むしむしブログ

カテゴリ: 糞虫館

 日本中のさまざまな博物館を訪れ、直接館長さんや学芸員さんからお話を聞くのが大好きという丹治俊樹さん。エンジニアの仕事の傍らこれまで1100ヶ所以上の博物館を訪れたという博物館マニア。昨年(2022年)8月に「ユニークな博物館を紹介する本を出すのでお話を聞きたい」との連絡を受けました。実は既にその1年ほど前(2021年)にも来館されたそうで、その時2冊目の本を出すときにはこの糞虫館を掲載しようと決めていたとのこと。丹治さんはブログ「知の冒険」の主宰者でフォロワーが1.6万人(!)、博物館好きの間では超有名人で、2021年に全国のコアで魅力的な55ヶ所の博物館を取り上げた『世にも奇妙な博物館』を出版して大ヒット。で、今回の連絡は、その第2弾『世にも至宝な博物館』の取材だったわけです。取材といっても糞虫に関する思い出話や糞虫館設立時の苦労話などを聞かれるがままにお話するんですが、とても楽しくていつの間にか時間が過ぎてましたね。本を書くためというよりは、丹治さん自身が糞虫や糞虫にハマっている私のこと知りたくていろいろ聞いてくる感じだったからだと思います。
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 取材を受けて1年が経過し、そんなことも忘れかけていた先月、「みらいパブリッシング社 から出版しました」とのうれしいお知らせと本が届きました。表紙には『世にも至宝な博物館』ー後世に遺したい50のみらい遺産ー (写真1枚目)。なんと日本全国1100以上の博物館の中から博物館マニアの丹治さんが選んだ50ヶ所に糞虫館が入ってたんです!糞虫館は規模は小さいし、私は学者でもないただの糞虫好きだし、すんごいコレクションがあるわけでもないので、この本を見た時にここに載ってていいんだろうか?なーんてことも少し思いましたが、糞虫に対する熱量やずーっと糞虫とかかわってきた人生も含めて「後世に遺したい」と評価して載せてくれたのかなと思っています(写真2枚目)。
 この本に紹介されている博物館は、さすが自らを博物館マニアと名乗る丹治さんが厳選しただけあって、設立した人の思いや後世に伝えるべき深いテーマを持つ所ばかりです。震災遺構 仙台市立荒浜小学校(宮城県)、万世特攻平和祈念館(鹿児島県)、三毛別ヒグマ事件復元地(北海道)・・・ 。丹治さんは前書きに「本を読んで知っていただく以上に足を運んでいただきたい」と書いてますが、文字や写真では伝えきれないものを現地に行けば感じることができる、ということだと思います。なので、ならまち糞虫館にもぜひ足を運んでくださいね!お待ちしています。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
『たくましくて美しい糞虫図鑑』(創元社)は、全国の書店で好評発売中!

何ヵ月ぶりでしょうか、ブログに書きたいことは日々積み上がっていくのに落ち着いて書けない日々が続き、なんということでしょう!いつの間にか半年が経過してました。さて、とりあえずお知らせ。
なんと!!!ならまち糞虫館が、あのJR東海と手を組んで共同企画!名付けて『糞虫の聖地で、糞虫王子と、糞虫を探せ!』
コロナ禍で業績が低迷するJR東海が、起死回生、業績回復の切り札として繰り出す渾身の秘策「糞虫を探せ!」(←この辺りは私の創作です)は間もなくエクスプレス会員へのダイレクト告知も始まるらしいです。奈良観光に行こうと思っていて、新幹線を使う人で、虫が大好きで、時間が余っている人は、この糞虫観察ツアーにぜひご参加ください。これからの季節は1年で一番ピッカピカでツヤツヤの美しいルリセンチコガネを見ることができます。今年も新成虫がたくさん羽化しています。

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人数限定!糞虫の聖地で、糞虫王子と、糞虫を探せ!
美しい糞虫(ふんちゅう)をいっしょに探しに行こう!

ならまち糞虫館の館長による講義と“糞虫の聖地”奈良公園でいっしょにフィールドワーク!
「ルリセンチコガネ」を見つけることができるかな?
実施日:9/18(土)・24(日)
【※雨天の場合は中止する可能性があります。】

https://recommend.jr-central.co.jp/oshi-tabi/parts/modal_list_102.html
※お申込は「エクスプレス予約」または「スマートEX」への登録が必要です。

 一昨日(4/3)の日曜日、タレントの「余田幸子(よでん さちこ)」さんがならまち糞虫館にいらっしゃいました。奈良テレビの人気報道番組「夕ドキッ!」の毎週木曜の18:10頃にあるコーナー「せんとくん通信」に出演していらっしゃいます(大阪のテレビやラジオでもご活躍のようです)。
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 前回このブログに「あしたのなら」受賞のことを書きましたが、その取材で奈良テレビが来てくれたのです。余田さんはレポーター役でしたが、見かけによらず意外にも糞虫を大変気に入っていただけたようで、糞虫の話が大変盛り上がり、終わってみるとほとんど何も受賞に関することを話さなかったような気がします。編集でナントかなるのかちょっと心配です。あー、ツーショットは撮ったけど、サインもらうの忘れた~😭
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「糞虫アイドル」というのは私が勝手に勝手につけた枕詞なので、パートナーズ・プロダクションさん、笑って許してね。放映は4/14(木)奈良テレビの報道番組「夕ドキッ!」の中の「せんとくん通信」のコーナー。たいてい午後6時過ぎに始まるらしい。たこやきレインボー以来のアイドル登場、ご期待ください。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう。
「たくましくて美しい糞虫図鑑」(創元社)、好評発売中!

 この映画の総監督、真人(SHINJI)さんがウチに撮影に来てから一年以上も音沙汰がなかったので、気になりつつもやっぱり完成しなかったのかな~と思っていたのです。糞虫館がオープンする前から私に密着取材をしていたチームのドキュメンタリー映画が編集段階で資金難に陥り頓挫した事もありましたので。
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 ほとんど忘れかけていた頃、完成したので試写会をしますとの連絡を受け、昨日は糞虫館の店番を妻に頼んで、京都の河原町御池にあるクエスチョンビルの試写会場に行ってきました。テーマが壮大で多岐にわたり、私なんぞが理解できる世界ではありませんでしたが、それぞれが好きなことに打ち込む人達の姿やお話は大変興味深く、いつの間にか3時間半(超長編!)が過ぎていました。
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 私は、Episodo1生物学「糞虫とイラクサ」に少し出ていて大変いいことを言っている(?!)のですが、それよりも糞虫館の構想段階でいろいろご教授いただいた奈良女子大学の佐藤宏明准教授のお話が興味深く、本当に引き込まれました。佐藤先生は、写真家の今森光彦氏と共にアフリカでフンコロガシを長期間にわたり観察した経歴をお持ちで、そのときに撮影されたのが今森氏の傑作『スカラベ』です。会場でも直接ご挨拶ができてラッキーでした。
 各Episodeは奈良に密接に関係する内容が多く、総監督も「次回は奈良で開催したい」とおっしゃってましたので、興味のある方はお見逃しなく。糞虫に直接関係するのは佐藤宏明准教授のお話と私の部分だけですが、他のEpisodeもいつの間にか引き込まれていくって感じです。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
糞虫の入門書『たくましくて美しい糞虫図鑑』は全国の書店で好評発売中!
 

 多くの人に支えられ、ならまち糞虫館は先週の7/8、設立3周年を迎えることが出来ました(写真1枚目)。とにかく日を決めて糞虫館をオープンさせよう!ということでスタートさせましたので、その後の展開はいくつかの点で事業計画とは大きく違ってました。
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 まず1つは、毎月のように多くのマスコミが「虫」と「人」の両面から取り上げてくれたこと。そういえば yahoo のトップラインニュースにも出ましたね。おかげで人通りの全くない路地裏にあるにもかかわらず、オープン当初から多くの方に来ていただけました。嬉しい誤算です。2つ目は、「糞虫」が意外にスムーズに一般の人たち受け入れられたこと。糞虫館に来る時点ですでに糞に対する偏見が無い人たちなのかもしれませんが、美しい色をした糞虫や奇妙なツノを持つ糞虫などをタマムシやクワガタムシを見ているかのように「キレイ!「かっこいい!」と話す姿を見て、私自身「糞」の呪縛から解き放たれたように感じました。3つ目は、やはり新型コロナウイルスの感染が拡大したこと。オープン2年目の後半からはコロナ禍で来館者が激減し、当時は常時開店休業状態。まあ、博物館は装置産業ですから、私の人件費をゼロにすればお金はなんとか回るんですけどね。平日は少し外で働いているし、コーヒーとかおやつは家から持ってくればいいし。でも、減価償却費分が赤字なので、このままだと糞虫館の建物がダメになったらオシマイです。
 オープンして3年、糞虫館の存在は世の中に必要とされているとの思いを強くし、どうすれば次の世代に糞虫館とそのDNAを受け継いでもらえるのか、模索する日々です。現在、2代目館長候補生を募集中!もちろん、無給です(笑)。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
『たくましくて美しい糞虫図鑑』(著:中村圭一)が7/14に創元社から出版されます。お楽しみに!
『フン虫に夢中』(くもん出版)も好評発売中 ‼

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