私が今一番気にしているのが、先日(8/20)割った糞玉から出てきた透き通ったハチミツ色のフンコロガシの蛹のこと。水飴のように透き通っていたものの少しハチミツ色だったので、蛹になって2,3日経っていたと思われます。写真1,2枚目は、8/31の蛹の写真です。光や少しの振動には反応せず、糞玉を割った時に少しクネクネ動いた後は一度も動くのを見たことが無いので、本当に生きているのか?と心配になっていたのですが、蛹になって2週間、着実に内部で変化が起きていました。


今回よーく観察すると2週間前と比べて全体的に白濁して透明感がなくなり、前脚の腕(前脛節)の大きなギザギザの先や眼が黒くなっているのがわかります。『ファーブル昆虫記Ⅰ ふしぎなスカラベ』(集英社、訳:奥本大三郎)によると、蛹の期間は最短で21日、最長で33日。28日で成虫になるものが最も多かったと書いてあります。つまり、今ようやく成虫になる準備の半分が整った感じでしょうか。素焼きの植木鉢には小さな穴をあけたラップで蓋をしているのですが、何度も蓋を開けているので徐々に乾燥してきているはずです。土はまだほんのり湿り気があるので今は問題ない状態と思うのですが、これからの残り2週間で乾燥が進んだ場合は加湿が必要になるかもしれません。でもやりすぎると蒸れたりカビたりするような気もするし・・・。

もうひとつ気になっているのが羽化がうまくできるのかということ。フンコロガシは糞玉の中で羽化し、体が固まっても雨季が来るまで糞玉の中にとどまっているのです。目の前の糞玉は半分近くが壊されて取り除かれているので、うまく脱皮してきれいに蛹の皮を脱ぐことができるのか、心配しています。私の半生を赤裸々に描いた『フン虫に夢中』(くもん出版)でも紹介されていますが、小さい頃飼っていたアオスジアゲハの幼虫が蛹になり、やがて羽化したものの羽がうまく伸びず、幼い私が伸ばしてあげようと引っぱって翅をちぎってしまったという悲しい思い出があるのです。いまだに昆虫の羽化や脱皮の場面に遭遇すると、いつもそのことを思い出すのです。ま、もう子供ではないので、もし脱皮が上手くいかなかったら「糞玉が壊れていたのでうまく羽化ができなかった可能性がある」と淡々と報告し、その原因について観察結果を基に考察したいと思います。でも本当は無事に羽化してほしい、ただそれだけを祈ってます。
今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
『たくましくて美しい糞虫図鑑』(創元社)、全国の書店で好評発売中!


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もうひとつ気になっているのが羽化がうまくできるのかということ。フンコロガシは糞玉の中で羽化し、体が固まっても雨季が来るまで糞玉の中にとどまっているのです。目の前の糞玉は半分近くが壊されて取り除かれているので、うまく脱皮してきれいに蛹の皮を脱ぐことができるのか、心配しています。私の半生を赤裸々に描いた『フン虫に夢中』(くもん出版)でも紹介されていますが、小さい頃飼っていたアオスジアゲハの幼虫が蛹になり、やがて羽化したものの羽がうまく伸びず、幼い私が伸ばしてあげようと引っぱって翅をちぎってしまったという悲しい思い出があるのです。いまだに昆虫の羽化や脱皮の場面に遭遇すると、いつもそのことを思い出すのです。ま、もう子供ではないので、もし脱皮が上手くいかなかったら「糞玉が壊れていたのでうまく羽化ができなかった可能性がある」と淡々と報告し、その原因について観察結果を基に考察したいと思います。でも本当は無事に羽化してほしい、ただそれだけを祈ってます。
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