むしむしブログ

タグ:奈良公園

 よくあることですが、正確なタイトルではありませんね。読売新聞の夕刊には、独自の視点で面白い場所を写真も使って〇〇の聖地として紹介する「あちこち聖地」という人気のコーナーが月2回あるのです。で、奈良公園の糞虫が取り上げられ、一緒にならまち糞虫館も紹介されたというわけです。すでに店頭から撤去されていると思いますが、昨日(3/30)の読売新聞(関西版?)の夕刊に載りました(写真1枚目)。中国、四国地方は夕刊がないので、そのうち朝刊に出るかもしれないそうです。
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 マスクで私の顔がほとんど出ていないし、カメラマンのこだわりで虫目線の奈良公園の写真だし、記者さんが実際にシカ糞をむぎゅっとしたときの感触を自然の循環に絡めてうまく表現してるし、糞虫の存在とその役割をしっかり世に伝えてくれたと喜んでいます。ホント、この記事を読むと、さっそく奈良公園に出かけて糞をほじりたくなりますよ。
 取材で奈良公園に案内したのがまだ肌寒い3月中頃で、しかも前日から雨が降っていたのでルリセンチコガネに会えなかったのですが、ぜひ自然の中でキラリと輝く「糞虫の聖地の宝石」を見つけてほしいものです。

今日はここまで。
週末、糞虫館で会いましょう!

 いやー、いるとわかっていても実際に遭遇するとビビります、イノシシ。偶然ですが、ちょうど1年前に柴犬ほどのイノシシに遭遇し、走り去る写真をブログに載せました(2017.01.09「イノシシに遭遇!)が、今度のはデカい。しかも2頭。(写真1,2枚目)
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 夕方の4時半頃、上の禰宜道の入り口の西側あたりの児童公園から撮影しました。今日、滝坂の道(旧柳生街道)で大きなイノシシの糞をいくつか見てはいたのですが、この公園ではさっきまで東南アジア系の観光客の家族がブランコで大騒ぎして遊んでいたんですよ。でも、イノシシも大きくなるとふてぶてしくなるのか、落ち葉の下のドングリを探すのに夢中になっていたからか、逃げることなくずっとうろうろしていたようです。
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 カメラを向けていると、「テメー、勝手に写してんじゃねえよっ!」と睨まれました(写真3枚目)。その距離直線で約20m、カール・ルイスや桐生なら2秒で走りきる距離です。
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 まあ、間にはフェンスがあり、その向こうはちょっとした谷になっているので、襲われることはないんですけど(写真4枚目)。私が愛想笑いを浮かべながら後ずさりすると、相手も踵を返して森に消えていきました。
 それにしても、暗くならないうちから人の声が聞こえるところでこんな大きなイノシシがうろついているので、奈良公園に糞虫を見に行く時はお互い気をつけましょうね。


今日はここまで。
再見!

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 毎週火曜日に私はシニア自然大学校に通っていて、植物を中心とした自然について学んだり観察に出かけたりしています。一昨日は大阪府と兵庫県の境にある妙見山に登って(シニアなので、ケーブルカー&リフトを利用)、山頂付近に僅かに残存するブナの自然林(夏緑樹林)と台場クヌギなどが残る「日本一の里山」を観察してきました。
 そこで、私が何をしたかというと、やっぱり糞虫の採集。シカの生息数の増加と生息域の拡大はここ妙見山でも顕著に見られるとのことで、ケーブルカーの山上駅周辺で簡単にシカ糞を見つけることができました。数日経過していると思われる鹿糞でチャグロマグソコガネ( Aphodius isaburoi )4頭のほか、歩行中のクロマルエンマコガネ(Onthophagus ater )♀1頭、オオセンチコガネ( Phelotrupes auratus )4頭(歩行中♂1頭、死骸♀2頭、飛行中1頭)を確認できました。歩行中のオオセンチコガネはこの夏に羽化したものらしくピカピカに輝いていました(写真1、2、4枚目)が、死骸は1年前に羽化した越冬個体と思われ、擦れて色ツヤがなく、脛の棘もすり減っていました(写真3枚目)。
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 鹿糞を見つけてから観察していた時間は正味僅か3分くらいですから、もっと探せばまだほかの糞虫が見つかったかもしれません。糞にはマグソコガネ属ではないと思われる食痕もあったし、糞下に穴がありそこに糞を詰めた痕跡もありました。なぜあの時、団体行動を乱してでも糞虫探しをしなかったのか。調和を乱さず規律を守った常識ある自分を責める日々を送っています。まあ、もう一度行けばいいのですが、奈良からだと電車賃やケーブルカー代など往復で5000円近くかかるんですよねー。一期一会というか、優柔不断というか、ケチというか。
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 それにしても、京都府牛尾山のミドリセンチコガネ(9/28)、兵庫県武田尾のセンチコガネ(10/9)、大阪府妙見山(11/7)のオオセンチコガネ、いずれも歩行中の個体にたまたま出会ったもので、もって生まれた運の良さに感謝、感謝です。


今日はここまで。
再見!

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 先日10/28、当ブログで私が1996年にカンボジアで採集した糞虫の写真を載せましたが、チビコエンマコガネ♂(Caccobius unicornis)に似た小さな糞虫が台紙に乗っていたのに気付かれた方も多かったと思います(写真1枚目)。しかし、実際には4mm以上あり、サイズ的にはヒメコエンマコガネ(Caccobius brevis)ほどの大きさがある(写真2枚目 左:ヒメコエンマコガネ)ので、ちょっと違うようです。
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 もう一頭、サイズ的には少し大きめのチビコエンマコガネくらい(3.5mm強)で、ツノがないチビコエンマコガネの♀のような個体も採集しています(写真3枚目)。もしかしたら、この2頭は同種の♂と♀なのかもしれません。
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 で、終わるところだったのですが、実は2003年にカンボジアに行かれた方が同じ種と思われる個体を採集しており、「顕鏡していませんが、コエンマコガネ属ではなくてエンマコガネ属と思われます。」というコメントを10/30にいただいておりまして。
 で、ホンマかいな?と調べてみると、全くその通り両方ともエンマコガネ属でした(前脛節の先端に注目! 直角になっているのがコエンマコガネ属(Caccobius)、なっていないのがエンマコガネ属(Onthophagus))。
 で、そーゆー目でもう一度この2頭をじっくり見てみると、頭部のツノが出る位置がチビコエンマコガネは頭部中央なのに対しカンボジアの個体は頭部の後縁部から生えています(写真4、5枚目)。さらに、体型も異なっていることに気が付きます。(写真5枚目 右:チビコエンマコガネ)
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 採集してから20年以上もの間、チビコエンマコガネの近縁種かなぁと思い込んでいましたが、いかにちゃんと実物を見ていないか、思い知らされました。まあ、標本をきちんと観察できる状態にしてこなかったのがそもそもの原因なんですけどね。今からでも少しずつ整理して、来年7月オープンする(?)ならまち糞虫館に展示できるようにしたいと思います。


今日はここまで。
再見!

 昨年度のビジコン奈良はセミファイナルでまさかの敗退を喫してしまいましたが、再起をかけた今回、まずは難無く一次審査を通過いたしました(写真1枚目)。
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 現在、二次審査に向けて今月末提出する事業計画書の仕上げをやっています。正直言って、ならまち糞虫館はビジネスとしては平凡で、革新的なアイデアがある訳でもないので、この先は厳しい戦いになると覚悟しています。でも、優勝賞金100万円目指して挑戦するのはタダやからね。インバウンド、地域貢献、環境保護、高齢者活躍というキーワードを散りばめて活路を見出だすつもり。乞うご期待!

今日はここまで。 
再見!

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