先週、今年初めて、と言うか1ヶ月ぶりくらいに奈良公園へ行ったのですが、たくさんいるはずの冬のマグソコガネの仲間が全然見つからない。どうやら私の「老化」が原因らしい。視力の衰えに加えて、身体が固くなっているため目と糞の距離が遠くなり、マグソコガネの仲間でもネグロマグソコガネやチャグロマグソコガネは特に小型なので、見えてなかったんですね。ショックでしたが、仕方がないのでうずくまるようにして糞との距離を20cm程に保って(これ以上近づくと老眼で逆に見えなくなる)、探しました。すると、いました! ネグロマグソコガネ、ミゾムネマグソコガネ、オビモンマグソコガネ。朽木からはクロツツマグソコガネ(成虫)も発見。すでにチャグロマグソコガネとマグソコガネは昨年末に観察できているので、あとはイヌ糞でセマダラマグソコガネが見つかれば任務完了ってとこですかね。
 今回、シカ糞に大接近したおかげで、マグソコガネ属の幼虫らしきものを多数見つけることができました。シバ地の周辺部分のやや古いシカ糞から幼虫ばかり10頭以上見つかりました。場所的にはネグロマグソコガネのような気がするのですが、根拠なし。糞ごと持ち帰り、育てています。すでに終齢幼虫と思われるほどの大きさがある幼虫もいるので、来月上旬には蛹になるように思えます。とすると春が来る前に羽化する可能性が大です。そのあとは、クロツヤマグソコガネと同様、成虫のまま”仮死状態”でほとんど動かずに延々と生き続け、11月になり寒くなるとようやく動き出すのかもしれません。並行して、ネグロマグソコガネの親も持ち帰り繁殖させて、調べています。結果報告は、うまくいけば1年後ですが、あまり期待せずに待っててください。


今日はここまで。
また明日!