒・中
ネグロマグソコガネ4
ミゾムネマグソコガネ2
ほか4ヵ所でネグロ、チャグロ(ミゾムネも)
うち1ヵ所でオビモン1
環境Ⅱ(車道と林の境界)犬糞・新中(2~3日経過程度)
セマダラマグソコガネ3

この時期、ほぼ予想通りの生息状況を確認できた。
今回、マグソコガネ、クロツツマグソコガネ等は見られず。

寒いけど、ぜひ奈良公園でシカ糞に顔を20cmまで近づけて、糞をほじほじしてみてください。3mm前後の丸くて小さい(=カワイイ)糞虫に出会えますよ。他の大きな糞虫がいなくなる冬に活動する、ちょっと変わったシャイな糞虫達ですが、みんないい奴ばかりです!

また明日!


 

 奈良公園は多様な環境が1000年以上もの間保たれており、神鹿としてシカが保護されてきたため、多種多様な糞虫達が生息しています。まさに糞虫の聖地。奈良の学校では、特色のある「環境に優しい」糞虫を学習に取り入れるケースが散見されるようになりました。そのパイオニアは言うまでもなく奈良女子大学附属小学校で、これまで糞虫館の見学会、チラシの製作と配布、自主糞虫野外観察会、糞虫館の館長インタビュー会などをやってきました。そして今回は遂に糞虫新聞の製作と配布(写真1,2)を敢行。
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 「糞虫館に行こう!」のチラシ配布の時は近鉄奈良駅で行き交う人に手渡しましたが、この新聞は2/8,9の学習研究発表会(全国からヤル気のある先生が集まるらしい)に参加する先生方に制作した子どもたち自らが校門で手渡ししたとのこと。多い子は100枚以上配ったとのことで、脱帽です。(写真3)
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 このプロジェクトを指導した先生は、昨日の発表会で糞虫を通した学習研究を1時間にわたり発表しているので、全国の小学校で参考にしてもらえたらなぁと思っています。

今日はここまで。
また明日!

 昨年9月頃、ならまち糞虫館でフンコロガシ(スカラベの仲間)を飼ってました。大阪ECO生物海洋専門学校が天王寺動物園で開催したイベント「魅惑のうんち展」で展示していたフンコロガシを寄贈して頂いたものです。完成した糞玉を巡ってよく争う様子が観察されましたし、糞玉を作っている途中でも、割り込んできた他虫には猛烈な攻撃を仕掛け、弾き飛ばしたりバキバキ音を立てながら取っ組み合います。噛み合って脚が折れたりすることもありました。
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 フンコロガシ(スカラベの仲間)が糞玉を奪い合う様子がナショナルジオグラフィックに掲載されています。コチラです。→https://video.nationalgeographic.com/video/animals-source/00000168-5db2-d3cc-a1e8-5dbff9bb0000
 
 この映像はコガネムシ研究会の方のFBで見つけました。「コガネムシ研究会」http://www.kogane.jp/には糞虫に超詳しい方がたくさんいらっしゃいます。ぜひ一度、HPを覗いて見てください。ハマります。

今日はここまで。
再見!  

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