先週、マグソコガネの仲間の幼虫を見つけたので家に持ち帰りました。で、お皿に移してルーペで糞を細かくほぐしながら幼虫を見ていると、なんと卵の殻が見つかりました!ほぼ球形と思われる卵の殻を丸く切って、パカッとふたを開ける感じで孵化したようです(写真1,2枚目)。
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 マグソコガネの幼虫が孵化する瞬間を見たわけではありませんが、幼虫の体内にはすでに食べた糞が茶色く溜まっているので、孵化して数日経過していると考えれば、卵の殻と幼虫の大きさも「こんなもんやろー」と言えるのではないでしょうか(写真3,4枚目)。糞の中からはハエの幼虫らしきものも10匹以上出てきましたが、ハエの卵とは大きさも形も全く違います。
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 幼虫は、昨年クロツヤマグソコガネを繁殖させたときに見たものと頭の形状やお尻の割れ具合等が似ており、マグソコガネの仲間であることは間違いないと思います(写真5,6枚目)。
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 この時期奈良公園のシカ糞で主に活動しているのは、ネグロマグソコガネ、チャグロマグソコガネ、ミゾムネマグソコガネ、(オビモンマグソコガネもいるけど少ない)ですが、マグソコガネの仲間でもこれら3種はやや小型なので、卵が大き過ぎるような気がしないでもありません。まあ、オオセンチコガネの卵は4mm前後もあるそうですから、ありえない大きさではありません。やや大きいマグソコガネ(Aphodius rectus)ということも考えられます。ちなみに、比較のために置いている金属は昆虫針(2号)です。また、幼虫は大きさの比較のために卵の殻の近くに移動させて撮影しています。
 何とかこの幼虫たちを無事に成虫まで育てたいものです。並行してネグロマグソコガネ(成虫)の飼育を開始していますので、こちらが産んだ卵を見つけることができれば、謎は解けるかもしれません。

今日はここまで。
また明日!