カドマルエンマコガネがスゴイことになってきました!記録も兼ねて、時系列のダイジェスト版です。
 7/15 午後6時頃 飼育カップ(小)に入れた新鮮なシカ糞に割りばしで窪みを作り、ダイコクコガネの飼育容器から掘り出したカドマルエンマコガネの終齢幼虫をそこへ置いた(写真1枚目)。幼虫は周囲をかじり取り、自分の糞を使いながら蓋をする作業をすぐに開始。私は糞粒で窪みに蓋をして、観察終了。
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 7/18 午後6時頃 蓋にした糞粒はくっついていたが、ピンセットで容易に剥がし取ることができた。幼虫は既に蓋を完成させており(写真2枚目の中央部分)、中の様子は分からない。
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 7/25 午後6時頃 中の様子を見るためピンセットで糞塊を割ったところ、シカの糞粒サイズの卵型の物体が割り箸で開けた窪みと同じ位置にあった。その物体の半分は既にシカ糞からキレイに剥がれており、ピンセットを使ってシカ糞からポロリと剥がすことができた。外側は糞に含まれる粗い植物繊維が目立ち、若い松ぼっくりのような模様にも見える。(写真3,4枚目)
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 蛹室の壁は薄く柔らかなので、ピンセットで少し強く挟むだけで、容易に物体は二つに割れた。小型のハナムグリの仲間の蛹室ほどの強度は感じられなかった。中にはクリーム色の前蛹(?)が1匹入っていた(写真5枚目)。触っていないが、揺らしたりしても動かない。洋室の内側は非常に滑らかに仕上げられていることや前蛹体内には黒っぽい部分(糞)が全くないことから、7/15時点では体内に溜めていた自分の糞を使って蛹室を作ったと思われる。
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 前蛹を観察後、丁寧に蛹室の割れ目を元通りに合わせ、ポロリと取れた元の窪みに戻し、二つに割った糞塊の割れ目をつなぎ合わせた。なお、今回は蛹化する数日前の大きく成長した幼虫を新鮮なシカ糞に強制移住させているので、自然状態で作られる蛹室と同じではない可能性がある。

 ダイコクコガネは残念だったけれど、全く予想していなかった展開が・・・。うまくいけば、今週末には蛹が見られそうです。

今日はここまで。
週末、糞虫館で会いましょう!