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 奈良公園の森にはシカの通り道やたまり場があり、その辺りでは新旧シカ糞が重なり合うことも珍しくありません。また、糞虫の数に対して飼育容器内のシカ糞が少なかったのではないかという懸念もあり、少し足してみました。すると、なんということでしょう。次々に糞虫達が地上に顔を出し(12匹すべてが地表に出てきました)、シカ糞に集まってきました(写真1枚目)。間もなく、メスの後ろを追いかけるオスが現れ(写真2枚目)、あっという間に馬乗りに(写真3枚目)。そして交尾(写真4、5枚目)。あまりに単純というかストレートな行動に、ある種の爽やかさすら感じました。さすがは春の糞虫、クロツヤマグソコガネ Aphodius atratusです。
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 わずか10分程の間に、入り乱れて延べ5回の交尾行動を確認できました。ただ、上に乗ったオスは腹を伸ばしていましたが、メスに到達していたかまでははっきりとは見えませんでした。長くても30秒程でどのペアも離れていたので、このときは交尾していなかった可能性があります。狭い容器に12頭入っているので、すでに交尾済みでメスが受け付けなかったのかもしれません。
 それにしても、足元にはシカ糞のマットが厚く敷き詰められた状態でありながら、新しいシカ糞の投入をきっかけに一斉に交尾行動を起こしたことには驚きました。クロツヤマグソコガネにとって、新鮮なシカ糞はオスを元気付け奮い立たせる何か媚薬のような成分が含まれているのかもしれません。


今日はここまで。
再見!