この3連休は、初日の土曜日は一時激しい雨が降ったものの、2日目の天皇誕生日も3日目の代休も快晴。風もなく気温も12℃を超えていたようで、奈良公園の梅林は満開でした。冬の糞虫といっても寒いのが好きかというとそんな感じはなくて、冬の暖かい日の方が活発に活動するようなので、いろんな種類に会えるに違いないと、かなり期待して行ってきました。
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 昼前頃に春日大社の大鳥居あたりから参道に沿って観察を開始、バス通りを越えて広い芝生が広がる飛火野の端まで行ってもほとんど糞虫を見つけられず、ちょっと焦りました。まあ、チャグロマグソコガネやミゾムネマグソコガネはしっとりとした森の中が好きなので気になりませんが、マグソコガネやネグロマグソコガネ(写真1枚目)も全然見つけられなかったのですよ。糞虫館に来る方には「冬でも数種類の糞虫がいろんな場所で活動しています」と言っている手前、いませんでした、では済まされませんからね。結局、這いつくばるように地面に顔を近づけてよーく探すと、小さな冬の糞虫達を見つけることができました。本当に小さいです。私の視力が落ちたのかもしれません。この日に確認できたのは、マグソコガネ1、ネグロマグソコガネ7、チャグロマグソコガネ10+、ミゾムネマグソコガネ10+、セマダラマグソコガネ7、オビモンマグソコガネ1、クロツツマグソコガネ1でした。
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 チャグロ、ミゾムネとも、湿り気のある森の中のしっとりした新しいイノシシの糞にたくさん来ていた(写真2枚目)のを観察できてよかったです。イノシシの糞は、地面が乾燥しているとすぐにカチカチに硬くなりますが、森の中の湿り気が多い場所だと表面が柔らかいままみずみずしさが保たれ、小型で非力な冬の糞虫でも潜り込めるようです。奈良公園でもイノシシの糞を見かけることが多くなっていますが、その多くに糞虫は来ていません。泥が多く含まれていてマズいせいだと思ってましたが、味よりも硬さが問題なのかもしれません。

今日はここまで。
続きは週末に糞虫館で!