むしむしブログ

カテゴリ: 日本の糞虫

 実に興味深いタイトルですね。オオセンチコガネの色彩変異は地域によって大きく異なっており、近畿をざっくり分けると奈良のルリ色系京都南部から滋賀のミドリ色系京都西部から兵庫のアカ色系という感じでしょうか。ならまち糞虫館でも奈良、京都、兵庫のオオセンチコガネを並べて、同一種でありながら大きく色彩が異なることを実感していただいています。で、必ず聞かれるのが「なぜ、生息地によってこんなに色が違うんですか?」。
 私はこれまでは、得意の”オウム返しの術”で「なんででしょうーねー、不思議ですよねぇ。」で終わらせていたんですが、なんと京都の学生さんがこの謎に正面から自らの卒業を賭けて挑みました!「オオセンチコガネの色彩変異と配偶者選択」は、そんな学生さんの想いの詰まった力作なのです(写真1枚目)。
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 昨年の夏の終わり頃でしょうか、昨年、一人の学生さんが糞虫館に来てオオセンチコガネの色彩変異を調べるようなことを言っていたので、頭で考えるのは簡単でも実際には飼育・繁殖が難しく、まだ誰もその謎を解明できていないようなことをわかったよーなふりをしつつ伝えて、それきり忘れていた(!)のです。が、先週末お母様と2人で来館され、見事卒論としてまとめ上げて無事卒業・進学されたとのこと。おめでとうございます! その時にいただいたのがこのタオル(写真2枚目)。いいでしょ。でも、昨年お会いした時に、感謝されたり役に立つようなことを言った記憶がないんです・・・
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今日はここまで。
タイトルの卒論の中身については、また後日。お急ぎの方は、ならまち糞虫館で見ることができますよ。

私が館長を務める「ならまち糞虫館」の弱点は、実は糞虫の数や種類が少ないこと。観察場所はほぼ毎回奈良公園周辺なので、生きたダイコクコガネやヤマトエンマコカネを見たことがありません。なので、高校生の中谷くんからダイコクコガネやヤマトエンマコガネ等を、中学生の山田くんからはコブスジコカネ等をお借りして展示しています。
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 今日は、昨年通ったシニア自然大学校の大先輩が来館され、淡路島で採集した漆黒のセンチコガネ(最左列の上から2つ目)を寄贈してくださいました。奈良公園でも黒いセンチコガネはフツーに見られると思ってましたが、並べて見るとその差は歴然としており、奈良公園のはどれも青味がかった黒だったのです。淡路島では多くの個体が真っ黒なのでしょうか?またひとつ、楽しみが増えました。

今日はここまで。
また明日!

 ならまち糞虫館には各地の昆虫研究会や観察グループの方がお越しになり、いろいろ教えていただくことも多いのですが、先日大阪の「靭(うつぼ)公園自然研究会」で活動されている方がいらっしゃいました。その方からプレゼントされたのが、『いのちの森・生物多様性公園を目指して -大阪都心・靭公園の自然と歴史ー 』(2012年)という同研究会 編著の厚さが1.5cmもある立派な調査報告書的な本(写真1枚目)。
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 靭公園で観察された鳥や植物なども記載されていますが、昆虫は707種類の記録があり、糞虫もしっかり載ってました。コブマルエンマコガネやチビコエンマコガネは「多い」、セマダラマグソコガネは「普通」、マルエンマコガネとマグソコガネは「少ない」かつ「最近見られない」。マルエンマコガネは1990.7.29に靭公園で同研究会代表の桂孝次郎氏が♀を1頭採集し、標本にされているようです(写真2、3枚目)。
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 大阪のような大都会にも(30年前の採集記録ですが)まだいたんですねー、マルエンマコガネ。最近は見かけたという話を聞きませんが、ヤマトエンマコガネみたいに「〇〇に行かないと見ることができない」稀少な種になってしまうのでしょうか。しぶとく各地で生き延びてほしいものです。
 なお、ならまち糞虫館には残念ながらマルエンマコガネはおりません。悪しからずご了承ください。

今日はここまで。
また明日!

 龍谷大学の学生さんが実験・観察のために9月からオオセンチコガネを飼育しているのですが、飼育ケースの上層の腐葉土層(下層は小粒赤玉土)から卵が出てきたそうです。
 スカラベやダイコクコガネの仲間は比較的大粒の卵を産むと認識していますが、これがオオセンチコガネの卵の可能性は? 何か手掛かりになる事をご存知の方は、ぜひ教えて下さい。
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 オオセンチコガネは巣穴を掘って糞を溜め込み、そこに産卵する、しかもその季節は春だと私は思っている(違っていたらすいません)ので、理屈で考えるとオオセンチコガネの卵ではない、となるのですが、他にケース内に生き物はいないので、消去法で考えるとオオセンチコガネの卵かもって感じ。
 謎の解明のためにも、元気に育つことをお祈りしています。がんばれー!

 先日、飼育しているクロツヤマグソコガネがエンマコガネの死骸を夢中で食べていたことを書きましたが、糞の不足や狭い飼育容器、隠れる場所の不足など様々な不自然な要素が重なってたまたま起きた事ぐらいに考えてました。
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 山を愛する友人が奈良県大和郡山市西部の丘陵地帯をハイキングする途中で撮った写真です(写真1,2枚目)。色や頭の形から、センチコガネのようです。生きたセンチコガネを3頭見つけて、うち1頭が死んだセンチコガネを食べていたとの事でした。
 センチコガネは糞や腐肉のほか、キノコや樹液など比較的何でも食べているようですが、自然界でセンチコガネが(死骸ではありますが)同じセンチコガネを食べることがあるとは思いませんでしたねー。 
 でも、多分センチコガネは食べているものが自分と同じセンチコガネだと認識していないのでは?だって彼等は自分の姿を見たことないですからね。いやいや、もしそうなら交尾する同種の相手を見つけるのはどうするのか?ニオイかな?それなら死骸からもニオイそうなものですが…。じゃ、やっぱりわかって食べているってことか…。謎です。


今日はここまで。
再見!

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