むしむしブログ

タグ:フンコロガシ

 糞虫館がオープンして間もない頃、天王寺動物園で「Phoo! Phoo! Phoo! うんち展」があって、その時に展示されたアフリカのフンコロガシをいただいて糞虫館で展示したことがあります。イメージ通りに真ん丸の糞玉を作って転がす様子が面白くて何時間でも見てました。それくらい楽しかったです。
 今回は、宝塚の爬虫類専門店でフンコロガシを販売しているとの情報をキャッチし、買ってきました。「Scarabaeus sacer」の名前でエジプト便で日本に送られて来たそうです。スカラベの仲間は似たような姿形の種が多いですが、確かにスカラベ サクレっぽく見えます。お店では爬虫類の餌にするシルクワーム(カイコ)の餌として桑の葉をペースト状にすり潰したものを真空パックで販売しているのですが、これをフンコロガシに与えているそうです。見た目は色も柔らかさもウンコですが、ニオイが桑の葉の香りなので見なければ気になりません。1本買って与えたところ、粘り気がほとんどないので、糞玉を作る時は細かい仕上げの時にぽろぽろこぼれてちょっと作りにくそうでしたが、普通に食べてちゃんと糞玉を作って転がして埋めました(写真1枚目)。スグレモノです。ウサギの餌(ペレット)をふやかしてフンコロガシを飼っている人もいるようですが、いずれにしてもたぶん産卵まではすると思いますが、幼虫がちゃんと育つのか気になるところです。 
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 ならまち糞虫館ではもちろん新鮮なシカ糞を与えますが、前回は糞に混在するダニが糞玉の中の幼虫に多数取りついて途中で死んでしまいました。なので、糞に熱湯をかけてダニを殺してから与えるようにしています。不完全ではありますがそれなりに効果がある事を期待しています。今回7匹(@3,500円)購入しましたが、その日のうちにプラケース内で交尾をした(写真2枚目)ので少なくとも2ペアはいる事が確認できました。うまく繁殖させることができればいいのですが・・・
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 今週末は東京でフン虫話&標本作りのイベントがあるので私がいないためお見せできませんが、一応90㎝×45㎝水槽はセットしました。これからどうなるのか、楽しみですねー。

今日はここまで。
今週末は神保町で会いましょう!まだ空席あります(涙)。

『名犬ラッシー』『わんわん物語』『ももいろのキリン』。私の記憶に残る絵本を3つ挙げるとこうなるのですが、今だったら『フンころがさず『フン虫に夢中』←絵本ではない、そして『フンコロガシといしころ』でしょうか。
 先週、クレヨンハウス編集部の方から丁寧なお手紙とともに1冊の絵本が送られてきました。フランスのクレール・シュヴァルツさんの作った絵本『フンコロガシといしころ ころころころころうみへいく』がフランス美術著作権協会による新人賞「レヴェラシオン賞」(児童書部門)を2018年に受賞、その絵本を200冊以上の子供の本の翻訳を手掛けてきた ふしみみさを さんが翻訳して、この5月1日出来たてホヤホヤの本をならまち糞虫館にプレゼントしてくれたのです。ありがとうございます!
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 一応、主人公はいしころのジャリーなのですが、フンコロガシのコロンがいないと当然ジャリーは動けないわけで、フンコロガシのコロンが途中大活躍するわけで。そもそもなんでいしころが海に行こうとするのか?いや、その前に、なんで砂利の一粒が海に行く話を絵本にしたんだろー?それは見てのお楽しみ。
 クレヨンハウス編集部の方によると、フンコロガシは子供の興味を誘う昆虫でありながら、ダンゴムシなどに比べ絵本での登場機会が少ないそうです。そうかー、フンコロガシはダンゴムシより人気がないんだ。フンコロガシだって丸まることできる(マンマルコガネだけですけど)し、フン玉転がすし、子育てするし、土に潜れるし、空も飛べるんだけどなー。
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 この絵本は、糞虫館で自由に見ることができます。小さい子供連れの方は必見です。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう。

 5月に出版されたフンコロガシの絵本『フンころがさず』は好評を博しているようですが、先月採集した日本のフンコロガシ「マメダルマコガネ」は本当に糞玉を作って逆立ちして後ろ足で押して転がすのでしょうか?初採集だったので綺麗な標本を作りたい気持ちもありましたが、この目で全長2㎜という極小のフンコロガシが糞玉を作り、転がす場面をこの目で見たいという誘惑が勝り、飼育を始めました(写真1枚目)。
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 過去40年以上に渡り一度もシカ糞でコイツを見つけられなかったことから、本当にシカ糞を食べるという確信はないものの、シカ糞を入れました。シカ糞の一部に潜り込んだ形跡は見られましたが、うろうろと容器内を動き回る姿が目についたので、どうも落ち着かない(=飼育環境がイマイチ)様子でした。3日もするとカビの菌糸が伸びはじめ、マメダルマコガネが歩きにくそうにしていました(写真2枚目)。
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 そして、飼育開始のわずか10日後、容器のふたにできた結露で溺れて死んでいました。遺体を回収し、何とか標本を作製できたのは不幸中の幸いでした。触角まで引き出せたのはまさに奇跡です(写真3枚目)。わずか2㎜の虫ですから。
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 ブログのコメントに、鳥(セキセイインコ)の糞を使って飼育すると、いくつも糞玉を作ったという情報が寄せられているので、次回は鳥の糞を試してみたいと思います。ただ、次にマメダルマコガネに出会えるのは一体いつになることやら・・・。

今日はここまで。
週末、糞虫館で会いましょう!

 我々50代半ばの人にとって「カドカワ」といえば、主演:高倉健 の映画「野生の証明」でしょう。知らない人は、レンタルビデオで借りてぜひ見ていただきたい。高倉健さんと薬師丸ひろ子、サイコーです。鉄道員(ぽっぽや)の健さんもサイコーですけど。かつての角川書店は、現在は株式会社KADOKAWA、売上は2,000億円を超える大企業のようです。
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 そのカドカワから一昨日、小包が届き、開けると中から絵本が1冊。タイトルは『フンころがさず』(写真1,2枚目)。いいですねー、巨大企業でしかも超メジャーなカドカワが糞虫の絵本を出すなんて、いよいよ糞虫にスポットライトが当たる時代が来るのでしょうか!? ご丁寧にもお手紙が添えてあって、じつは絵本の絵を描いた高畠純さんは、この絵本を書くにあたってならまち糞虫館に来ていて、スカラベを実際に見てイメージを膨らませたとのこと。たぶん、私が身ぶり手ぶりを交えてスカラベの話をさせてもらったのではないでしょうか。今年5月に出版されたばかりですから、もしかしたら、去年の夏に糞虫館でアフリカの生きたスカラベ(タマオシコガネ)を見たのかも。週末には奈良公園のシカ糞を集めて飼育容器に入れて糞玉作りや糞玉転がしの様子を実際に観察できたので、それもご覧になられたのかもしれません。楽しい絵になっているにもかかわらず、前足や頭の形の特徴がよく出ていて、どう見てもフンコロガシに見えてしまう。さすがですね。うちの糞虫たちが多少なりともお役にたてたのあれば、とてもうれしいです。
 ダ・ヴィンチニュースという本の紹介サイト(https://ddnavi.com/review/623615/a/)があって、そこに絵本について詳しく紹介されていますので、ぜひご覧ください。
 ついでだから言っちゃいますが、糞虫に魅せられた男の波乱万丈の半生(!?)を描いたノンフィクション童話があの「くもん♪いくもん♬」でお馴染みのくもん出版から9月頃発売予定です。今、私が最も注目している童話作家いどきえりさん渾身の作品です。

今日はここまで。
週末に糞虫館で会いましょう!

 にこやかに3人で写真に納まっていますが、私の左右のお二人のこと、ご存じでしょうか?あの吉本興業の「セルライトスパ」さんです!このお二人が、小型カメラを持って関西の街のスクープ映像を狙うというコーナーが、ニュース番組CAST(キャスト)にはあるのです。
 
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いやー、このCASTという番組のスタッフの方たちは、もう、サイコーに運の良い人たちです。当初予定は、6/21(金)の午後、ならまち糞虫館で取材を受けて、そのまま奈良公園で糞虫の撮影というタイトなスケジュールだったのですが、糞虫館で飼育しているファーブル昆虫記に出てくる本当に糞玉を転がす生きたフンコロガシを見てもらえたらいいけどなー、と新鮮なシカ糞を投入してみました。すると、すぐに地上に現れシカ糞を丸めはじめたのです。結構手際のいい個体だったせいか、30分もしないうちに糞玉を完成させ、水槽内をコロコロ転がし始めました。最後は土に埋めて終了なのですが、その一部始終をシマシマ模様の服を着たスタッフの方が厳しい姿勢のまま頑張ってずーっと小型カメラに収めてらっしゃいました。
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 ディレクターの方も貴重な場面であることを理解してか、奈良公園での撮影を急きょ取り止め、フンコロガシ(タマオシコガネ)の撮影に賭けたようです。アフリカなどのタマオシコガネが糞玉を転がす映像は今や珍しいものではありませんが、日本国内で、しかも奈良の、こんなちっぽけな私設の”糞虫館”で、糞玉作りから糞玉ころがし、そして埋蔵のシーンまで一部始終を撮影できたことは、マジですごいことだと思います。
 明日7/3(水)のABC朝日放送テレビ16:54~(もしくは7/10)が放送予定だと聞いていたのですが、その後まだ何の連絡もありません。まさかボツになったということはないと思うのですが・・・。

今日はここまで。
また明日!



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