むしむしブログ

カテゴリ:虫の話題 > 世界の糞虫

 2017.8.30のブログでは、スイスアルプスの標高3000m前後の高地でマグソコガネの仲間を4~5種類ほど捕まえたと書きましたが、ようやく標本作製に取り掛かりました。いつもは標本を完成させて、私なりに適当に同定してからブログを書くのですが、スイスのユングフラウやマッターホルンのふもとで採集した(日本では)めったにお目にかかれない糞虫なので、どうせなーんも同定の手がかりは得られないだろうと思いますので、とりあえず写真を載せておきます。どんなことでも結構ですので、アドバイスやお気付きになったことがありましたら、コメントいただけるとありがたいです。

 写真の1、2枚目は、採集した時はその大きさとツヤの鈍さから「スイスアルプスにもクロツヤマグソコガネ(Aphodius atratus)おるやん!」と思ったのですが、ルーペで頭部を見るとコブが3つ見て取れます。クロツヤマグソコガネではなかったんですねー。大きさは8mmくらいあります。
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 写真3,4枚目は、あまり特徴のないのが特徴と言いましょうか・・・。大きさは7mm弱くらい。頭部にコブが3つあります。これはマグソコガネ(Aphodius rectus)かなー?
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 写真5枚目はよくわかりません。少しぽっちゃりした洋ナシ型の体型で5mmちょっとあります。紅褐色の前翅に特徴がありますが、同じような体型で黒い個体の方がたくさん採れてます。もしかして、これがツマベニマグソコガネ??? ちなみにこの3種の大きさを並べて比較するとこんな感じ(写真6枚目)です。
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 8/30のブログを書いた時に、私とほぼ同じ場所で30年前にオオツヤマグソコガネ(Aphodius rufipes)やツマベニマグソコガネ(Aphodius haemorrhoidalis)など4,5種類のマグソコガネの仲間を採集したとのコメントをいただきました。この2種は「原色日本甲虫図鑑(Ⅱ)」(保育社)にヨーロッパが生息地として記載されており、「なるぼどー」なんです。一方、マグソコガネ(Aphodius rectus)の生息地は「・・・、朝鮮半島、モンゴル、シベリア東部、中国など」となっています。やっぱ、3,4枚目の写真はマグソコガネとは違うのかなぁ。
ま、今日のところは【速報】ですので。

今日はここまで。
再見!

 昨日、「パチソマとスカラベは比較的近縁」みたいなことを書いて、パチソマ・ヒポクラテス(Pachysoma hippocrates)(2017.9.16ブログ参照)をご紹介しましたが、「ホンマや、似てる!」なんてぜーんぜん思えなかった方に追加情報です。
 パチソマ・ルブリペニス(Pachysoma rubripennis)なんかは全然パチソマには見えません。毛の生え方が少ないだけならまだ許せるのですが、お腹に丸みがなく上から見ても横から見ても、普通に平べったいのです。これはホントにパチソマなのでしょうか???(写真1,2枚目)
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 ネットで見つけたパチソマの学名が13種記載された分類図には、ルブリペニスの名前はありませんでした。もしかしたら今はスカラベに分類されているのかもしれません。逆にネットの分類図が古くて、ついているラベルが新しいとも考えられます。国によって、また人によっても、どのように分類するか諸説あるケースは昆虫においては全く珍しくないので、こういうことが起きるのでしょう。私的にはパチソマであってほしいのですが、冷静に見ればスカラベのように見えますね。
・・・などとぶつぶつ言いながら、ネットであれこれ検索して一喜一憂するものなかなか楽しいです。わかりますよね?この気持ち。


今日はここまで。
再見!

 先週9/12のブログに「パチソマはスカラベ(タマオシコガネ)の仲間と比較的近縁なので、・・・」と書きましたが、「?」と感じた方も多かったと思います。確かにデンティコリス(Pachysoma denticllis)やシンジ(Pachysoma schinzi)を見ているとそのとおりですが、ヒポクラテス(Pachysoma hippocrates)(写真1、2枚目)を見ると「なるほど!確かにスカラベに似てる。」とご納得いただけるのではないでしょうか。
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 シンジ(4/16のブログ参照)やヒポクラテスのすね毛(写真3枚目)は特徴的ですが、実はスカラベの仲間の足にもかなりの密度で毛が生えてます。さすがにパチソマほど丸いお腹(写真4枚目)のスカラベは見当たりませんけどね。
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 外国の糞虫の分類は結構変わることが多いので今後どうなるかわかりませんが、私的には「パチソマとスカラベは比較的近縁」ということにしておきたいと思います。


今日はここまで。
再見!

 東京の三ノ輪の小さなビルの一室にある昆虫標本を専門に扱うディープなお店、それが「パイネ」です。東京に住んでいたころは気軽に行けたのですが、糞虫館設立にため奈良に移ってからは3ヶ月に1回程度でしょうか。一昨日久しぶりに顔を出して、たぶんダメだろーなーと思いつつも「アフリカの糞虫、いますか?パチソマとか。」と聞いてみると、若旦那が別室から大事そうに持ってきてくれました。私は初めて見ましたよ、パチソマ・デンティコリス(Pathysoma denticollis) (写真1、2枚目)
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 2017年2月にナミビアで採れた個体です。パチソマはスカラベ(タマオシコガネ)の仲間に比較的近縁なので、色も黒色の種類がほとんどらしいのですが、こいつは前翅が綺麗な紅色。2017.4.16に当ブログで紹介したパチソマ・シンジ(Pathysoma schinzi)などと比べるとやや小ぶりですが、体型はパチソマそのものでとってもキュート。値段も聞かずに購入を即決、夜行バスで大事に抱えて奈良に持ち帰りました。貴重な標本なので、ならまち糞虫館の目玉にしたいと思います。ムリかな・・・

 帰る前に東京で会った元同僚達に「メチャ珍しい(たぶん)」「とっても高価(私にとって)」「日本に数十個体(ウソ)」などとさんざん吹き込んでからもったいぶって見せると、結構喜んでスマホで撮ったりしてました。
要は見せ方ですかね。


今日はここまで。
再見!


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 お盆過ぎてもまだクソ熱い日本を脱出し、スイスのアルプス(ユングフラウとかマッターホルンとか・・・)に行く機会がありました。カウベルがカランコロンと鳴る以外は静寂の地で、涼しいそよ風の中で、私はやっぱり糞虫を探してしまいました。森林限界を超える標高3000m近いところにも牛がたくさん放牧されており(写真2枚目)、直径30cmもある牛糞が可憐な高山植物の横にぼてっとあるんですね。
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 ちょうどハイシーズンで観光客が多く、人目を忍んでの採集は困難を極めましたが、4~5種類のマグソコガネの仲間を採集することができました。日本のクロツヤマグソコガネやマグソコガネに似たものがいましたが、ダイコクコガネやエンマコガネの仲間は遂に発見できませんでした。牛糞を30個ぐらいグチョグチョにしてみたんですがね。
 アルプスは糞虫が少ないせいか、糞中にウジ虫が多くハエやアブが多いです(写真2枚目)。高山植物の花にも大抵ハエ(またはアブ)が止まっています(写真3枚目)。
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いや~、奈良公園の糞虫の偉大さをこんなところでも再認識させられました。
糞虫、バンザイ!


今日はここまで。
再見!

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