むしむしブログ

タグ:ルリセンチ

20190204ABCTVおはよう朝日土曜日ですIMG_20190204_105510-1
 今週末、奈良公園では奈良瑠璃絵が催されます。冬の澄み切った冷たい空気の中に白や青の光が浮かび上がって、闇と光の幻想的な風景が広がります。「ルリ」つながりということなのか2/9(土)の「おはよう朝日 土曜日です」(ABCテレビ6:30~8:00関西エリア)で、ルリセンチコガネとならまち糞虫館が紹介されます!見どころは、「土日どーする」というコーナー(7:30頃)に出てくるイケメンレポーターのジェイス君とメチャ可愛い小椋ちゃん。もう、ほとんどアイドル並みです。例えるなら、ゴホンダイコクコガネヒメコマグソコガネかな。あ、もちろんそのコーナーで糞虫が紹介されます。
20190204ABCTVおはよう朝日土曜日ですIMG_20190204_105540-1
20190204ABCTVおはよう朝日土曜日ですIMG_20190204_101904-1

 たぶん番組でオオセンチコガネの緑→赤緑→緑赤→赤のグラデーション標本の映像が流れると思いますが、これはコガネムシ研究会の若きエース、日本糞虫界のダイヤの原石である中谷(高三)君が展示用に糞虫館に貸してくれているもの。これは糞虫館の展示物の中でも大人気で、オオセンチコガネの美しさを楽しみながら地域による色彩変異を実感してもらう、大変有意義な標本展示になっていると思っています。中谷君、ありがとね。

今日はここまで。
また明日!

 「日経」というのは、言わずと知れたあの日本経済新聞のこと。私がまだ若かった頃は、みんな毎朝満員電車に揺られながら吊革にぶら下がって、日経新聞を半分に折って幅20cm位にして読んでました。今ではスマホになってますけどね。日本の経済を語るならまず日経って感じで、会社に行くと電車で読んだ日経の記事の見出しが挨拶代わりだし、取引先では「今日のニッケイにでてましたね!」がお決まりのフレーズ。「ビジネスマンには日経新聞」と思い込んでいる私にとって、今一番縁遠い新聞だったのですが、先月25日にとうとう掲載されました。(写真1枚目)
IMG_20190204_033007
〔ニュースな科学〕27面にある「探訪サイエンス」という欄で、電話インタビューでいろいろ取り留めもなくお話しした内容を簡潔にまとめてくださいました。ただ「糞虫収集を趣味にしている男性が・・・」という部分は、糞虫好きを標榜している私としてはやや違和感のある表現なんですが、まあ外から見たらそういうことなのかなー。
 これまでの5大紙掲載のおかげで、おそらく延べ数千万人以上の方に「ならまち糞虫館」の存在を知っていただけたに違いありません。なのに来場者数は毎回20~30人しかいないのは、なぜだろう?

今日はここまで。
再見!
 

IMG_3503-2
IMG_3506-1
 ならまち糞虫館に来てくださる方に世界の面白い糞虫の一つとしてよく紹介するのが、このオオキバセンチコガネ(Lethrus属)の仲間(写真1,2枚目)。Lethrus geminatusなど全長20mm程もある大型の種類のキバ(オスの大顎から長く垂れ下がるキバ状のもの。メスにはない)は、歩行の妨げになるほど長い(写真3枚目)のですが、その使い方については全く知りませんでした。
 IMG_3508-1
 IMG_3185--2
 なんせ生きているオオキバセンチコガネなんて見たことありませんから。なので、「全くの想像ですが」と前置きして、「センチコガネに近い仲間なので、日本のセンチコガネのようにオスがメスに乗っかって交尾をします(写真4枚目)。その時にメスに逃げられたり、他のオスに押しのけられたりしないように、オスはメスの首筋をこのオオキバでガッチリ挟み込んで、絶対に離れないようにしているのではないか。」などとお話ししてたんですが・・・。
 糞虫の考えていることまでわかるのではないかと思うほど糞虫の生態に詳しい方のフェイスブックに、ブタペスト在住の日本人の方のブログ
https://ameblo.jp/rosalia-coelestes/entry-12371877829.html
が紹介されており、そこには上を向いて取っ組み合っている2匹のオオキバセンチコガネの姿が。
IMG_20190207_135737
 そうなんです。コイツは戦う時に中脚と後脚の4本で体を支えて半立ちの態勢をとり、さらに頭を上に向けるのです。すると垂れ下がったオオキバが相手の方を向くので、武器として使えるというわけです。ちなみにコイツの目は上下に分かれたようになっており、頭を上に向けると後ろと前がよく見えるので、正面の敵と睨み合ってしっかり戦うことが出来そうです。

 この日本人の方は、昨年4月26日にブダペスト郊外の草原でこの様子を観察されたようです。貴重で興味深い観察記録ですよねー。すばらしい!さっそく、今週末からならまち糞虫館での説明にこのネタを取り入れたいと思います。でもねー、私の想像が誤りであるかどうかは、まだわかりませんよね?だって、交尾の様子を観察したら、もしかしたらこの大きなキバでメスを挟み込むかもしれませんから。
  
今日はここまで。
また明日!

 昨年の夏も豊田市のサマースクールで「虫捕り王座決定戦」をしたり(写真1枚目)、奈良市内の佐保台小学校の放課後スクールで糞虫のお話&スライドしたり、小学生向けの活動は可能な限り対応しているのですが、昨年10月に奈良女子大学附属小学校の先生が郊外学習で生徒を連れていらっしゃいました
20170806いなぶセカンドスクール

 見学して終わりと思っていたら、何が子供たちの琴線に触れたのかわかりませんが、その後自分たちで糞虫観察会を企画・実行、さらに「糞虫館に行こう!」プロジェクトが立ち上がり、駅前で自作のチラシを通行人に配ったり(役所で許可を取ったらしい・・・)、全校生徒の前で糞虫館設立劇を上演したり(もちろん自作自演)、昼食時には糞虫の歌が校内放送で流れたとか。おー、マイ ガッ!  さらに、今度は新聞を出して世界に発信、という動きもあるらしい・・・(たぶん、日本語でしょうけど)。恐るべし、今どきの子供達です。先日2回目の来訪を受け、今回は生徒さんたちからインタビューを受けたのですが、よく練られた質問なのでこちらも全力で答えざるを得ず、やや子供には難しい説明までしてしまったかも、なんて少し反省しています(写真2,3枚目)。それにしても、「ふんちゅー、ふんちゅー!」と口にする子供たちを親は一体どー思ってるんでしょうーね?
20190123IMG_0872 (1)-1
20190123IMG_0860-1

 これだけならまだ大した影響は無いと思うんですが、実は県内(宇陀)の教頭先生の一団が郊外研修で糞虫館に来たんですよ。私はせいぜい環境や生態系と絡めてお話しするぐらいしかできなかったのですが、助っ人として上記の担任の先生にもお話を少ししていただいたところ大いに盛り上がり、1時間の滞在予定を大幅に過ぎるまで意見交換等をしてらっしゃいました(写真4枚目)。
dd3b5f6a[1]-1

 今度の公開授業(?)でも糞虫を取り入れた授業をするようですから、もしかしたら奈良県の小学生の間で糞虫がインフルエンザを凌駕する勢いで大流行するかもしれません。楽しみです。私は、教頭先生の夕食のスケジュールが気になってしょうがなかったんですけど。ごはん、ちゃんと食べられたのかなー。

今日はここまで。
また明日!

 日本産コガネムシ上科図説第1巻〔食糞群〕(監修:コガネムシ研究会)によると、クロツツマグソコガネもヒメツツマグソコガネも1年を通して出現するとなっています。両種とも奈良公園ではそれほど珍しくもなく、カシの木やナンキンハゼの朽木の皮をパカッと剥がせば意外と簡単に観察することができます。特にここ数年は「ナラ枯れ」や台風などで多くの木が倒れており、朽木に住む糞虫達のいい住み家になっています(写真1枚目)。
IMG_8310-1

 先週観察したヒメツツマグソコガネは、伐採された「ナラ枯れ」のクヌギの樹皮をめくって見つけました。一昨年の5月と6月に奈良公園で私にとって初めてこの両種を見つけてからは、「ホンマに一年中いるんかいな?」と気にかけていましたが、見つけるのが下手な私でもこの1年半の間観察して、ほぼ毎月のように見ることができましたので、間違いありませんね。よく見つかるのは広葉樹の倒木で樹皮が微妙に浮いていて、パカッと捲れるくらい朽ちている幹。地面に横たわるなどしていてかなり湿っていることが重要と感じています(写真2,3,4枚目)。
IMG_8342-1
IMG_8344-1
IMG_8324-1

 子育てをするのか、7月頃幼虫と一緒にいるという情報があるのですが、まだ確認できてません。ネグロマグソコガネの幼虫よりさらにスリムで小型の可能性もあるので、見過ごしているのかもしれません。どんな形をしているのか?何を食べているのか?どれくらい生きるのか? わからないことだらけの奴らですが、少し珍しい糞虫でもあるので、出会えるだけでもありがたいと思わないといけないのかも。

 ところで、奈良公園に朽木を粉々に粉砕する人が来てますねー。何かお目当ての虫を探してるんでしょうが、朽木は集合住宅みたいなもんで、お目当ての虫以外の生き物もたくさん住んでいます。寒空の下に裸で放り出されるわけですから、かわいそーと思わないのでしょうかね。ほかの生き物のことを考えていないという点で、ある種の害虫を殺そうと殺虫剤をまいて関係のない生き物まで皆殺しにしてしまうのと同じじゃないかなー。

今日はここまで。
また明日!

このページのトップヘ