謎の卵はまだ孵化しませんが、その卵を発見した容器から孵化後間もないと思われる幼虫を発見しました。幅0.4mm、全長3mmくらいでしょうか。なんとかマグソコガネ(Aphodius属)の卵を見てみたいと思い、一日おきに容器内の糞塊をほじくってルーペ越しに糞と顔を5cmの距離まで接近して30分ほど探すのですが、これまで謎の卵以外にはそれらしいものは見つけられずにいました。
今日も卵は見つけられませんでしたが、極小の幼虫を見つけました。非常に弱々しく、以前見た孵化して間もない(と思われる)幼虫と同サイズです(写真1,2,3枚目)。ちなみに、針の太さは、3本並べると1.0mmを少し超えるので、0.36~0.38mmくらいでしょう。
いつの間に交尾をして、いつの間に、どこに卵を産んでいたのでしょう?飼育を始めて1ヶ月が経過しているので、この容器の中で産卵・孵化したことに間違いはありません。クロツヤマグソコガネに比べてはるかに小型の冬の糞虫達は、糞の中で密かに二人だけで交尾をするのかもしれません。なんだか、少しロマンチックな感じもしますが、まあウンコの中ですからね。冗談抜きで、ネグロマグソコガネ等はシカの粒糞から2匹出てくることが多いような気がしているのです。これまでは、単に1匹目が苦労して穴をあけて糞の内部に侵入した場所から2匹目が楽して内部に入り込んだのだろう、くらいにしか思っていなかったのですが、もしこの2匹が高い確率でオスとメスであれば、異性を求めて粒糞の内部に侵入し、糞の中で交尾をしている可能性が高まります。ただ残念なことに、ネグロマグソコガネの雌雄の区別は老眼の始まった私にはちょっとムリそうです。だって、全長3mmの虫の前脚の先端についている棘が僅かに♀の方が細い、と言われてもねー。
今日はここまで。
また明日!
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鹿糞粒、2糞粒に2匹ずつ放し翌日に食い込んでいたのは、5~6割が糞粒に来ていましたが、どの種類もたいてい2匹一緒に1つの粒にいました。6匹ずつ(野外観察ではこれくらい入っていることもありましたので)ではいずれも9割ほど来ていましたが、6匹が1粒にいることがやはり圧倒的に頻度高く観られました。つまり、いずれも強い集中分布を示しました。また、2種類あるいは3種類を放しても、同様に一緒にいました。
ところが、牛糞では、9割以上が食入し、2匹あるいは6匹の場合は、まだ計算しておりませんが、ランダム(二項分布)あるいはおそらくそれに近い頻度分布でした。
このように、冬に多くなる鹿のばらばら糞粒では、1匹では食い込むことが困難なようで、翌日には2~3割しか来ていませんでした。いっぽう、錐で真中あたりに前胸部が潜りこめるほどの孔を開けておいてやると、9割くらいがそこから食入していました。彼らは誰か、他の種類でも、侵入孔をあけるとそこから入りこむようです。
それで、産卵~幼虫の場合は如何?と前に述べた疑問になる訳です・・。