日本最大の糞虫、ダイコクコガネ。デカくてツノがあってカッコよくて、丸っこくて少し愛嬌があって。こんな奴らがウンコの中にいて、しかも地中で丸い大きな糞玉を作って子育てするんです。面白すぎますよね!この目で見てみたいですねー。じつは今、手元には師匠にいただいたダイコクコガネが元気に動き回っています(写真Ⅰ枚目)。最初の頃、ダニが特にたくさんついていたオスとメスを水道水で洗い流しながらブラシでダニ取りをしたところ、数日後にその2匹が続けて死んでしまいました。水道水が原因だと特定できたわけではありませんが、その後はたまにブラシで軽くダニを落とすだけにしています。アフリカ産のタマオシコガネは、ダニ取りの時に水道水で洗っても平気だったので、ダイコクコガネも同じようにしたのですが・・・。良かれと思ってしたこととはいえ、可哀そうなことをしてしまいました。
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 ダイコクコガネは牧場の牛糞で生活しているイメージが強いですが、シカ糞で暮らしている個体群もいるようで、それを私は飼育しています。ふだんからシカ糞を食べていたせいか、夜に奈良公園のシカ糞を投入すると穴からごそごそ這い出てきて、嬉しそうに投入したばかりの糞を掻き分けて潜っていきます。体が大きいだけあって、毎週400~500g投入するシカ糞は3日もすれば跡形もなくなり、ふかふかのマットのようになってしまいます。自然状態では、シカは1回100g前後しか糞をしませんから、いつも食べ物(シカ糞)を探し回っているのかもしれません。でも、育児球を作る時はどうするのでしょう?直径3cmの糞玉でも30gくらいありますから、仮にひとり占めして全部かき集めることができたとしても、3つ。自然界では2つできればいい方ではないでしょうか。単なる私の想像ですけど。んー、今の飼育方法だとシカ糞が不自然にたくさんにあるので、糞玉をたくさん作るかもしれません。1回の糞の投入量は100gくらいに抑えたほうがいいかも・・・。まあ、産卵は春になってからのようですから、そんな心配より、まずはこの冬を無事に乗り切ることが最大の課題です。
 メスは特に丈夫で、3年くらい生きるそうです。今の私にとっては気の遠くなるような長い期間ですが、いまや絶滅の危機に瀕しているといっても過言ではない貴重なダイコクコガネをできるだけ長生きさせてやりたいと思います。

今日はここまで。
また明日!