むしむしブログ

カテゴリ: 奈良の糞虫

 1977年から糞虫に興味を持ち、今日に至ってますが、昨日初めて生きたマルツヤマグソコガネ(Aphodius troitzkyi)を発見しました。奈良県中部の高原にある牧場の牛糞から、カドマルエンマコガネやマエカドコエンマコガネとともに、1匹だけですが採集することができました。「日本産コガネムシ上科図説」(監修:コガネムシ研究会)でも産地は比較的局所的とされ、★★★★の希種に位置付けられています。春に林内のシカ糞で見つかった記録が多い(三木氏1998年)ようなので、残暑厳しい8月下旬の日が照りつける牧場の草地の牛糞で見つかったという事実は、記録に値すると思われます。
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 それにしても、丸っこい体型と大きな小盾板という2つの目立った特徴のある本種、見つけた瞬間に「これだ!」と確信しましたね。奈良公園のシカ糞にも生息しているようですが、少し山の中に行かないと出会えないのかもしれません。

今日はここまで。
また明日!

 奈良県宇陀市にある友人の山荘に学生時代の仲間と泊まりに行ったのですが、ベランダにオオセンチコガネの死骸が5、6匹ころがってました。去年羽化した個体らしく、両手の棘も丸く削れ身体の光沢も鈍く、すべての事をやりきった感が感じられます(写真1枚目)。
 
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 生きたセンチコガネも1匹みつけました。その日、シカの親子やイノシシの親子とも遭遇しており、これらの糞が豊富にあるのでしょう。町からそう遠くないところに大型野生動物がいるもんなんですね。

今日はこれにて。
またねー!

 言うまでもないことですが、私はウンコが好きなわけではなく、虫が好きで、その虫がウンコが好きなだけなんです。しかし、チョウを調べる人が幼虫の食草などを知るために植物のことを知りたいと思うように、糞虫を調べる私は糞のことを知りたいと常々思ってました。で、先日5/14の朝日新聞の広告で見つけたのがコレ(写真1枚目)。遂に出たか!という感じです、日本図書センターの『うんこ図鑑』(監修:荒俣 宏)。発売1週間で3万部突破だそうです。まだ読んでないのですが、糞のネタがいっぱいで糞虫セミナーでも最初の「つかみ」の話題として大いに使えるのではないかと思ってマス。
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 マジで注目したいのは、「奈良公園は、フンコロガシで年間100億円の節約!」という見出し。シカの糞は年間300t以上!というところまでは私もすでにあちこちで紹介してきた数字とほぼ同じですが、「100億円」の算出根拠は気になります。奈良公園の面積は、若草山や花山、三笠山、社寺境内まで含めたMAXで660haと広大ですから、糞虫並みに糞を排除するために1000人必要と仮定します。すると、時給1000円で一日8時間、毎日1000人が1年間奈良公園で糞を拾ったとしても30億円弱です(1年間1,000円/時☓8時間/日☓365日☓1000人)。たぶん、集めた糞の運送費、焼却処理費、その人件費、設備費なども含めて考えているのでしょう。でも、芝生の手入れにかかる人件費まで含めているみたい(日本図書センターwww.nihontosho.co.jpより抜粋した下の説明文参照)だけど、それはどうかなー?でも、言いたいことはよくわかりますよ。よく読んで、ぜひ参考にさせていただきたいと思っています。

今日はここまで。
再見!


 この春(3/28)から糞虫の飼育を始めましたが、いくつかの容器で突然多数のハエが発生しました。ハエが発生しなかった容器の糞虫は元気で、糞を入れるとたちまち粉々にしてしまいます(写真1枚目)。一方、ハエが発生した容器は糞虫を1ペアだけ入れていたり、食欲が無かったりで、糞塊がいつまでも残っていました(写真2枚目)。ウジ虫(ハエの幼虫)が発生すると糞がべたべたになり、糞虫は嫌がるようです。糞虫に食欲がないからハエが発生するのか、ハエが発生するような環境だから糞虫に食欲がなくなるのか、よくわかりません。ただ、多数の糞虫たちによって粉々にされた糞ではハエは発生しないということは間違いなさそうです。
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 オーストラリアやインド、中国、スイスでは、家畜が近くにいない場所でも、シカがたくさんいる奈良公園に比べてハエが多いように感じます。奈良公園は、春になり桜のつぼみが膨らむ頃には大型のクロツヤマグソコガネが現れ、その後はクロマルエンマコガネなどのエンマコガネの仲間、さらに大型のルリセンチコガネも現れます。夏は糞虫の種類は減るものの、暑い夏に活躍するマグソコガネの仲間がウジャウジャ現れますし、ナガスネエンマコガネやカドマルエンマコガネなどは健在です。秋にはまた糞虫達の種類が増えるので、2,3日で糞を粉々にしてしまうこれらの糞虫のせいでウジ虫が成長できる時間がないのでしょう。ハエが発生できる季節は完全に糞虫が活発に活動する季節と重なり、ハエの発生は糞虫によって抑制されていると言っていいと思います。
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 では奈良公園にハエがいないのかというと決してそうではなく、今回のように奈良公園のほとんどのシカ糞には多数のハエの卵が産み付けられており、糞虫が頑張らないとほんの一塊の糞塊から3週間ほどで100匹のハエが出てくるのです(写真3枚目)。糞虫の繁殖には失敗しましたが、そのおかげでハエの驚異的な繁殖力を学びました。転んでもただでは起きない、のお手本のような出来事ですね。


今日はここまで。
再見!

 奈良市を訪れる観光客はこの数年増え続け、平成29年は1,600万人を突破したと言われています。平成20年ごろまでは1,300万人ぐらいでずっと安定していましたが、遷都1300年祭以降、奈良公園とシカの人気に火がついたという感じでしょうか。私が学生だった昭和の終わり頃(俗にいうバブル期)なんか駅前の商店街を自転車で疾走してましたが、今ではまっすぐ歩くこともできないほどの賑わいです。
 で、その多くは奈良公園に向かうわけですが、定番コースの近鉄奈良駅→興福寺(県庁前)→博物館→東大寺あたりの芝生の傷み方がちょっと酷いんではないかと心配してます。普通、シバはある程度は踏まれても復活しますが、擦り切れるまで踏まれて土が露出してしまうと、春になっても緑が戻らないのではないかと思うんですね(写真1枚目)。
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 こんなふみ固めれられた状態なんで、糞虫にも住み難い環境であることは間違いなく、去年の夏なんか県庁前のシバ地や大仏様への参道には糞虫の姿はなく、相当クサかったです。朝、シカせんべいを売ってるオバチャンがシカの糞を掃き集めているのも目撃しました。そうなんです、すでに自然のバランスが崩れ、人が手を貸さないとシカ糞を処理しきれないところまで来ているんですね。観光客がある水準を超えると、シバが擦り切れ再生不能になり、土が固くなり糞虫が住めなくなるだけでなく、シカせんべい目当てにシカが集まるのでよけいに糞が集中するということもあって、「クサくてウンコだらけの奈良公園」(写真2枚目)になってしまうんですよ。今はインスタにかわいいシカの写真があふれてますが、やがてシカ糞の写真と共に「ゴミはないけどクソだらけ!」とのつぶやきが世界を駆け巡るかも。手遅れにならないうちに手を打った方がいいんではないかなー。でも、柵を作る(写真3枚目)というのも、ちょっと違うような気がするんですが、どうでしょう?
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今日はここまで。
再見!

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