
「ならまち糞虫館」が主催する主なイベントの一つが糞虫観察会なんですが、まだオープン前ではありましたが、朝日新聞の記事を見た京都学園大学バイオ環境学部の教授から打診があり、先週5/13に開催いたしました(写真1枚目)。原教授のバイオ環境デザイン学科は、自然のしくみを学び、豊かな環境を保全・再生するための技術を学ぶ学科で、自然界における糞虫の役割を自らの目で観察し自らの頭で考えることは、これから先、若い学生さんが「バイオ環境」というものを地域レベル~世界レベルの視野で考えるうえで、いい肥やしになるに違いありません。

さて、当日・・・
小雨程度は覚悟して出発しましたが、30分もしないうちに雨が本降りになり、途中少し弱まることもありましたがお昼過ぎには地面に水が溜まるほど降ってきたので、早めに観察を切り上げました(写真2枚目)。あいにくのお天気ではありましたが、30数名の学生さんが熱心に糞をほじくって探した結果、ウスイロマグソコガネやクロツヤマグソコガネ等多数のマグソコガネの仲間、ナガスネエンマコガネ、カドマルエンマコガネといったエンマコガネの仲間、そして輝くルリセンチコガネもあちこちで見つかり、案内したこちらとしてもほっとしました(なんとゴホンダイコクコガネも見つかりました!)。

午後は奈良公園からならまち糞虫館に場所を移し、テーマにしていた糞虫の種類と生息環境について学生さんに考察してもらったり、奈良公園の現状と糞虫の役割についての話をしたりしました。糞虫館のセミナールームは最大18畳になるのでなんとか全員を収容できました(写真3枚目)が、プロジェクターはもちろん、机も椅子もないなか窮屈な思いをさせてしまいました、ごめんなさいね。

いやー、今思えばあーしたらよかった、こーすべきだった等と反省ばかりの観察会ではありました。でも、皆さんずぶ濡れになりながらも熱心に観察していて(写真4枚目)、こちらも案内していてとても楽しかったです。9割以上の人にとって初めてのシカ糞ほじほじの経験でしょうけど、じつは楽しかったのかな?なんてね。
今回が皆さんの最初で最後のシカ糞ほじほじにならないことを祈りつつ・・・。
京都学園大学は創立50年の節目を迎え、この先50年を見据えて京都先端科学大学に変わるそうです。大学校名が変わっても、卒業して社会人になっても、子供を連れて奈良公園に来るようになっても、あの雨の中でシカ糞をみんなでほじくったことを忘れずにいてほしいなー。
今日はここまで。
再見!
コメント
コメント一覧 (4)
学生に貴重な体験をありがとうございました
7/8のオープン後、じっくりと館内、見させていただきます
その際はよろしくお願いします
しか糞ほじほじ・・・
なかなか貴重な体験ですね。