むしむしブログ

タグ:ムネアカセンチコガネ

 前回、FITを使うことでツヤエンマコガネの活動時期を知ることができたことを書きましたが、私がFITを始めたのは、糞虫界のプリンス中谷君が「FITでムネアカセンチ、落ちますよ」とこともなげに言ったのがきっかけなのです。当時の私は(といってもほんの1年ほど前ですが)、ムネアカセンチコガネを採集したことが無く、たまたま見つけたボロボロの死骸の標本しか糞虫館には無かったのです。FITをやってみたらホイホイ採れたので驚いたのですが、さて今年も会うことができるでしょうか?去年はたまたまビギナーズラックだったのかも。
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 で、今年も10月にFITを仕掛けて1週間ほど毎日見に行きました。毎日見回ると無駄な殺生が少しは避けられるので励行しています。結果は写真1、2枚目の通り!本当にムネアカセンチコガネってカワイイですよね!

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!

【お知らせ】
11/20(土)は、私も出演するドキュメンタリー映画の上映会に行くので不在です。もちろん、糞虫館は開けてます。

 40年間追い求めていたムネアカセンチコガネが続けざまに簡単にFITに落ちたので、そのあまりの効果にちょっと怖くなって、それに台風も来ていたので、10/2に撤収した後、しばらく使っていませんでした。
 10/12に再度FITを仕掛けに行ったのですが、その時に前回撤収漏れしていたFITがひとつ、そのまま台風にも飛ばされずに残っていて、なんとその水盤にムネアカセンチコガネが6匹沈んでいたのです。その他にオオセンチコガネ2匹、センチコガネ2匹などで、状態がかなり悪くなっていたので、台風が接近する前に落ちたと思われます。
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 FITは出来れば半日か1日に1回見回るのがいいと考えています。この間隔であれば、水盤の中で死んだように硬直した糞虫でも、大抵は翌日になると何事もなかったかのように動き回っています。無駄な殺生が避けられますし、糞虫の活動時間帯を推測することもできます。まあ、ゴミムシや羽アリ、バッタ等は救えませんが・・・。

今日はここまで。
週末に糞虫館で会いましょう!

 ご存じの通り、ムネアカセンチコガネは糞に集まる糞虫ではありません。奈良公園にも生息していますが、40年間糞を見てきた私も一度も見たことがないので、本当にそうだと思います。で、今回は初めてFIT(フライト・インターセプト・トラップ)を試してみたら、すんなり採れたのです。FITというのは、虫が飛びそうなコースに透明の板を立てて、板にぶつかって落ちた虫を水盤で受けるという、ホンマかいな?!というような方法です。
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私は、その方法があることは以前から知ってましたし、その方法でかつては珍種と言われていた糞虫がコンスタントに採集される話も聞いていました。だけどねー、A3サイズの濁った半透明の板に、いるかいないかわからない虫がうまい具合にぶつかってポトリと水の中に落ちるなんて、そんなウマい話があるかいな、と心の底で思ってて、仕掛けを作るのも面倒だったので、ただの一度もやったことがなかったのです。
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 今回は、糞虫界のプリンス中谷くんの手ほどきを受けて装置を作り、過去に採集記録のある公園で、自分が糞虫だってらここを飛ぶ、と思う場所10ヵ所に仕掛けました。ボイントはズバリ、設置場所ですね。ムネアカセンチコガネは明るい草地に住み、また低いところを飛ぶので、草地の中のけもの道や樹木の間が狙い目。まぁ、騙されたと思ってやってみてください。
 その後、9/28日に採れたその場所で、またまたムネアカセンチコガネ2匹が追加で採れています。今更ながら、FITは優れた採集方法であることに驚いた次第です。ただ、糞虫以外にゴミ虫などが結構たくさん落ちていて、翌日回収しても半分くらいは溺れ死んでいるので、少し心が痛みます。

今日はここまで。
週末に糞虫館で会いましょう!

 糞の臭いにひきつけられない糞虫を探すのは難しく、ムネアカセンチコガネは私にとって夢の糞虫でした。そいつを9/24にオス、9/26にメスを続けざまにゲット!7月にマメダルマコガネをはじめて採集したのに続く快挙です!どうやって、捕まえたのかというと・・
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今日はここまで。
今週末、糞虫館で会いましょう!

  コアラやカンガルー、カモノハシなど、オーストラリアの動物たちは独自の進化を遂げ、非常に特徴的です。昆虫にも一般的にそういえるのかどうかはわかりませんが、糞虫もムネアカセンチコガネの仲間を見ていると「やっぱりオーストラリアやなー。」と感心してしまいます。先日、このブログにコメントを下さった方も紹介していた 「Beetles of Australia  part 4:bolboceratinae」には、それぐらいたくさんのムネアカセンチコガネの仲間が綺麗な写真で紹介されています(写真1枚目)。
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 私の標本箱にはよく似た感じの糞虫がいくつかいたので、もしかしたら・・・と思ってラベルを読んでみましたが、採集地がオーストラリアのものはなく、テキサスやチリ、ペルー、パラグアイ、アルゼンチンといった中南米の国々ばかりでした。太古の昔、南米とオーストラリアは本当に陸続きだったのかもしれません。

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 ん?これ、いっしょやん!(写真3,4枚目) そーなんです、私の標本箱に、小冊子に出ているのと同じ種(Blackburnium carpentariae)がいたのです。2003年3月13日にMt.gernet(中南米?)で採集されていますが、国名がわかりません(泣)。私の個体の方がやや小さいので、ツノなども華奢でかわいい感じがするものの、同じ種にまちがいなさそうです。日本と中国に同じ種類がいても別に何とも思いませんが、太平洋を挟んで東西に同じ種類がいるとなると、そーとー凄くないですか?!


今日はここまで。
再見!

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