アカマダラエンマコガネはシカ糞で飼育は可能なのか?この謎を解明するために、というよりは簡単に手に入るフンはシカ糞しかないので、シカ糞での飼育を開始したのが3/9。今日は3/30なのでちょうど3週間が経過しました。砂を敷いた飼育容器を準備するつもりだったので、ティッシュの上にシカ糞塊を置いただけの仮住まい。年度末バタバタして気がついたら3週間が経過。容器を見ると白い毛カビに覆われた糞塊(写真1枚目の上部分。下部分は新しいシカ糞)が・・・。まずいなー、大丈夫かなーと恐る恐る糞塊をひっくり返して探すと、いました!元気です!!(写真2、3枚目)
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 仮住まいなのであまり活動して体力を使うといけないので、温室に置かなかったのが良かったのかもしれません。沖縄島より台湾に近い南国石垣市の最低気温は20℃前後ですが、奈良市は5~10℃。最高気温は石垣市は25℃前後ですが、奈良市は20℃以下。糞塊一つくらいであればナガスネエンマコガネでも3週間も放置すれば原形をとどめないほどに粉砕してしまいますが、糞塊があまり破壊されていなかったのは、南国育ちのアカマダラエンマコガネが低温のためあまり動き回らなかったからだと考えています。5℃前後の寒さは、アカマダラエンマコガネは十分耐えられるようですがあまり活動しなくなるようです。もし0℃ぐらいでも耐えられるようであれば、いつかは本州まで生息地を北上させてくるかもしれませんね。  
 これから飼育環境を改善して、シカ糞で長期飼育が可能なのか、シカ糞でも繁殖するのか、等について、観察していきたいと思います。はるばる石垣市から連れてきたわけですから、ムダに死なせるわけにはいきません。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
5/14(日)は奈良公園糞虫観察会で会いましょう!!
(参加するには事前登録が必要です。詳細はコチラ⇒ http://www.kogane.jp/blog/topics/5-14-10/ )