はるばるアフリカから4月の末にならまち糞虫館にやってきたタマオシコガネは、夏が近づくにつれてますます勢いよく糞を転がしています。昨年、イベント終了後に大阪ECO動物海洋専門学校から譲っていただいたタマオシコガネで得た教訓を生かし、今年は順調に飼育できています。ならまち糞虫館は土日の午後だけの営業ですが、そのタイミングに合わせて糞玉を作らせて、転がすところを見てもらうこともできるようになりました。ナマで、目の前で、あのファーブル昆虫記に出てくる世界が繰り広げられるのですから、私が子供の時など夢にも思わなかったことです。
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 うちのタマオシコガネは、じゃまされずに十分な糞がある環境で糞玉を作らせると、27~38g程度のものを丁寧に真ん丸に作ります。しかしライバルがいると、真ん丸でなくても形を整えるのもそこそこにして急いで転がし始めることも多いです。ちょうど手ごろな大きさのシカ糞の塊があると、ちょっと手を加えただけでいきなり強引に転がし始めたこともありました。その塊は最大で48gもあり、しかも形がいびつなので運びにくそうではありましたが、それでも結構なスピードで転がしていました。もっと重たくても運べそうでしたねー。でもおそらく登りの斜面や障害物を乗り越えるときに備えて、目いっぱい大きな糞玉を作らないんだと思います。
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 うちのタマオシコガネはスカラベ・ティフォン(Scarabaeus typhon)と同じくらいの大きさで、体重は約1.7g。つまり、普段は体重の20倍近い重さの糞玉をすごいスピードで転がしており、30倍でも十分転がせる力を持っているということです。人間に換算すると、体重60kgの大人が1.2トンの玉を転がす、ということです。しかも逆立ち。まさしく「糞虫、すごいぜ!」ですね。

今日はここまで。
また明日。