むしむしブログ

タグ:エンマコガネ

 日本最大の糞虫は、もちろんダイコクコガネ(Copris ochus)。ガッチリした身体に太いツノ。まさにキングオブ糞虫です。残念なことに、近年はイベルメクチンとかいう駆虫剤の影響もあり各地で激減し、近畿では大阪府で絶滅したほか、京都や兵庫でもほとんど見る事ができない糞虫になってしまいました。さて、地元の奈良県なんですが、『日本列島フン虫記』塚本珪一:著)の巻末にある「表C 奈良県フン虫リスト」(写真1、2枚目)を見てのとおり、これまで生息が確認されていません。ダイコクコガネは牧場のイメージが強く、シカだらけの奈良公園とは相容れませんが、50年くらい遡ればまだあちこちの農家で牛が飼われていたようですし、現在でも牧場があります。でも、これまで奈良ではダイコクコガネは見つかっていないというのが定説でした。これまでは、です。
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 先週、虫好きの人たちの集まりで、昔は奈良にもダイコクコガネがいたのではないかという話を耳にしました。詳細は不明ですが、たしかに55~60年前には『日本列島フン虫記』(塚本珪一:著)P142のリスト(写真3枚目)にあるとおり、ダイコクコガネは京都や大阪にいたわけですから、奈良にいたとしても不思議はありません。いると思って探すと、もしかすると見つけることができるかも。『日本産コガネムシ上科図説』(コガネムシ研究会:監修)によると、「・・・新鮮な牛糞から見つかることが多いが、シカ糞に依存している個体群もある。」とのことですから、この春以降、ヒメコマグソコガネクロツブマグソコガネに加えてダイコクコガネも探してみます。大きな角がカッコいいダイコクコガネとルリ色に輝くオオセンチコガネのツーショットが見られるかも、なんて考えるだけでワクワクしちゃいます。

今日はここまで。
また明日!

 1990年にできた伊丹市昆虫館は、チョウが飛び交うドーム型大温室で有名な昆虫館です。昆陽池の近くなので、水鳥の観察と一緒に楽しむことができる、恵まれた環境にあります。そんな伊丹市昆虫館の友の会の24名の方が、先週末ならまち糞虫館にお越しになり、僭越ながらスライド&トークをさせていただきました。自然が好きな一般のシニアの方からの質問でさえ対応に四苦八苦している私ですが、今回は「昆虫館友の会」の方なので不安が大きかったのですが、先導役の学芸員の方をはじめ皆さんとってもフレンドリーな方ばかりで、しかも熱心に聞いてくださったのでとてもうれしかったです。少し熱が入りすぎて、時間をオーバーしてしまいました。ごめんなさいね。20190210CIMG6659-1
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 ネットで「昆虫館」を調べると、いっぱい出てきますねー。奈良県は橿原市昆虫館。ならまち糞虫館を発展させて、奈良市糞虫館ぐらいにはしたいですね。因みに、伊丹市昆虫館の広さは、ならまち糞虫館の50倍!まあ、比較すること自体、意味無いですね。でもねー、豊かな自然をずーっと大切にしてきた奈良だからこそ、その素晴らしさを次世代に伝える施設があって欲しいのです。誰かならまち糞虫館を一緒に奈良市昆虫館へと発展させたい人、いませんか?

字ばっかりで、長くなってしまいました。
また明日!

 昨年9月頃、ならまち糞虫館でフンコロガシ(スカラベの仲間)を飼ってました。大阪ECO生物海洋専門学校が天王寺動物園で開催したイベント「魅惑のうんち展」で展示していたフンコロガシを寄贈して頂いたものです。完成した糞玉を巡ってよく争う様子が観察されましたし、糞玉を作っている途中でも、割り込んできた他虫には猛烈な攻撃を仕掛け、弾き飛ばしたりバキバキ音を立てながら取っ組み合います。噛み合って脚が折れたりすることもありました。
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 フンコロガシ(スカラベの仲間)が糞玉を奪い合う様子がナショナルジオグラフィックに掲載されています。コチラです。→https://video.nationalgeographic.com/video/animals-source/00000168-5db2-d3cc-a1e8-5dbff9bb0000
 
 この映像はコガネムシ研究会の方のFBで見つけました。「コガネムシ研究会」http://www.kogane.jp/には糞虫に超詳しい方がたくさんいらっしゃいます。ぜひ一度、HPを覗いて見てください。ハマります。

今日はここまで。
再見!  

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 今週末、奈良公園では奈良瑠璃絵が催されます。冬の澄み切った冷たい空気の中に白や青の光が浮かび上がって、闇と光の幻想的な風景が広がります。「ルリ」つながりということなのか2/9(土)の「おはよう朝日 土曜日です」(ABCテレビ6:30~8:00関西エリア)で、ルリセンチコガネとならまち糞虫館が紹介されます!見どころは、「土日どーする」というコーナー(7:30頃)に出てくるイケメンレポーターのジェイス君とメチャ可愛い小椋ちゃん。もう、ほとんどアイドル並みです。例えるなら、ゴホンダイコクコガネヒメコマグソコガネかな。あ、もちろんそのコーナーで糞虫が紹介されます。
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 たぶん番組でオオセンチコガネの緑→赤緑→緑赤→赤のグラデーション標本の映像が流れると思いますが、これはコガネムシ研究会の若きエース、日本糞虫界のダイヤの原石である中谷(高三)君が展示用に糞虫館に貸してくれているもの。これは糞虫館の展示物の中でも大人気で、オオセンチコガネの美しさを楽しみながら地域による色彩変異を実感してもらう、大変有意義な標本展示になっていると思っています。中谷君、ありがとね。

今日はここまで。
また明日!

 「日経」というのは、言わずと知れたあの日本経済新聞のこと。私がまだ若かった頃は、みんな毎朝満員電車に揺られながら吊革にぶら下がって、日経新聞を半分に折って幅20cm位にして読んでました。今ではスマホになってますけどね。日本の経済を語るならまず日経って感じで、会社に行くと電車で読んだ日経の記事の見出しが挨拶代わりだし、取引先では「今日のニッケイにでてましたね!」がお決まりのフレーズ。「ビジネスマンには日経新聞」と思い込んでいる私にとって、今一番縁遠い新聞だったのですが、先月25日にとうとう掲載されました。(写真1枚目)
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〔ニュースな科学〕27面にある「探訪サイエンス」という欄で、電話インタビューでいろいろ取り留めもなくお話しした内容を簡潔にまとめてくださいました。ただ「糞虫収集を趣味にしている男性が・・・」という部分は、糞虫好きを標榜している私としてはやや違和感のある表現なんですが、まあ外から見たらそういうことなのかなー。
 これまでの5大紙掲載のおかげで、おそらく延べ数千万人以上の方に「ならまち糞虫館」の存在を知っていただけたに違いありません。なのに来場者数は毎回20~30人しかいないのは、なぜだろう?

今日はここまで。
再見!
 

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