ならまち糞虫館には各地の昆虫研究会や観察グループの方がお越しになり、いろいろ教えていただくことも多いのですが、先日大阪の「靭(うつぼ)公園自然研究会」で活動されている方がいらっしゃいました。その方からプレゼントされたのが、『いのちの森・生物多様性公園を目指して -大阪都心・靭公園の自然と歴史ー 』(2012年)という同研究会 編著の厚さが1.5cmもある立派な調査報告書的な本(写真1枚目)。
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 靭公園で観察された鳥や植物なども記載されていますが、昆虫は707種類の記録があり、糞虫もしっかり載ってました。コブマルエンマコガネやチビコエンマコガネは「多い」、セマダラマグソコガネは「普通」、マルエンマコガネとマグソコガネは「少ない」かつ「最近見られない」。マルエンマコガネは1990.7.29に靭公園で同研究会代表の桂孝次郎氏が♀を1頭採集し、標本にされているようです(写真2、3枚目)。
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 大阪のような大都会にも(30年前の採集記録ですが)まだいたんですねー、マルエンマコガネ。最近は見かけたという話を聞きませんが、ヤマトエンマコガネみたいに「〇〇に行かないと見ることができない」稀少な種になってしまうのでしょうか。しぶとく各地で生き延びてほしいものです。
 なお、ならまち糞虫館には残念ながらマルエンマコガネはおりません。悪しからずご了承ください。

今日はここまで。
また明日!