むしむしブログ

2021年03月

 一昨日、ナガスネエンマコガネが・・・等といい加減なことを言いましたが、夕方に衰えた目で小型のクロマルエンマコガネをナガスネエンマコガネと見誤っても、「あるかも」って感じで笑って許してもらえると思います。間違いに気付いたのは、ナガスネにしては記録的な早期出現だったので家に持ち帰ったからです。家で愛用のフィルムケースを開けると、早速交尾をしてまして、様子をよく見ようとつまみ上げ(写真1枚目)、手のひらに乗せると離れました。当然、オスとメスなのでナガスネならオスの手が長いはずなのですが長くない(写真2枚目)。
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 おかしいなーと片方の頭を顕微鏡で拡大して見ると、2つの山がある筋がハッキリ見えたのです(写真3枚目)。紛れもなくクロマルエンマコガネのメス。交尾してたわけですから、もう片方はクロマルエンマコガネのオスですね。
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 今回のようにクロマルエンマコガネをナガスネエンマコガネと間違えるのはやや低レベルですが、フトカドエンマコガネと間違えるのはマジで「あるある」なんじゃないかなー。糞虫館の標本箱に収まっている昔のクロマルエンマコガネとフトカドエンマコガネのオスは、混在している可能性は否定できません。悪しからずご了承ください。(←マジです。笑)

今日はここまで。
週末、糞虫館で会いましょう!

 この冬はあまり奈良公園に行けなかったし、まだオビモンマグソコガネを見ていなので、冬のマグソコガネが元気にのびのび活動しているうちに、と思って行ってきました。ちょうど梅林の梅の花が満開でお天気もサイコー。木々の芽は固く景色はまだ冬ですね。で、糞虫もまだ冬でした。黄色がきれいなネグロマグソコガネ(写真1枚目)、なかなか動かないミゾムネマグソコガネ、チャグロマグソコガネがいーっぱい見つかりました(写真2枚目)。マグソコガネは1匹だけ。奈良公園のネグロマグソコガネは3.0㎜前後の小型個体も多いので、マグソコガネが巨大に見えて(写真3枚目)、一瞬「なんだコイツは⁉」と喜んでしまいました。
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 日差しに誘われたのか、花見の人の多い梅林あたりでクロツヤマグソコガネを1匹見つけました。春を告げるクロツヤマグソコガネが見つかったことで、私ももうそこまで春が来ていることを実感。糞虫の種類で季節を感じるなんて、奈良公園以外ではなかなかできないのではないかな。さらに、終日陽の当たる広い道路脇の古い大きな犬糞からナガスネエンマコガネも3匹見つかりました。コイツは暑さに強い、というイメージしかなかったので、驚きました(←今、家でよく見たら、小型のクロマルエンマコガネ♂1・♀2でした。すいません。)。以前、1月にイヌ糞を食べていると思われるセンチコガネを観察したことがありますが、やはり陽当たりのいい道路脇の南向き緩斜面でした。寒さが緩んだところでいいお天気が続くと、日当たりがいい所で冬眠していた個体がポカポカ陽気に誘われて動き出すのかもしれません。
 実は今週末、新聞社の方と奈良公園に行くので、その時できれば生きたルリセンチコガネを見せてあげたいと思っているのですが、今日の感じではやっぱムリですねー。もちろん「サクラが散る頃なら大丈夫ですけど、まだつぼみも堅い3月中旬では難しい」とはしっかり伝えてあるんですけどね。

今日はここまで。
今週末、糞虫館で会いましょう!

 昨日、奈良学園小学校から8人のグループ2組がSDGsの学習でならまち糞虫館に来てくれました! 奈良町のいろんな施設をグループごとに選択して訪問し、そこでSDGsへの理解を深める狙いのようです。滞在時間があまりとれないので、いつものようなトーク&スライドショーで熱弁をふるえなかったのですが、子供たちはペンライトや虫メガネを手に虫を興味深そうに見てました(写真1~3枚目)。小さなチビコエンマコガネのツノをしっかり見つけた子、オスメスの見分け方を質問してきた子、コメ粒サイズの冬のマグソコガネを顕微鏡で見比べていた子、みんな思い思いに糞虫を楽しんで関心を持ってくれたので、こちらとしては本当に良かったと思っています。まあ、先生方は「楽しかったねー」で終わらせるわけにはいかないのでしょうから、この後が大変なのかもしれませんが・・・。
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 糞虫は、もちろん自然環境保護や種の多様性、物質の循環等の良い題材になりますが、奈良公園の糞虫の場合はさらに観光産業など経済への影響や人と生き物の関わりを考えるときにもイメージしやすい題材になると考えています。SDGsの目標「15.陸の豊かさも守ろう」に示された9項目のターゲットに囚われることなく、今回の糞虫館訪問が次世代を担う子供が自分の頭で身近な問題として自然や環境について考えるきっかけになれば嬉しいですね。

今日はここまで。
週末、糞虫館で会いましょう!

 今日は関西での緊急事態宣言の最終日。相変わらず”密”には縁遠いならまち糞虫館ですが、先週、カブトムシの幼虫を譲ってくれた小学1年生の親子がまた遊びに来てくれました。私がちゃんと飼えているか心配してくれたのかもしれませんね。私は小学生の時ハムスターを飼っていて、殖えた子供をクラスの友達にあげてましたが、ちゃんと餌をやってるかなとか、かわいがってくれてるかなとか、すごく気になりました。なのでお二人を飼育室に案内してあげたかったのですが、お部屋がちょっといろいろ散らかっていてので、ゴメンね。でも大丈夫!こんな感じで、大きい容器は2匹、小さい容器は1匹飼いです(写真1,2枚目)。カブトムシなので、もう少し分解の進んだ腐葉土を混ぜて、かるく握ると固まるぐらいに水分調節しました。かおりちゃん、こんな感じでよろしいでしょうか⁉ 春には全て1匹飼いにして、ツノが曲がらないように気を付けます。先週、このブログでこのカブトムシ(幼虫)の里親を募集しましたが、反応ありませんね。みんな遠慮してるのかな?それとももっと成長したやつをいただこうという作戦か? でも10数匹しかいないので、早い者勝ちだよ!一人1匹、予約不可です。
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 僕が子供の頃は、農家の畑のわきに堆肥があって、そこからカブトムシの幼虫がゴロゴロ出てきました。クヌギ林からも腐葉土をバケツにとって来てましたが、今はカブトムシマットなる便利でしかも大きなカブトムシに育つスグレモノを売ってますねー。そういえば、カブトムシの餌は何?と子供たちに聞くと、たいていの子は「昆虫ゼリー」と答えます。スイカの皮やモモの種にカルピスやビールを振りかけて餌にする子供はいませんねぇ。「スイカの皮はカブトムシが下痢をする」という話を聞いたことがあります。スイカの皮は2日もすればドロドロになって発酵臭が充満しますし、たしかにスイカにとりついたカブトムシは糞尿を飛ばしながら食べ続けますね。でも、カブトムシはずっと元気でしたし、すごく嬉しそうにスイカを喰っていたと記憶しています。私がカブトやクワガタを今でも大好きなのは、小さい頃に同じ釜の飯(同じスイカやモモ)を喰った仲間だからなのかもしれません。さすがに糞虫と同じものを喰うのはムリですが・・・

今日はここまで。
今週末、糞虫館で会いましょう!

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