むしむしブログ

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 私の母校、奈良市立飛鳥小学校の横にある飛鳥公民館。この公民館の主催で毎年糞虫の講演会や観察会が開催されてます。『市民だより』とHPに掲載するだけですが、毎年盛況で今年も30人の枠がすぐに埋まって抽選になったそうです。糞虫もだんだんと市民権を得てきたのかもしれません。嬉しいですねー。ただ、今年は糞虫館の9~10月の予定が早々に埋まっていたので、本件は10月の最後の土日になってしまいました。時期がちょっと遅くて寒い日も多かったので「ルリセンチコガネが見れなかったらどうしよう」と少し心配してたんですよ。
 【 写 真 】
 当日は快晴。朝は冷えたもののお昼頃には気温も上がるので何とかなるだろうと、10時から奈良公園で観察会を始めると、最初は全然見つけられなかった小学生たちがコツをつかんで次々にナガスネエンマコガネをほじくり出してました。たくさん採れたので、ナガスネエンマコガネのオスの特徴である「腕が長い」のがなんとなくわかるようなった子もいました。そのうち大型のカドマルエンマコガネもぽつぽつと見つかるようになり、ほとんどの子供が糞虫を捕まえることができたので、日当たりの良い芝地から暗い林の中に場所を移して観察再開。さすがにこの時期はゴホンダイコクコガネは見つからないので、大人も子供もルリセンチコガネ狙いです。が、いません。見つかるのはコオロギや巨大ミミズ、ゴミムシ、ゴキブリ。ようやく地味なセンチコガネは見つかったものの、ルリセンチコガネは、羽や前胸などルリ色に輝く体の一部は見つかるものの、生体は見つからず。林内観察の終点にしていた小川を超えてさらに奥まで進んで、でも、その先は崖なのでこれ以上は行けません。今日はダメかなと思ったら「いました!」の声が。まあ、虫なので見つからないことはあっても当たり前だし、私が悪いわけでもないはずなんですが、やっぱりね。その後、デカい獣糞があって、センチコガネが面白いようにコロコロ出てきました。人生、苦あれば楽ありです。よかったー。  
 この飛鳥公民館のイベントは、1日目は糞虫のお話をさせてもらってその後糞虫館をご案内。2日目が奈良公園で糞虫観察会という、まさに理想的なプログラム構成なので、来年もぜひ開催してほしいと思っています。一度でも一匹でも自分で糞虫を見つける経験をしたら、その後はホントにどんどん見つけることができるようになります。友達に糞虫の見つけ方を教えてあげることもできます。新しい不思議が増えていきます。せっかくこんなに素晴らしいフィールドがあるのだから、楽しまなければもったいない。すごいぞ!奈良公園。友達を連れて、割り箸をもって、奈良公園に行こう!

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!
館長の書いた『たくましくて美しい糞虫図鑑』(創元社)、好評発売中!

 懐かしいですねー、飛鳥小学校。今から45年前の小学三年生の第二学期の始業式が初登校でした。飛鳥公民館は飛鳥小学校に隣接していますが、その当時はまだこの公民館はなかったですね。いつのまにか、私もそうとう古株になっているようで、飛鳥生涯学習セミナーに参加されている方の半数以上が、わたしより若い世代のように見えました。
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 この飛鳥生涯学習セミナーは、地域課題・生活課題について学習し、教養を深めることを目的に開講されているので、奈良公園や世界の糞虫の紹介した後で奈良公園の環境にかかわる問題提起(シカの食害、ナラ枯れ、観光客急増の影響)をさせていただきました。まあ、私は糞虫のことしか語る知識も経験もありませんけど、飛鳥地区は奈良公園に隣接しているので、皆さんしっかりと自分のこととして受け止めてくださったようで、本当に良かったと思っています。
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 後半はならまち糞虫館に移動しての見学会で、美しい色の糞虫、変わった形の糞虫、そして奈良の地域資源ともいうべき青く輝くルリセンチコガネ等に、難しいこと抜きにして、楽しんでいただけたと思います。中には昆虫に結構詳しい方もいて、私の方が逆に教わったり、まさしく本当の意味での地域交流を楽しむことができました。
 今回の講演&見学会の開催に当たっては、公益財団法人奈良市生涯学習財団飛鳥公民館の館長とは何度もやり取りしながら段取りを組ませていただき、大きな混乱もなく、途中の会場移動もスムーズできました。心から感謝しています。今回、参加率が約9割(35名)ということで大盛況でしたが、今後も楽しく賑やかなセミナーとしてずーっと続いていけばいいなぁと思いました。

今日はここまで。
また明日!
 

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