もちろん、受賞したのは私ではありません。いやー、今どきの昆虫少年・少女はスゴイですね。大阪教育大学附属天王寺小学校に通う3年生の矢野さんが奈良公園のルリセンチコガネの生態を調べて、2,000件を超える応募作品の中から見事、「科学の芽」賞を受賞されました!
~奈良公園の鹿の糞をきれいにしているのは、だあれ?~ などと可愛らしいタイトルがついてますが、中身は興味深い糞虫の生態についての実験と観察です。生息場所の調査では、温度やPHといった客観的な測定のほか、樹木や他の昆虫にも注目しており、糞虫が生態系の中で生きていることをよく認識していると感心させられました。
ルリセンチコガネが粒糞を運ぶ様子も、疑問に対し仮説を立てながら、細かいところまでよく観察しています。巣穴の大きさをノギスで測るなど、単によく見るだけでなく、データをとりながら考察を進める姿勢にも脱帽です。
私が一番興味をそそられたのが、ルリセンチコガネが一日にどれくらいの量の糞を食べているかを調べる実験です。ホント、すばらしいです。私も調べてみたいなーと思いつつもだらだらとやらずに過ごしてきたので、しまった!先を越された‼ という感じです(笑)。中身は糞虫館に来てレポートを読んでいただきたいのですが、私が一番驚いたのは、観察や実験の結果を実にクールに分析し、様々な可能性に考えをめぐらしていく豊かな発想力です。これからの矢野さんに注目です。
皆さん!実は糞虫館に来なくてもネットで矢野さんの『糞虫研究』は読めます。審査員の講評の最後に「シカの糞や糞虫に抵抗感を持たずに観察・実験を進めていくところが素晴らしい。」とあるのは、余計なお世話ですよね⁉
んー、ちょっとここには書ききれないほどの感想があるのだけれど、今日はここまで。コロナが収まったら、糞虫館で会いましょう!
~奈良公園の鹿の糞をきれいにしているのは、だあれ?~ などと可愛らしいタイトルがついてますが、中身は興味深い糞虫の生態についての実験と観察です。生息場所の調査では、温度やPHといった客観的な測定のほか、樹木や他の昆虫にも注目しており、糞虫が生態系の中で生きていることをよく認識していると感心させられました。
ルリセンチコガネが粒糞を運ぶ様子も、疑問に対し仮説を立てながら、細かいところまでよく観察しています。巣穴の大きさをノギスで測るなど、単によく見るだけでなく、データをとりながら考察を進める姿勢にも脱帽です。
私が一番興味をそそられたのが、ルリセンチコガネが一日にどれくらいの量の糞を食べているかを調べる実験です。ホント、すばらしいです。私も調べてみたいなーと思いつつもだらだらとやらずに過ごしてきたので、しまった!先を越された‼ という感じです(笑)。中身は糞虫館に来てレポートを読んでいただきたいのですが、私が一番驚いたのは、観察や実験の結果を実にクールに分析し、様々な可能性に考えをめぐらしていく豊かな発想力です。これからの矢野さんに注目です。
皆さん!実は糞虫館に来なくてもネットで矢野さんの『糞虫研究』は読めます。審査員の講評の最後に「シカの糞や糞虫に抵抗感を持たずに観察・実験を進めていくところが素晴らしい。」とあるのは、余計なお世話ですよね⁉
んー、ちょっとここには書ききれないほどの感想があるのだけれど、今日はここまで。コロナが収まったら、糞虫館で会いましょう!
コメント
コメント一覧 (1)
奈良公園のルリセンチコガネで、ぼくが興味ある問題は、センチコガネに比べて、本種がとくに多くなってきたことです。数年前に、約18km離れた京都府和束町・鷲峰山で調査された人によりますと、ここのミドリセンチコガネはそれより北方のものに比較して、ルリセンチコガネのような色彩型が多いそうです。また、2018年に、16km離れた京都府相楽郡・笠置山で撮影された個体の写真はルリセンチコガネ型でした(なお、ぼくは1950年代に数回同所を訪れていますが、本種を見たことがありませんでした)。それから、10km離れた京都府木津川市の個体はルリセンチコガネとみなせるとのことです。奈良公園周辺では、オオセンチコガネの生息地はどのように広がっているのでしょうか、そしてその色彩は如何に、と興味が募ります。