むしむしブログ

カテゴリ: 昆虫

 東京のタガメ博士から孵化直前のタガメの卵塊をいただいて約1ヶ月が経過した8月の末頃から、終令幼虫が5回目の脱皮をして次々に成虫になりました(写真1枚)。100匹以上いた1令幼虫は、途中で共食いしたり溺れたり(!)して、成虫になれたのは結局9匹でした。自然界でも成虫になれるのは数%だと思うので、それよりは少し良かったかも。今は共食いを避けるため1匹づつプラケースで飼っていますが、去年もらったペアを加えると、現在11匹。来年こそ糞虫館内で産卵(写真2枚目)・卵の世話・孵化(写真3枚目)・捕食・脱皮といったタガメの興味深いシーンを一般公開して来館者の皆様にも見てもらえるのではないかと期待しています。
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 でも、タガメのメスは条件が良いと6月の終わりごろから8月にかけて1回につき100個ほどの卵塊を3回ほど産むらしいです。ざっくり計算しても、メス5匹✕卵100個✕3回=1,500匹! とても育てきれません。大事に飼ってくれる虫好きの子供たちにプレゼントするにしても、子供が何百人も糞虫館に見学に来るわけもなく・・・。まあ、これは空想の世界であって、今年のように産卵はしても1匹も孵化しない可能性もあるのでね。でも、タガメって糞虫ほどではないにしろ本当に魅力的な昆虫なので、もしうまくいったら皆さんにも是非育てていただきたいと思っています。

今日はここまで。
また明日!

 東京のタガメ博士の指導を受けながら繁殖に挑戦していたタガメ。無事に越冬させて、ついに産卵まで漕ぎ着けました。指折り数えて10日、シマシマ卵の上部の蓋がパカッと開いて、黄白色の幼虫の顔がいくつも見えてました。蓋が閉まっている卵も黒い目玉が殻越しに透けて見えていました。でも、出て来なかったのです。やがて、どこからともなく現れたダニに喰われてしまいました。
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 タガメ博士に報告すると、卵が乾燥して硬くなっていて幼虫が出てこれず、力尽きて死んだのでは?とのこと。死んで腐敗したのでダニが集まって来たと考えたほうが良いのではないかとの見解でした。エアコンもない部屋の中の水槽で飼っていたので、湿度が高すぎてカビるのではないかと警戒していたのですが、逆でした。9月頃まで何度か産卵するので、まだチャンスはあるとのこと。親虫の体力回復を待って、再度トライします。

今日はここまで。
続きは糞虫館で!

交尾を確認したのが7/9の夜。もう産むぞ、今夜こそ産むぞ、と毎晩26時過ぎまでねばりつづけて、とうとう7/12の夜9時頃から始まった産卵の一部始終を見届けました。メスは頭を下に向けて杭にガッチリしがみつき、お尻から泡を出しながら、泡の中にどんどん卵を産んでました。オスは10分も間をあけずに水中に戻り、水を身体にまとって卵やメスのお尻に給水していたように見えました。
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 卵はオスに守られて(写真1枚目)10日程で一斉に孵化するそうです。孵化率は高く、100個ほどの卵はほぼすべて孵化するようなので、これからの私の餌やりや水換えなど子育てが大変になりそうです。私が師と仰ぐタガメ博士によると、シーズン中にメスは4回ほど産卵するそうです。ということは、うちはタガメだらけになる⁉

きょうはここまで。
また明日!

 私は糞虫が大好きですが、もちろん糞虫以外の虫も大好きです。サラリーマン時代の虫友から、累代飼育しているタガメ(成虫)のペアをもらって去年から飼っています。私にとってタガメの師匠である彼の所では、今年の6月にすでに100匹を超える幼虫が孵化しており、そろそろうちもと思ってました。繁殖期になると、オスは身体を揺すって水面を波立たせる動き(ポンピング)をします。メスは食欲が旺盛になってお腹も明らかに膨らみ、活発に動き回るようになります。普段は共食いするといけないので分けて飼ってますが、オスもメスもいい感じになってきたので昨日オスの水槽にメスを入れました。
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 晩の8時頃に見ると、オスが杭の根元で激しくポンピングをしていました。水面が揺れるとその揺れに反応してメスがオスに寄ってくるのです。オスはメスに上から覆いかぶさられますがうまく体を入れ替えてずり落ちそうな感じでメスにつかまり交尾します(写真1枚目)。交尾は1回10分前後継続しています。明け方の4時過ぎまで見てましたが、6回交尾しました。合間にオスもメスも10回以上2本セットしてある杭に登っては降りを繰り返し、産卵場所を選定しているようでした。また、メスはこんな時でも小魚を捕獲し、交尾しながら食べてました。今晩絶対産むぞと思って粘ってたのですが、明け方になるとオスもメスも落ち着いて動きが無くなってしまいました。今日は仕事が無いのでよかったです。

今日はここまで。
おやすみなさい・・・

 『フンコロ昆虫記』の執筆陣や『日本産コガネムシ上科図説(食糞群)』の監修をするような糞虫にとても詳しい人たちが数多く在籍しているコガネムシ研究会(http://www.kogane.jp/)。縁あって1年ほど前に入会したのですが、年に一度総会の後に懇親会があって、ベテランの方が我々シロウトや若手に標本や採集道具、資料等を分けてくれるのです。その時に、なんと「オオチャイロハナムグリ」の幼虫10匹をいただきました。日本国内のハナムグリとしては最大種で、木の洞に住み、なかなか採集できないオオチャイロハナムグリ。「オスの成虫はいい香りがすることでも有名」と判で押したように紹介されているので知ってはいますが、実際に嗅いでみたいと思い、1年余り大切に飼っていました(実際はほとんど放置)。
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で、先週、プラケースからギーギー音がするので覗いてみると、2匹羽化してました!でも1頭はすでに死亡。さらに蛹室が2つ出てきたので、そっと割ってみましたが、カビの塊が出てきました。別のプラケースからも3つ蛹室を掘り出しましたが、中はすべてカビの塊でした。あと3匹いるはずですが、その日はそれ以上掘り出す気力がありませんでした。すでに1勝6敗で負け越し決定。ケースは分けてますが、置き場所は同じなので、残りの3匹も絶望的です。オオチャイロハナムグリは採集は難しいけど、飼育・繁殖は簡単!と聞いてたんですが・・・。蛹にまでなっているのに、本当にかわいそうな事をしました。でもどうしたらよかったのか?温度なのか、湿度に問題があったのか、原因を突き止めて次回に活かしたいと思います。ちなみに無事に羽化した1匹はメスでした。

今日はここまで。
また明日!

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