むしむしブログ

2023年02月

 日本でノコギリと言えばノコギリクワガタでしょう。カミキリ好きの人ならノコギリカミキリでしょうか。でも、音楽好きの人はサキタハヂメ氏だそうです。私は音楽に疎いので正直言って知らなかったのですが、サキタハヂメ氏はノコギリ(ミュージカル・ソー)をバイオリンのように弓で奏でる音楽家で、ノコギリ演奏コンテストで2度も世界一に輝いたスゴイ方らしい。作曲家としても活躍しておられ、ネットで検索すると山のように出てきました。
 で、そんなサキタハヂメさんが取り組んでいるのが『地球オルガンプロジェクト』で、企画書には「サキタハヂメのライフワークである、地球の音たちとの共鳴シリーズ。2022年の「森のパイプオルガン」に続いて今年は「菌琴虫琴(きんきんちゅうきん)」編。虫や菌、小さな命が奏でる響き、その音色とは。」とあります。ちょっと凡人の私なんかには理解不能ですね。内容としては「様々なガラスの中の小さな生き物たち。彼らの動く微弱な振動が内部を伝わり、弦をゆらす。圧電ピックアップで収録し、拡声、サウンドアップする」らしい。わかります?たぶん、虫が歩き回る時の足音やバッタが草を噛む音、カメムシのおならの音なんかも拾うのかなぁ。サキタハヂメさんは、糞虫が動物の糞を分解する事にも関心を持たれていて、なんとかこの小さな糞虫たちを鳴らすことができないか、ということで友達の友達を通して糞虫館とたまたまつながったのでした。
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 今回一緒に奈良公園で見つけたネグロマグソコガネ、チャグロマグソコガネ、ミゾムネマグソコガネ、オビモンマグソコガネを10匹ほど連れて帰られました。お腹を空かせてはいけないからとシカのウンコを容器に詰めてお持ち帰りされました。さすがです。果たして糞虫たちはうまく奏でてくれるのでしょうか・・・。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!

 かつては幻のマグソコガネと言われるほど珍しかったキマダラマグソコガネ。20年ほど前に紀伊半島に広く分布していることが確認されたものの、「珍種」にはあまり縁のない私には遠い存在だったキマダラマグソコガネ。ついに奈良公園で見つかりました!
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 先週の土曜日、糞虫館に来た糞虫好きの方がボソッと「館長に見ていただきたいものが」と言って取り出した小さな桐箱。中にはまだら模様のマグソコガネが3匹。上はオビモンマグソコガネ、下は一回り大きなセマダラマグソコガネであることは顕微鏡を覗くまでもなく分かりました。が、真ん中の1匹はビミョーな感じ。どっちかなーとよく見ていると、その人はボソッと「キマダラマグソだと思います」。聞くと今年の1月に奈良公園のイノシシの糞から採集したとのこと。そう言われてみるとそう見えてきて、新兵器のデジタルズーム付き実体顕微鏡にセットして確認すると、もう『日本産コガネムシ上科図説』で調べるまでもなくキマダラマグソコガネでした。奈良公園で見つかったのは初めてじゃないのかなー?これまでに奈良公園でキマダラマグソコガネを採集したことがある方からのコメントをお待ちしております。
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 採集された方はその日1日でキマダラマグソコガネの他にも冬のマグソ7種(ネグロ、チャグロ、ミゾムネ、オビモン、セマダラ、クロツツ、ヒメツツ)を見つけるほどの方ですが、それでもその日見つけたキマダラマグソコガネはこの1匹だけだったとのこと。やはり誰でも見つけられる虫ではないようです。でも1匹でも見つかるということは間違いなく「いる」ということ。冬の糞虫観察の楽しみが一つ増えました。私も何とか見つけたいと思いますが、このブログを読んでもし首尾よく採集に成功した方がいらっしゃったら、私が自分で見つけるまでの間糞虫館に展示させていただけるとありがたいです。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
館長の書いた『たくましくて美しい糞虫図鑑』(創元社)、全国の書店で好評発売中!

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