むしむしブログ

カテゴリ: 地域活動

 小学生の親子を対象にしたこのイベントは2019年から続く山風舎さんの恒例の年中行事。昨年同様、①奈良公園で糞虫観察→➁木陰で『シカの白ちゃん』の読み聞かせ→③奈良の鹿愛護会で鹿角ストラップ作り をおこないました。
 今回は真夏の暑さが厳しい時期の観察(8/22)だったので朝8:30に観察地の近くに集合し、まだ涼しいうちに糞虫観察を実施。早起きした子供たちはほぼ全員がルリ色に輝くオオセンチコガネ(俗称:ルリセンチコガネ)をGET!さらに立派なツノのゴホンダイコクコガネも次々に見つかり、大人は完全に蚊帳の外でしたね(写真1枚目)。運よく糞を引っ張るオオセンチコガネを観察できた子もいました。 
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林の中で見つかった糞虫は、私の記憶では以下の通り。
 ①ルリ色に輝くオオセンチコガネ
 ②地味に輝くセンチコガネ
 ③ツノがカッコいい!ゴホンダイコクコガネ
 ④胸の左右に突起あり。カドマルエンマコガネ
 ⑤腕のながーいナガスネエンマコガネ(メスは長くない)
 ⑥ツヤツヤ黒光りするマエカドコエンマコガネ
 ⑦米粒サイズのマグソコガネの仲間1~2種
後半は明るい芝地での糞虫観察の予定で、ここであと1~2種見つかれば伊丹市昆虫館友の会の観察会(6/10開催)での9種類に並ぶ快挙達成!と思ったんですが、既に日差しが強烈で子供たちの関心は水辺の生き物へ。ここでもトンボやヤゴ、マツモムシなどを次々に見つけて盛り上がってました。
 この後、木陰で水分補給しながら山風舎の高橋さんによる恒例の「シカの白ちゃん(1954年誕生、1972年交通事故死)」(写真2枚目)のちょっと悲しい、人間と野生動物とのかかわり方について考えさせられるお話。さっきまでワーワーはしゃぎまわっていた子供たちが静かに耳を傾けていました(写真3枚目)。


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 最後は奈良の鹿愛護会でシカの角のお話等を聞いた後、角の切片を磨いて絵を描いて自分だけの鹿角ストラップ(写真4枚目)を作ってお土産に持って帰りました。みんなの楽しそうな笑顔、サイコーです!(写真5枚目)
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(※奈良公園での糞虫観察会では、基本的に観察後すべての糞虫をリリースしています。)

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
『たくましくて美しい糞虫図鑑』(創元社)、全国の書店で好評発売中!

 3ヶ月ぶりのブログの内容が【緊急告知】というのもちょっと何なんですが、イベントのお知らせです。
 東京の神保町と言えば本屋街で有名ですが、ここで『たくましくて美しい糞虫図鑑』を広めようということで、ブックハウスカフェという洒落た空間で糞虫のお話と標本作りをワイワイと楽しもう!というイベントを来週7/29(土)にやります。小学生でも展脚が出来るように標本作りにはオオセンチコガネ(奈良のルリセンチコガネ)を使います。京都か滋賀のミドリ色のオオセンチコガネも採集できたら持っていきます。赤いのは関東のあちこちにいるので、持っていきません。あとで捕まえて自分で標本にしてみてください。
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 関西のお笑い芸人が東京進出する時はこんな気分なのかなぁと思いつつ開催する糞虫王子初の東京公演です。お友達と一緒にお気軽にご参加ください。かつて昆虫少年だった方の参加も大歓迎です。虫好きの皆様のお越しをお待ちしております。詳細は以下のリンク先をご覧ください(先着10名様なので事前予約が必要です)。

https://bookhousecafe.jp/event/content/1020

今日はここまで。
来週末は神保町で会いましょう!

 コロナ禍で2019年を最後に開催を見送ってましたが、今年はあの『日本産コガネムシ上科図説 (食糞群)』を監修したコガネムシ研究会と『たくましくて美しい糞虫図鑑』のならまち糞虫館が力を合わせて大々的に第10回奈良公園糞虫観察会を開催いたしますっ!と言っても、4年前も大々的にやっているので、規模的には100人というのは現状維持ですけどね。
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 ただ、4年前に比べると「糞虫」への注目度は確実に上がっているし、家族での参加が多いし、今年から「先着100名限定」なので、参加希望の方は早めにコガネムシ研究会のホームページ⇒  http://www.kogane.jp/blog/topics/5-14-10/ から申し込んだほうがいいと思います。興味のあるお友達にもぜひ教えてあげてください。これから徐々に自然観察グループや公民館、学校などにお知らせしていく予定です。

日  時:2023年5月14日(日),午前9時受付開始,午前9時30分から観察会開始.
場  所:奈良公園飛火野の芝生広場(集合場所は下の地図をご覧下さい).
参加資格:どなたでも参加できますが,小学6年生以下の方は必ず保護者同伴でお願いします.募集人数は先着100人です.
参 加 費:一人500円(保険代金を含む)
用意するもの:飲み物,昼食,白いバット(20×20㎝ぐらい,この中に鹿の糞を入れて割ります),割り箸,空気穴を空けたタッパー(水で湿らせたティッシュを入れておく),ピンセット,小さなスコップ.

観察会は,10人前後のグループに分かれて行ない,12時に終了します.最後に記念写真を撮影し,記念品等を配布します(協賛:株式会社 黄金糖).その後は芝生広場で各自昼食を摂ってから解散ですが,さらにディープなフンコロガシの世界を見たい人は「ならまち糞虫館」へ移動して館長の話を聞きましょう.

参加申込:4月30日までに事前登録が必要です.先着100人の受け付けです.参加登録フォームhttps://forms.gle/fKJ6aVfqE1YLK3Cn6(ここをクリック)あるいは画面下のQRコードから事前登録をお願いします.

当日は小雨決行ですが大雨や災害等で中止となる場合があります.その場合は事前登録いただいたメールアドレス宛に前日午後7時30分ごろに連絡します.ご不明な点は下記のメールアドレス/ウェブサイト宛にお問い合わせ下さい.
コガネムシ研究会:taikai@kogane.jp / https://www.kogane.jp/
ならまち糞虫館:https://www.hunchukan.jp/

下のQRコードをスマートフォンで読み取ると参加登録フォームが開きます。


登録フォーム


今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!

 あけましておめでとうございます。2015年12月から続くこの『むしむしブログ』の更新、今年こそは1年を通してがんばりたいと思います。今年は糞虫館主催のイベントも少し考えているので、よかったら参加してくださいね。本年もよろしくお願いいたします。

 年末に糞虫館の大掃除に行くと、郵便受けに糞虫館の近くにある「奈良市立済美小学校」の大きな封筒が入っていました。済美小学校は、生活科学習「わくわくさんぽ」で2年生が糞虫館に話を聞きに来てくれる予定だったのですが、コロナがまた流行り出したので、昨年10月末頃に子供たちの質問を携えた先生だけが糞虫館に来て、インタビューを受けていたことを思い出しました。事前に子供たちからの質問を取りまとめてメールまでしてもらっていたのですが、実際に先生にお会いして話始めると、私の悪いクセであれやこれやと余計な話をしてしまい、かえってわかりにくくなってしまったのではないかと心配していました。先生は一日の授業の終わった夕方に糞虫館に来ているので大変お疲れだったと思うのですが、結構面白がって聞いてくれたので、ついついあれこれと。基本的に私は人見知りする性格なので人と話するのは苦手なんですが、好きな生き物の話になると急におしゃべりなオジサンになるんですよ。
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 封筒の中身は子供たちからのメッセージ。インタビューの内容がしっかりと子供たちに伝わっていることが、今回受け取ったたくさんのお礼のメッセージでよく分かりました。みんなが糞虫のことを知ってくれて、そして糞虫のことを好きになってくれたことがすごく伝わってきました。嬉しいです。  
 済美小学校にはちょうど3年ほど前にもお邪魔して、糞虫トーク&スライドショーをやった記憶があります。その時は、藤井先生という若い先生が子供たちと学校でオオセンチコガネの飼育にも挑戦していたとか。今回の生活科学習「わくわくさんぽ」の本来の目的は「生き物」や「自然観察」とは違うのかもしれませんが、奈良らしい「自然」に関係するお仕事をしている人が奈良の町にいることを知ることは子供たちにとってそれなりに意義がある事だと思います。今後も生活科の学習でこのような取り組みが奈良市内の学校で広がることを期待しています。贈られたメッセージ集は3年前にいただいた『ふん虫のひみつクイズ』『ふん虫かん 中村さんへ』とともに糞虫館で自由に見ることができますので、学校関係者の方にも見ていただければと思っています。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
館長の書いた『たくましくて美しい糞虫図鑑』(創元社)、好評発売中!

 私の母校、奈良市立飛鳥小学校の横にある飛鳥公民館。この公民館の主催で毎年糞虫の講演会や観察会が開催されてます。『市民だより』とHPに掲載するだけですが、毎年盛況で今年も30人の枠がすぐに埋まって抽選になったそうです。糞虫もだんだんと市民権を得てきたのかもしれません。嬉しいですねー。ただ、今年は糞虫館の9~10月の予定が早々に埋まっていたので、本件は10月の最後の土日になってしまいました。時期がちょっと遅くて寒い日も多かったので「ルリセンチコガネが見れなかったらどうしよう」と少し心配してたんですよ。
 【 写 真 】
 当日は快晴。朝は冷えたもののお昼頃には気温も上がるので何とかなるだろうと、10時から奈良公園で観察会を始めると、最初は全然見つけられなかった小学生たちがコツをつかんで次々にナガスネエンマコガネをほじくり出してました。たくさん採れたので、ナガスネエンマコガネのオスの特徴である「腕が長い」のがなんとなくわかるようなった子もいました。そのうち大型のカドマルエンマコガネもぽつぽつと見つかるようになり、ほとんどの子供が糞虫を捕まえることができたので、日当たりの良い芝地から暗い林の中に場所を移して観察再開。さすがにこの時期はゴホンダイコクコガネは見つからないので、大人も子供もルリセンチコガネ狙いです。が、いません。見つかるのはコオロギや巨大ミミズ、ゴミムシ、ゴキブリ。ようやく地味なセンチコガネは見つかったものの、ルリセンチコガネは、羽や前胸などルリ色に輝く体の一部は見つかるものの、生体は見つからず。林内観察の終点にしていた小川を超えてさらに奥まで進んで、でも、その先は崖なのでこれ以上は行けません。今日はダメかなと思ったら「いました!」の声が。まあ、虫なので見つからないことはあっても当たり前だし、私が悪いわけでもないはずなんですが、やっぱりね。その後、デカい獣糞があって、センチコガネが面白いようにコロコロ出てきました。人生、苦あれば楽ありです。よかったー。  
 この飛鳥公民館のイベントは、1日目は糞虫のお話をさせてもらってその後糞虫館をご案内。2日目が奈良公園で糞虫観察会という、まさに理想的なプログラム構成なので、来年もぜひ開催してほしいと思っています。一度でも一匹でも自分で糞虫を見つける経験をしたら、その後はホントにどんどん見つけることができるようになります。友達に糞虫の見つけ方を教えてあげることもできます。新しい不思議が増えていきます。せっかくこんなに素晴らしいフィールドがあるのだから、楽しまなければもったいない。すごいぞ!奈良公園。友達を連れて、割り箸をもって、奈良公園に行こう!

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
館長の書いた『たくましくて美しい糞虫図鑑』(創元社)、好評発売中!

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