いやー、素晴らしい!龍谷大学の卒業論文でオオセンチコガネの体色の謎に迫る研究をした学生さんが、その後、大阪府大大学院の生命環境科学研究科でその研究を継続、オオセンチコガネの飼育を続け、なんと先日「トンネルに糞を詰め込んで産卵しました」との連絡が。(写真1、2枚目)
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 つまり、昨年9月頃に採集したオオセンチコガネを越冬させて、この春に産卵に至ったということです。

 卒業論文では、体色の違いは交尾の相手選びには影響しないことを確認されていますが、今回のこの卵の両親は共に赤系統なので、遺伝により体色が決まるのであれば、F1は赤系統になる可能性が高く、ならなければ謎が深まるってところでしょうか。別のアプローチとして、孵化した幼虫を奈良公園のシカ糞で育てるっていうのはどうでしょう?もしルリ色の成虫になれば、体色はその地域の糞の成分に影響を受けるということだし、逆に幼虫時代の食べ物は体色に影響しないとの結論が得られれば、それだけでも体色に影響する要素が大きく絞られるのではないでしょうか。飼育ケースは複数個あるとのことですので、オオセンチコガネの卵がまだ他から見つかれば、自由な発想でいろんな実験にトライしていただきたいものです。なお、「ご意見・ご質問・アドバイスがございましたらぜひお願いいたします。」とのことですので、皆様からのコメントやメールをお待ちしております。
 あ、そういえば昨年コガネムシ研究会の総会でオオセンチコガネの産卵に成功した小学生の女の子が発表してましたが、その後もオオセンチコガネを飼育しているようです。 ブログ名:「虫のあれこれ。時々書評。」
→ http://fabreimomushi.hatenablog.com/entry/2019/02/07/203716

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