むしむしブログ

カテゴリ: 観察会

 コガネムシが好き、糞虫が大好き、そんな人ならみんな知ってるコガネムシ研究会。むし社から出版された空前絶後の”糞虫三部作”(オオセンチコガネセンチコガネダイコクコガネ)の執筆陣は、全員コガネムシ研究会のメンバーです。糞虫の同定に必須でこのブログでもよく引用している『日本産コガネムシ上科図説 第1巻 食糞群』(昆虫文献 六本脚)もコガネムシ研究会の監修です。一昨年(2019年)まで9年続いた奈良公園での100人規模の糞虫観察会(写真1枚目)を陰で支えていたのもコガネムシ研究会のメンバーさん達です。
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 昨年はコロナ拡散防止の観点から、糞虫観察会も大会も開催されず、今年も5月の観察会は見送られました。しかし、せめて大会だけでもリモートでやろう!ということになったのでしょう、オンライン会議システムを使って開催されます。リモートなので、各地から持ち寄った標本や文献、昆虫採集道具などを譲っていただける懇親会はできないみたいですが、代わりにお楽しみ抽選会があるようです。今までは遠方で参加できなかった人も気軽に参加できるというメリットもあります。知らない人ばかりなのでちょっと参加しにくい、自分は初心者で誰と何を話したらいいかわからないし・・・、と感じていた人もリモートであれば何も気にせずに大会の雰囲気を味わうことができます。
 このブログを見ているということは、そこそこ虫好き、糞虫好きな人のはずですから、10/24(日)13:00からのコガネムシ研究会の大会のサイトに下記の「Web大会参加方法」の要領でぜひアクセスを! 私も大会で10分ほど糞虫に関係する奈良の地元情報をお話しする機会をいただいています。皆様と大会でお会いできるのを楽しみにしています。

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 オンライン会議システムWebex Meetingを使っての初めての試みなので、慎重を期して10/17(日)に接続テストをやるようなのでご活用下さい。もちろん、会員・非会員を問わず、大会には無料で参加することができます。

今日はここまで。
今週末は糞虫館で会いましょう!
糞虫の入門書『たくましくて美しい糞虫図鑑』全国の書店で好評発売中!

 自然観察グループや公民館、小さな旅行会社の依頼を受けて、皆さんを奈良公園の糞虫観察にお連れすることがあります。まいまい京都さんは、今年の6/6(日)が初めての糞虫ツアーだったのですが、予想外に好評だったらしく、さっそく2回目を10/2(土)に催行する運びになりました(写真1枚目)。この「まいまい京都」というのは、京都をよく知る住人が独自の切り口でディープな京都を案内する”仕組み”のようなもので、参加者はもちろん案内人も同伴者も一緒になって楽しみつつ、互いに協力し合ってツアーを成り立たせているような感じです。多くの参加者がご自分でルリセンチコガネを見つけることができ(写真2枚目)、案内役としての責務を無事に果たすことができました。が、ツアー後にスマホでアンケートがあり、ここでの評価が低いとツアーは消滅するという仕組みのようです。
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 糞虫が生息する環境に着目し、環境が異なれば生息する糞虫も異なることを身をもって理解でき(写真3,4枚目)、また糞虫がすごい勢いで糞を粉砕していく様子を観察できる、とても意義のあるツアーだし、糞虫館の貴重な運営資金にもなるので、どうか糞虫ツアーが消滅しませんように・・・

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
『たくましくて美しい糞虫図鑑』は普通の本屋さんで好評発売中。

 野外観察自体は密ではないけれど、集合場所やルリセンチを見つけた時などは感染リスクが高まる恐れもあり、コロナ禍で糞虫観察会は限定的にしかやってませんでした。先月、ディープなこじんまりとしたツアーを得意とするまいまい京都さんの企画ツアーを恐る恐る開催、近鉄奈良駅から浅茅ヶ原園地付近までの2時間コースでしたが、明るい場所と暗い場所の2つの環境の違いを意識しながら糞虫探しをしていただきました。
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 まずは、県庁前の芝地で糞虫が集まる良い糞の見分け方と糞の調べ方をしっかりマスターしていただき、割り箸を片手に各自で実際に糞虫を探してもらいました(写真1枚目)。この辺りで見つかるのは米粒サイズのマグソコガネばかりですが、糞をお箸で丁寧にほぐしていくという非日常的な行為のせいか皆さんテンション高めで、あちこちで「これ、糞虫じゃないですか?」と嬉しそうな声が聞かれました。
 次は場所を変えて、林の周辺の芝地で観察。この辺りにもマグソコガネが多いですが、エンマコガネやコエンマコガネも見つかるのです。想定通り、間もなくそこそこ大きなカドマルエンマコガネやナガスネエンマコガネなどが見つかりました。早春から活動する大型のクロツヤマグソコガネも数匹見つかりましたね。カドマルエンマコガネは全国どこでも見られますが、ナガスネエンマコガネやクロツヤマグソコガネはそう簡単には見られない種類です。奈良公園ならではの自然の恵みですね。誤算だったのは、ここでルリセンチコガネが1匹見つかってしまったこと。早すぎるー(泣)。ホントは小さなチビコエンマコガネ(でも角がある!)とか糞にまみれたニッコウコエンマコガネとかをしっかり探して観察してから、最後のメインディッシュとしてルリセンチコガネが見つかる、というのが理想だったんですけどね。
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 最後は春日大社表参道脇の林の中で最後の糞虫探し。正確にいうと、もう完全にルリセンチコガネ探しになってました(笑)。6月上旬なので、時期的には最高、天候にも恵まれたせいか、子供も含めて結構たくさんの方が自力でルリセンチコガネを見つけていました(写真2、3枚目)。それらを比べることで色には個体差がかなりあるということやオスとメスの見分け方などもよくわかったようで、本当に楽しそうでした。
 自然観察グループの糞虫観察会は楽しかったねーで終わればいいのですが、一応旅行会社のツアーなので高い顧客満足度が求められ、そのためなんとツアー終了後、アンケート調査がなされるとのこと。聞いてないよー、と言いたかったですが、聞いていても同じですね。つい先日、秋の糞虫観察ツアーのオファーが来ましたので、アンケートの評価はそこそこよかったのでしょう。ホッとしました。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
『たくましくて美しい糞虫図鑑』(著:中村圭一)が7/16に創元社から出版されます。お楽しみに!
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 ファーブル昆虫記(訳:奥本大三郎)を読むと、フランスの糞虫は栄養満点のヒツジの糞が大好きで、特に繁殖期には必需品のようです。日本の糞虫にとっては、どうなんでしょう? 体重はヒツジの方がシカの倍ほどありますが、どちらも4つの胃を持つウシ科の草食動物で、同じくらいの大きさの丸いコロコロした糞をします。シカ糞に集まる糞虫は、ニオイの違うイヌの糞や野生では生息しないウシの糞にもたくさん集まって来るので、ヒツジの糞にも糞虫はいるはずです。こんな風に想像して、分かったような顔をしてお話しするのは簡単です。が、実際に観察会で糞虫を見つけなければならない状況に置かれると話は別です。
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 先月20日の日曜日、奈良市から東へ車で30分、山添村にあるフォレストパーク神野山めえめえ牧場(まきば)の依頼を受け、ヒツジのみ約50頭が放たれている牧場の付属施設「ヒツジの学校」で糞虫講座をやって(写真1枚目)、そのあとその牧場で糞虫を探すというイベントに行ってきました。奈良公園であればこの時期であれば100%ルリセンチコガネと引き合わせる自信がありますが、2回しか行ったことのないアウェーで、しかもなじみのないヒツジの糞で、連日雨で前日も夜まで大雨という、かなり緊張を強いられる状況でのイベント開催になりました。牧場の管理人さんが何度か目撃していて証拠の死骸も確認できているので、ルリセンチコガネがいる事は間違いないのですが、1時間の観察時間内に参加者の誰かに見つけてもらえるとは限りません。
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 たくさんの親子連れや虫好きの方が集まるイベントでなければ、普段来ない場所での観察だし、ヒツジの糞なので(写真2枚目)、奈良公園では見られない珍しい種類の糞虫が見つかるのではないかとワクワクしながら楽しく糞をほじくるのですが、この日はマジでルリセンチコガネを探しましたよ(写真3枚目)。
 見つかったルリセンチコガネの数はともかく、参加していただいた方には大変喜んでいただき、満足されていたと聞いています。「好評だったので8月にぜひもう一度」という噂も耳にしますが、真夏の牧場でルリセンチコガネを探すのは、このブログを見ている方にはご理解いただけると思いますが、さらにハードルが上がりますよね。でも、身近なところにもルリセンチコガネがいる事を知ってもらえて、多少なりとも糞虫に関心を持ってもらえたので、ホントやってよかったと思っています。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
『たくましくて美しい糞虫図鑑』(著:フン虫王子)は創元社から7/16発売です!
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 先週、早くも梅雨入りしたようで連日雨ですが、その間隙を縫うように5/18の午前中、奈良公園で糞虫観察会を開催いたしました。普通は、公民館の生涯学習講座だったり自然観察グループの特別企画だったりするのですが、今回は始めて企業での講演会&観察会となりました。参加者はホテル尾花の従業員さんたちです。というのも、ホテル尾花は興福寺の南100mに位置し、奈良公園とは目と鼻の先なので、そのせいかお客様から綺麗な青い虫(たぶんルリセンチコガネ)の話題も出ることが多く、この際みんなで糞虫のお勉強をしよう!ということになったらしい。
 4月、5月は、講演会や観察会で予約で埋まっていたのがほぼ全てキャンセルになっており、今回久しぶりだったのでやや力が入ってしまいましたが、「センチコガネ」「ダイコクコガネ」「エンマコガネ」「マグソコガネ」の各グループの特徴だけは1時間で頭に叩き込んでもらって、奈良公園に出発。
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 ホテル尾花の精鋭6名の観察隊なので、芝地での観察開始早々、カドマルエンマコガネ、ナガスネエンマコガネ、チビコエンマコガネ、クロツヤマグソコガネ、ウスイロマグソコガネなどを次々に見つけて大はしゃぎしてました。林地に場所を移して「こういった直射日光の当たらない場所では、・・・」との説明と探し方のコツを私が言い終わらないらないうちに「いました!」との声が(写真1枚目)。いきなりメインディッシュのルリセンチコガネ。あかんやろー、それは。その後も順調にあちこちで「あっ、いました!」の声が上がり、ほとんどの方が自力で青い宝石を見つけることができました。コカブトムシやクロツヤマグソコガネの幼虫も見つかり、あとゴホンダイコクコガネが見つかればいいなーと思って粘ったのですがそれはかなわず、タイムオーバーとなりました。さすがに一の鳥居周辺でゴホンダイコクを見つけるのは難しかったですね。でも皆さん自分で色々な種類の糞虫を見つけ、糞の中からほじくり出し、手にのせてまじまじと見たので、今後はお客様との糞虫談議が盛り上がること請け合いです。ホテル尾花のロビーが糞虫好きのお客様で溢れかえる日はそう遠くないでしょう。コロナに負けるな!がんばれ、ホテル尾花!!

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
 

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