むしむしブログ

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 半年前の3月、奈良学園附属小学校の6年生のグループが卒業遠足でならまち糞虫館に来てくれたのですが、その時に引率で同行された理科の先生と意気投合し「奈良公園でこんなに重要な役割を果たしているおもしろい虫がいる事を子供たちが知ったら絶対興味持つよねー」などと話をしてました。それだけで終わらないところがこの学校のいいところで、7月早々に出張授業の依頼が来たというわけです。
 糞虫館をオープンさせて3年、これまでいろんな場所で糞虫のお話をしてきた私ですが、質問が一番多かったように思います。しかも鋭い質問ばかり。答えるのに相当苦労しました。仕返し(!)ではないですが、授業の終盤で小さなマグソコガネの仲間を実体顕微鏡で観察してもらい、種の同定までしてもらいました。何人かは正解しましたが、これはさすがにかなり難しかったようです。
 授業は4コマ分(2コマ×2回)で半日だったのですが、終わるともう、クタクタでした。これを毎日やっている先生のタフさに今頃になってようやく気付きました。本当に尊敬しちゃいます。
 以下が、振り返りの時間で出てきた子ども達からの質問です。

 糞虫に関する、子どもたちから出た質問(と、私からのお返事)
➀なんで糞虫は、ほかの虫とちがってフンをたべるようになったのかな?
→みんなが同じものを食べると不足したりケンカになるからじゃないかな。
➁なんで糞を食べるのに、オオセンチコガネはあんなにきれいな色に光っているのかな?
→タマムシは葉っぱ(幼虫は朽木)を食べるのに、とってもキレイな色に光っているのと同じだよ。
③なんで奈良のオオセンチコガネだけ青色なの?何が色を決めてるの?
→ん-、難しい・・・
④糞虫は、ふんを食べていてくさくないのかな?
→納豆が好きな人に「納豆を食べていて臭くないの?」と聞いてみるといいかも。
⑤糞虫のふんを食べる糞虫もいるのかな?
→糞虫の糞を集めて、違う種類の糞虫に食べさせてみよう!アオスジアゲハの幼虫の糞を集めて練って与えると、オオセンチコガネがむしゃむしゃ食べたという観察記録があります。
⑥なんで同じフンを食べる仲間でも、コガネムシの仲間じゃないと糞虫とよばれないの?
→虫の研究者の多くがそのように考えているから。例えばハエのことを、糞虫の研究者もハエの研究者も「糞虫」とは呼びません。
⑦同じフンを食べている糞虫には大きさ以外にも共通点はあるのかな?
→共通点はないのかな?
⑧糞虫はフン以外に何も食べないのかな?
→腐ったキノコや鳥の羽毛などを食べる話、特別授業で紹介しなかったっけ?

そう簡単に答えられる質問ではありません。うまい返答が浮かばないまま、もう2週間が経過してしまいました。申し訳ない。

今日はここまで。
今週末に糞虫館で会いましょう! 

 昨日、奈良学園小学校から8人のグループ2組がSDGsの学習でならまち糞虫館に来てくれました! 奈良町のいろんな施設をグループごとに選択して訪問し、そこでSDGsへの理解を深める狙いのようです。滞在時間があまりとれないので、いつものようなトーク&スライドショーで熱弁をふるえなかったのですが、子供たちはペンライトや虫メガネを手に虫を興味深そうに見てました(写真1~3枚目)。小さなチビコエンマコガネのツノをしっかり見つけた子、オスメスの見分け方を質問してきた子、コメ粒サイズの冬のマグソコガネを顕微鏡で見比べていた子、みんな思い思いに糞虫を楽しんで関心を持ってくれたので、こちらとしては本当に良かったと思っています。まあ、先生方は「楽しかったねー」で終わらせるわけにはいかないのでしょうから、この後が大変なのかもしれませんが・・・。
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 糞虫は、もちろん自然環境保護や種の多様性、物質の循環等の良い題材になりますが、奈良公園の糞虫の場合はさらに観光産業など経済への影響や人と生き物の関わりを考えるときにもイメージしやすい題材になると考えています。SDGsの目標「15.陸の豊かさも守ろう」に示された9項目のターゲットに囚われることなく、今回の糞虫館訪問が次世代を担う子供が自分の頭で身近な問題として自然や環境について考えるきっかけになれば嬉しいですね。

今日はここまで。
週末、糞虫館で会いましょう!

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