この一か月間で5回滋賀県に糞虫観察に行き、念願のヤマトエンマコガネに会えたのですが、実はもう一つビッグニュースがあります。なんと、シカ糞からマルツヤマグソコガネを1匹見つけました!何百粒というシカ糞を見ても、シカ糞からはヤマトエンマコガネは1匹も見つからなかったのですが、4回目の10/16に見た新鮮なシカ糞にマルツヤマグソコガネが身体を半分突っ込んでいたのです。この丸っこさ、もうサイコ-にカワイイですよね!(写真1枚目)
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 昨年8月に奈良県の宇陀郡で牧場の牛糞から1匹見つけているので、これで2度目。『日本産コガネムシ上科図説』(監修:コガネムシ研究会)によると「広域分布種であるが産地は比較的局所的。春季に個体数を増す」とあり、発生時期が4~10月になっているので、ちょっと貴重な記録かも。
 奈良では、1965年頃は奈良公園の山間部でも観察できたという話があるようですし、『奈良春日山原始林と周辺のコガネムシ』(1998年三木氏ほか)によると、日陰のシカ糞に4~6月に成虫が見られるとのこと。もちろん私は、奈良公園で一度もマルツヤマグソコガネを見たことはないのですが、いるかもしれない、と妄想するだけで楽しくなってきます。