むしむしブログ

タグ:幼虫

 2020年7月25日に撮影したものですが、飼育していたエンマコガネ(ナガスネエンマコガネ?)の幼虫がウジ虫というかイモ虫みたいな柔らかそうな幼虫を襲ってモグモグ食べてました。喰ってるところを狙って撮ったわけではなく、エンマコガネの幼虫の写真を見返していたら気付いたという恥ずかしい話です。

17:31 幼虫の観察のため、部屋を壊したところ。左に薄茶色のイモ虫がいます。(写真1枚目)
 P7250092ウジを喰うエンマコガネ幼虫

17:41 幼虫は部屋の修理をしていますが、イモ虫は部屋の縁までやってきました。(写真2枚目)
P7250135ウジを喰うエンマコガネ幼虫
  
17:42 お尻から糞を出して修理する様子は、タマオシコガネの幼虫が糞玉を修理する時と同じですね。(写真3枚目)
P7250140ウジを喰うエンマコガネ幼虫

17:44 すでに幼虫はイモ虫に襲いかかっているようです。(写真4枚目)

P7250145ウジを喰うエンマコガネ幼虫

17:45 イモ虫は糞に潜って逃げようとしているようですが、幼虫は喰いついたまま離しません。(写真5枚目)
P7250147ウジを喰うエンマコガネ幼虫

17:45 イモ虫の頭の方に嚙みついているようです。(写真6枚目)
P7250148ウジを喰うエンマコガネ幼虫

17:46 イモ虫は体をひねって最後の抵抗を試みていますが、お構いなく食べ始めたようです。(写真7枚目)
P7250151ウジを喰うエンマコガネの幼虫

17:47  3分の1くらい食べたでしょうか、イモ虫から出た体液が光っています。(写真8枚目)
P7250155ウジを喰うエンマコガネ幼虫

17:48 イモ虫の体がちぎれたせいか、いったんイモ虫を離しました。ちぎれた破片を食べていたのかもしれません。(写真9枚目)
P7250161エンマコガネの幼虫

19:49 再び食べ始めました。(写真10枚目)
P7250162ウジを喰うエンマコガネ幼虫

 目の前で糞虫の幼虫がイモ虫を襲って食べているシーンが展開されていたのに全然気付かなかったという自分の観察力の無さに愕然としているのですが、偶然とはいえ、写真にしっかり残っていたのは幸いでした。奈良公園の糞虫が直接的にハエの発生を抑制していることを示す決定的な証拠なんじゃないでしょうか。このイモ虫がなんの幼虫なのか?も非常に気になりますねー。わかる人がいたらぜひ教えて下さい! 大きく成長したハエの幼虫(ウジ虫)は皮が硬くて恐らく太刀打ちできないと思われますが、ハエの卵や孵化したばかりのウジ虫であれば、糞虫のいい餌になっている可能性が高いと考えています。

今日はここまで。
週末は糞虫館で会いましょう!

 最近ダニに悩まされているものの、いただいたコブナシコブスジコガネの幼虫(1令)から成虫に至る興味深い多くのシーンを観察できて本当に楽しかったです。長野の糞虫師匠様には感謝感謝です。成虫の寿命を知りたくて、いただいた成虫(2018年採集)と幼虫から育った新成虫(F1)を分けて飼っているのですが、なんと!成虫(2018年採集)の容器から7/18に10匹の幼虫と共に6粒の卵を見つけました(写真1、2枚目)。
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 ダニの被害を少なくするため、フレークを一度冷凍させて使ったので、他の生き物が混入する可能性はほとんど無いと考えています。この卵とフレークをプラ容器に移して観察していたのですが、7/23に孵化直後と思われる幼虫を1匹発見(写真3枚目)、7/31に1令幼虫3匹を確認(写真4枚目)。8/3にはかなりしっかりとした1令幼虫(2匹)に成長していることが確認できました。
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 私は糞虫の幼虫を同定する知識も経験もありませんが、状況証拠とこの2か月間で延べ千匹以上見たコブナシコブスジコガネの幼虫ととても似ていることから、この2匹はコブナシコブスジコガネだと考えています。順調に成虫まで育ってくれるといいのですが・・・。

今日はここまで。
続きはならまち糞虫館で! 
 

昨日の続きです。昨日のブログの幼虫の写真の中に、大きくて黄白色の個体がいます。こういった奴らは数日の内にあまり動かなくなり、蛹になる準備を始めるのです。で、実際に蛹も見つかりました。(写真1.2,3)
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 日本各地の生息地で絶滅が危惧されている最希少種オオコブスジコガネを飼育する機会に恵まれ、しかもその幼虫と蛹を一度に見れるなんて、一年前までは夢にも思ってませんでした。長い日本の糞虫研究の歴史を遡っても、オオコブスジコガネの生きた幼虫や蛹を実際に見たことがあるという日本人は、そう多くはないと思います。まぁ「見たい!」と言う人もそう多くはないと思いますけどね。

今日はここまで。
続きは、ならまち糞虫館で!


 私は大変な糞虫好きですが、コレクターではないので、珍しい種類の標本はあまり持っていません。ダイコクコガネですら自分で採ったことがないので、超糞虫好きの九州大学の学生さんに借りて展示しているくらいです。なので、長野の師匠に送っていただくまでは、『日本産コガネムシ上科図説(食糞群)』で最希少種とされているオオコブスジコガネ(★★★★★)なんか、当然見たこともありませんでした。師匠に生息環境や飼い方のコツを伝授していただき、不思議な鳴き声に耳を傾けたりして、楽しく観察してました。でも、この種の出現期は5~9月と記載されており、南方系のコブスジコガネとの説もあって、季節に関係なく産卵し幼虫も育ちますが、冬になると成虫も幼虫も死んでしまうらしいのです。とすれば、ウチのも幼虫が育っているかも・・・。というか、鳥の羽根をよく食べてはいるし、じょりじょりと砂を掘っている音が聞こえたり、鳴き声が聞こえたりはするのですが、姿が見えない。砂の中にまで羽根を引きずり込んだ残骸も多数確認できており、もしかしたらという期待もありました。
 砂の状態は、表面はさらさら乾燥、1~2cm掘ると湿り気があり、握ると辛うじておにぎりが結べる感じ。狙い通りにコントロールできています。注意深く砂を除けていくと、5cmくらいの深さのところから、小さな幼虫がポツポツと10匹ほど出てきました。このプラケースにはオオコブスジコガネの成虫が6匹いるだけですから、その幼虫に間違いありません。(写真1枚目)
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かなり大きめの幼虫も出てきました。終令(3令)幼虫でしょう。成虫と比べても負けないくらい堂々たる大きさです。(写真2,3枚目)
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 オオコブスジコガネとコブナシコブスジコガネの幼虫を比べると、大きさ以外にも結構違いがあります。オオコブスジコガネの方が動きが早く、6本の脚を使ってスタスタとかなりのスピードで歩き回ります。そのせいでデジカメ写真はピンボケばかりです。外観の違いは、大顎が大きいこと。しかもけっこうケンカ好きで、ほかの幼虫にぶつかったりすると、大顎をガッ!と開いて威嚇します。でも、基本的にはこの大顎は骨や羽根の芯、干乾びた肉をかじるために大きく発達したものと思うのですが、どうでしょう?

今日はここまで。
続きはならまち糞虫館で!

 糞が縁でつながった大阪の友人から、大阪南港でアフリカの糞虫が売られていると教えられ、行って即買っちゃいました。4月に買ったのとは明らかに違う種類で、より手が長い種類とより小型の2種。今までは同一種だからか、地中で他の糞玉と遭遇してもそれを食べたり壊したりする例はなかったのですが、今回糞玉を掘り出すと3日前まであった糞玉(洋ナシ型)の一つがほとんど原形をとどめないほど破壊されており、もう一つは半分まで喰い破られて幼虫が半分土に埋まっていたりしてました(写真1枚目)。
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 自然界では、地中で他の糞玉と出会うなんてことは確率的にはほとんどあり得ないのでしょうが、この破壊行為はちょっとショックでした。埋まりかけていた幼虫はケガをしており、別の糞玉をくっつけて糞玉の中に戻してやったものの、たぶんダメでしょう。大きく育っていたのですが・・・。本で見ていたので知ってはいましたが、背中のコブが本当に大きく発達しています(写真2枚目)。このコブで糞玉の中で体の位置を安定させるとともに、ここに糞をため込んでいるらしいです。蛹になると全身が白く透けるような体色になるので、前蛹の時にまとめて排泄し蛹室を補強するのに利用するのでしょう。
 なかなか思うようにいかないものですねー。保護している糞玉の中で無事に幼虫が育っていることを祈るばかりです。

今日はここまで。
また明日!

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