むしむしブログ

タグ:マグソコガネ

 私はサラリーマンは辞めましたが、今も平日は仕事をしていることが多いです。仕事で奈良県のあちこちに行く機会が多く、その先々で糞を見つけてはひっくり返して楽しんでいます。先日は宇陀方面に行った帰りに、僅かな時間ではありますが、牧場に立ち寄りました。この牧場は、初めて行った時にマルツヤマグソコガネを採集するという幸運に恵まれた(写真1枚目)、相性のいい牧場です。
P2130820マルツヤマグソコガネ

 今回は11月中旬ですでに朝晩が寒くなっているせいか、あまり多くの糞虫は見つかりませんでした。それでも牛糞からカドマルエンマコガネとマグソコガネが見つかりました。いつもと違う場所での糞虫探しは、普段にも増してワクワクして楽しいです。結果は平凡でしたけどね。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!


 この冬はあまり奈良公園に行けなかったし、まだオビモンマグソコガネを見ていなので、冬のマグソコガネが元気にのびのび活動しているうちに、と思って行ってきました。ちょうど梅林の梅の花が満開でお天気もサイコー。木々の芽は固く景色はまだ冬ですね。で、糞虫もまだ冬でした。黄色がきれいなネグロマグソコガネ(写真1枚目)、なかなか動かないミゾムネマグソコガネ、チャグロマグソコガネがいーっぱい見つかりました(写真2枚目)。マグソコガネは1匹だけ。奈良公園のネグロマグソコガネは3.0㎜前後の小型個体も多いので、マグソコガネが巨大に見えて(写真3枚目)、一瞬「なんだコイツは⁉」と喜んでしまいました。
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 日差しに誘われたのか、花見の人の多い梅林あたりでクロツヤマグソコガネを1匹見つけました。春を告げるクロツヤマグソコガネが見つかったことで、私ももうそこまで春が来ていることを実感。糞虫の種類で季節を感じるなんて、奈良公園以外ではなかなかできないのではないかな。さらに、終日陽の当たる広い道路脇の古い大きな犬糞からナガスネエンマコガネも3匹見つかりました。コイツは暑さに強い、というイメージしかなかったので、驚きました(←今、家でよく見たら、小型のクロマルエンマコガネ♂1・♀2でした。すいません。)。以前、1月にイヌ糞を食べていると思われるセンチコガネを観察したことがありますが、やはり陽当たりのいい道路脇の南向き緩斜面でした。寒さが緩んだところでいいお天気が続くと、日当たりがいい所で冬眠していた個体がポカポカ陽気に誘われて動き出すのかもしれません。
 実は今週末、新聞社の方と奈良公園に行くので、その時できれば生きたルリセンチコガネを見せてあげたいと思っているのですが、今日の感じではやっぱムリですねー。もちろん「サクラが散る頃なら大丈夫ですけど、まだつぼみも堅い3月中旬では難しい」とはしっかり伝えてあるんですけどね。

今日はここまで。
今週末、糞虫館で会いましょう!

 実に興味深いタイトルですね。オオセンチコガネの色彩変異は地域によって大きく異なっており、近畿をざっくり分けると奈良のルリ色系京都南部から滋賀のミドリ色系京都西部から兵庫のアカ色系という感じでしょうか。ならまち糞虫館でも奈良、京都、兵庫のオオセンチコガネを並べて、同一種でありながら大きく色彩が異なることを実感していただいています。で、必ず聞かれるのが「なぜ、生息地によってこんなに色が違うんですか?」。
 私はこれまでは、得意の”オウム返しの術”で「なんででしょうーねー、不思議ですよねぇ。」で終わらせていたんですが、なんと京都の学生さんがこの謎に正面から自らの卒業を賭けて挑みました!「オオセンチコガネの色彩変異と配偶者選択」は、そんな学生さんの想いの詰まった力作なのです(写真1枚目)。
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 昨年の夏の終わり頃でしょうか、昨年、一人の学生さんが糞虫館に来てオオセンチコガネの色彩変異を調べるようなことを言っていたので、頭で考えるのは簡単でも実際には飼育・繁殖が難しく、まだ誰もその謎を解明できていないようなことをわかったよーなふりをしつつ伝えて、それきり忘れていた(!)のです。が、先週末お母様と2人で来館され、見事卒論としてまとめ上げて無事卒業・進学されたとのこと。おめでとうございます! その時にいただいたのがこのタオル(写真2枚目)。いいでしょ。でも、昨年お会いした時に、感謝されたり役に立つようなことを言った記憶がないんです・・・
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今日はここまで。
タイトルの卒論の中身については、また後日。お急ぎの方は、ならまち糞虫館で見ることができますよ。

 野外で採集したマグソコガネ属(Aphodius属)と思われる幼虫の死亡が確認されました。体内の黒い部分の面積が少なくなり蛹になるのかと思っていた個体とは別の個体ですが、地上へ出てきて、元気がなくなり、そのままお亡くなりに・・・。ショックです。しかし、トラは死して皮を残す。コイツらの死を無駄にしないためにも、先日購入した深度合成機能のついたオリンパスのデジカメで撮影を試みました(写真1,2,3,4)。
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今回、デジカメの力を借りて、マグソコガネ(Aphodius属)の幼虫をじっくり観察することができました。見れば見る程成虫の特徴を備えていることがわかります。細くて長い毛と短い毛とでは、何か役割が違うのでしょうね。この2匹はキバの大きさに違いがあるように見えましたが、別種だったのかもしれません。死んでしまった今となっては、確認する術はありませんが。

今日はここまで。
また明日!

 冬のマグソコガネ達が暮らす容器から発見された2種類の卵。これはマグソコガネの卵か?と期待が寄せられていた小さい卵型の卵ですが、早くも濃い茶色になり死亡が確認されました(写真1枚目の中央)。未受精卵だったのかな?昨日、線虫みたいな正体不明の生き物に絡みつかれていましたが、何か重大な影響があったのかもしれません(写真2枚目)。
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 それにしても残念。と同時に、20~30匹もいる冬のマグソコガネ達は、春がもうそこまで来ているのになぜ産卵をしないのか、という疑問が湧いてきます。糞虫の生態に非常に詳しい方のブログに、冬に活動している糞虫だからといって、低温を好むわけではない、みたいな(うろ覚えなんです)ことが書いてあったような・・・。とすると、こいつらは気温の上がるこれから春の大型の糞虫達が出てくるまでの間に産卵するのか?でも私の手元には、もうすぐ蛹になりそうなマグソコガネ属とみられる幼虫がいる。1月には孵化したばかりの幼虫を採集している。なぜだ?飼育環境が悪いから産卵しないのかも。こういう時は、飼育セットを総取っ替えするに限ります。最初からやり直すってこと。パソコンの調子が悪い時に、よくわからないけどいったん電源を落とすのと同じようなもんですね。

今日はここまで。
また明日。

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