むしむしブログ

タグ:糞虫

 私の手元に「特定非営利活動法人奈良県青少年文化振興協会」の『奈良公園のシバとシカとフン虫とヒトについて考察』という小冊子があります。それによると、今年9回目を迎える「奈良公園糞虫観察会」は、この協会の代表理事の宮本吉雄氏が『ふんコロ昆虫記』(トンボ出版)の著者の一人であるドクター稲垣政志氏にお手紙で糞虫観察会の講師の依頼をしたのが始まりのようです。そこから糞虫界のレジェンド 塚本珪一氏につながり、さらに”若手”の河原氏をはじめ『ふんコロ昆虫記』にかかわった方々(コガネムシ研究会のメンバーが多かったようです)が大挙して加勢し、150名の参加者とともに奈良公園の糞虫を楽しんだとのこと。冊子には、その時の感想文(写真1枚目)も掲載されています。
 その後、この糞虫観察会は宮本氏のご尽力のもと協会とコガネムシ研究会が連携するかたちで毎年開催され、一昨年宮本氏が亡くなられた後もその思いは引き継がれ、昨年も開催されました。もちろん、今年も開催されます! 参加は、老若男女どなたでもOKです。日本一⁉の奈良公園糞虫観察会にふるってご参加ください。

「第9回奈良公園糞虫観察会」
 
~5月の奈良公園で鹿の糞を食べる「フンコロガシ」を観察しよう!~

【場所】奈良公園 飛火野(春日大社表参道バス停付近)
【日時】2019年5月19日(日)
【時間】9:30受付・集合、10:00観察開始、12:00終了     
【参加費】500円(小学生以上)、小学生未満は無料 
【持ち物】空気穴をあけたタッパー、ピンセット、割り箸

〔参加申込先〕
元奈良県青少年文化振興協会 青山 英玄
 email : naraoya.net@gmail.com 

共催:コガネムシ研究会 http://www.kogane.jp/
協力:ならまち糞虫館   https://www.hunchukan.jp/
後援:株式会社 黄金糖


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 実に興味深いタイトルですね。オオセンチコガネの色彩変異は地域によって大きく異なっており、近畿をざっくり分けると奈良のルリ色系京都南部から滋賀のミドリ色系京都西部から兵庫のアカ色系という感じでしょうか。ならまち糞虫館でも奈良、京都、兵庫のオオセンチコガネを並べて、同一種でありながら大きく色彩が異なることを実感していただいています。で、必ず聞かれるのが「なぜ、生息地によってこんなに色が違うんですか?」。
 私はこれまでは、得意の”オウム返しの術”で「なんででしょうーねー、不思議ですよねぇ。」で終わらせていたんですが、なんと京都の学生さんがこの謎に正面から自らの卒業を賭けて挑みました!「オオセンチコガネの色彩変異と配偶者選択」は、そんな学生さんの想いの詰まった力作なのです(写真1枚目)。
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 昨年の夏の終わり頃でしょうか、昨年、一人の学生さんが糞虫館に来てオオセンチコガネの色彩変異を調べるようなことを言っていたので、頭で考えるのは簡単でも実際には飼育・繁殖が難しく、まだ誰もその謎を解明できていないようなことをわかったよーなふりをしつつ伝えて、それきり忘れていた(!)のです。が、先週末お母様と2人で来館され、見事卒論としてまとめ上げて無事卒業・進学されたとのこと。おめでとうございます! その時にいただいたのがこのタオル(写真2枚目)。いいでしょ。でも、昨年お会いした時に、感謝されたり役に立つようなことを言った記憶がないんです・・・
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今日はここまで。
タイトルの卒論の中身については、また後日。お急ぎの方は、ならまち糞虫館で見ることができますよ。

 野外で採集したマグソコガネ属(Aphodius属)と思われる幼虫の死亡が確認されました。体内の黒い部分の面積が少なくなり蛹になるのかと思っていた個体とは別の個体ですが、地上へ出てきて、元気がなくなり、そのままお亡くなりに・・・。ショックです。しかし、トラは死して皮を残す。コイツらの死を無駄にしないためにも、先日購入した深度合成機能のついたオリンパスのデジカメで撮影を試みました(写真1,2,3,4)。
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今回、デジカメの力を借りて、マグソコガネ(Aphodius属)の幼虫をじっくり観察することができました。見れば見る程成虫の特徴を備えていることがわかります。細くて長い毛と短い毛とでは、何か役割が違うのでしょうね。この2匹はキバの大きさに違いがあるように見えましたが、別種だったのかもしれません。死んでしまった今となっては、確認する術はありませんが。

今日はここまで。
また明日!

 冬のマグソコガネ達が暮らす容器から発見された2種類の卵。これはマグソコガネの卵か?と期待が寄せられていた小さい卵型の卵ですが、早くも濃い茶色になり死亡が確認されました(写真1枚目の中央)。未受精卵だったのかな?昨日、線虫みたいな正体不明の生き物に絡みつかれていましたが、何か重大な影響があったのかもしれません(写真2枚目)。
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 それにしても残念。と同時に、20~30匹もいる冬のマグソコガネ達は、春がもうそこまで来ているのになぜ産卵をしないのか、という疑問が湧いてきます。糞虫の生態に非常に詳しい方のブログに、冬に活動している糞虫だからといって、低温を好むわけではない、みたいな(うろ覚えなんです)ことが書いてあったような・・・。とすると、こいつらは気温の上がるこれから春の大型の糞虫達が出てくるまでの間に産卵するのか?でも私の手元には、もうすぐ蛹になりそうなマグソコガネ属とみられる幼虫がいる。1月には孵化したばかりの幼虫を採集している。なぜだ?飼育環境が悪いから産卵しないのかも。こういう時は、飼育セットを総取っ替えするに限ります。最初からやり直すってこと。パソコンの調子が悪い時に、よくわからないけどいったん電源を落とすのと同じようなもんですね。

今日はここまで。
また明日。

 最初に5粒の卵の固まりを見つけてからすでに2週間が経過。死んだ卵なら腐りそうなものですが、保護した1粒はいたって健康そうです。濃淡があるようにも見えて、何かが生まれてくる予感がしています。でも、残念ながら糞虫ではなさそうですね。しかし、日々よく観察していると、先日、生まれたて(と思われる)幼虫を発見できたように、結構幸運に見舞われます。今日はまたまた卵を発見いたしました!
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 今回は、バラで1粒のみ。前回のに比べて小粒で、長径は半分くらいでしょうか。比較的透明感はなく、こっちの方がコガネムシの仲間の卵っぽい感じがします。でも、見つかったのはこの一粒のみ。んー、これもまたマグソコガネの卵ではないのかもしれません。

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 ちなみに、2週間前に持ち帰った幼虫ですが、真っ白になりすぐに蛹になると思っていたのですが、相変わらず真っ白のままです。元気に活動しているので、食べないと体に悪いと思い糞粒を入れてみました。彼は糞のフレークの中に住んでいるんですけどね。いやー、糞虫ってホントわからないことだらけです。

今日はここまで。
再見!
 

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